彼らは、イラクリオンの朝を迎えた。二度目の朝である。二度目の朝は、勝手知ったる我が海の風情で朝行事を済ませた。彼らが交わす今朝の話題は『朝はどこから来るのか?』であった。ニューキドニアにおろうが、イラクリオンにいようが
マリアにいても、朝は朝であった。、
テトスが声をあげて、誰彼なくこの疑問を投げた。
『おい!おッ、お前、朝はどこから来ると思う?』
『俺は、こっちから来ると思っている』と言って、東の方を指さす。目があった二人目にも同じ質問を投げる。
『俺は朝が天空の高みからやってきて、夜は、俺の立っている地面の底からせりあがってくると思っている』
この会話が朝を迎えた彼らを笑わせた。頭を傾げて深く考え込む者もいる。10人10様で、この疑問を認識しているらしい。古代に生きた者たちが感じた世の不思議であったことは否めない。とにかく一同は笑った。
『とにかく、明るくなったら、それが朝だよ』を答えとした。朝一番の笑いが生活の中の必要ごとであったのだ。
彼らは朝めしを終えた。アレテスは、改めて、空模様をうかがった。
夜通し吹いていた風はおさまり、雲が空を覆っている、陽ざしのない朝である、もしや、雨が来るのでは、この暗示が彼らの気持ちを暗くした。
エドモン浜頭とスダヌスの話し合う声が聞こえてきる。二人が木立を抜けて姿を現した。
『お~お、ご一同 おはよう、ご機嫌はいかがじゃな』
スダヌスが声をかけてくる。一同が声をそろえて挨拶を返した。スダヌスが今日の予定について話し始めた。
『今日は特別だぞ。エドモン浜頭が皆をクノッソスの宮殿、集散所へ案内される。空はこのように曇っているが、雲は高みにある、雨は降らない、その心配は無用だ。宮殿までは歩いて半刻だ。以上だ』
一同から拍手が起きた。
『判ったな!お前ら仕度を急げ!できたら、即、出発だ』
『オウッ!』
歓声があがる。イリオネスは、エドモン浜頭とスダヌスの方へ身体を向けた。
『スダヌス、ありがとう』続けて、
『エドモン浜頭、今、スダヌスより聞きました。大変お世話になります。クノッソスを案内していただけるとはありがとうございます。言葉に甘えます。一同に仕度させます、少々の時間を、、、』
彼らの仕度は間をおかずにできあがった。
イリオネスが声をかけた。
『アレテス、もう、いいか?』
アレテスは一同を見渡した。そして、念を押した。
マリアにいても、朝は朝であった。、
テトスが声をあげて、誰彼なくこの疑問を投げた。
『おい!おッ、お前、朝はどこから来ると思う?』
『俺は、こっちから来ると思っている』と言って、東の方を指さす。目があった二人目にも同じ質問を投げる。
『俺は朝が天空の高みからやってきて、夜は、俺の立っている地面の底からせりあがってくると思っている』
この会話が朝を迎えた彼らを笑わせた。頭を傾げて深く考え込む者もいる。10人10様で、この疑問を認識しているらしい。古代に生きた者たちが感じた世の不思議であったことは否めない。とにかく一同は笑った。
『とにかく、明るくなったら、それが朝だよ』を答えとした。朝一番の笑いが生活の中の必要ごとであったのだ。
彼らは朝めしを終えた。アレテスは、改めて、空模様をうかがった。
夜通し吹いていた風はおさまり、雲が空を覆っている、陽ざしのない朝である、もしや、雨が来るのでは、この暗示が彼らの気持ちを暗くした。
エドモン浜頭とスダヌスの話し合う声が聞こえてきる。二人が木立を抜けて姿を現した。
『お~お、ご一同 おはよう、ご機嫌はいかがじゃな』
スダヌスが声をかけてくる。一同が声をそろえて挨拶を返した。スダヌスが今日の予定について話し始めた。
『今日は特別だぞ。エドモン浜頭が皆をクノッソスの宮殿、集散所へ案内される。空はこのように曇っているが、雲は高みにある、雨は降らない、その心配は無用だ。宮殿までは歩いて半刻だ。以上だ』
一同から拍手が起きた。
『判ったな!お前ら仕度を急げ!できたら、即、出発だ』
『オウッ!』
歓声があがる。イリオネスは、エドモン浜頭とスダヌスの方へ身体を向けた。
『スダヌス、ありがとう』続けて、
『エドモン浜頭、今、スダヌスより聞きました。大変お世話になります。クノッソスを案内していただけるとはありがとうございます。言葉に甘えます。一同に仕度させます、少々の時間を、、、』
彼らの仕度は間をおかずにできあがった。
イリオネスが声をかけた。
『アレテス、もう、いいか?』
アレテスは一同を見渡した。そして、念を押した。
