『あ~,隊長、用は済みましたか?私の方はまとまりました』
『そうか、では聞こう、話してくれ。今日の航走条件は、新艇を知るには、願ってもない好条件であったと考えている。出た答えが俺の想いを超える結果かどうかだが』
『隊長からいただいた案件について答えます。一番目の帆の枚数の差異については、三枚帆のほうが船を合理的に押すように感じられます。一枚帆の面積に比べて三枚帆の総面積のほうが少々ですが大きいと考えられます。それと、帆の設置位置が舳先き、真ん中、船尾と好位置にあり、風の力が船に対して効果的に働いていると感じました。一枚帆は大きいですが、船をうまく押しているかというとそうではないと思われる点があります。三枚帆のほうが船をうまく押し進めているように感じられます。操舵の者に舵取り感覚を質したところ、操舵感覚が少々一枚帆の船と違うような気がすると言っていました。船の走りが安定していることが確かです。船全体を一点で押すより三点で押し進める、このほうが海上航走に合理的です。そして、操船を楽にしてくれるように思えます』
『ほう、そうか。ギアス、お前、いいところを指摘してくれている。短い距離での航走では、測り知ることのできない効果だな。して、二番目の件はどうであった?』
『帆の構造効果ですね』
『そうだ』
『あの帆の構造は効果抜群です。キドニアからの帰りの風も追い風に恵まれて効果判定をすることができました。風もキドニアに向かう時に比べて強く吹いていて、例の<風風感知器>で計測したところ中と強の中間くらいでした。船は、やや右後方からの風に押されての航走です。行きと比べて違う点は、船上人員の数が行きの時の3分の2くらいに減っているわけですから、総荷重がそれだけ軽くなっているわけです。船の船速が速かったですね。いつもの航走時間の3分の2くらいの時間で帰って来たと思います。あのように速く海上を駆け抜けたことは始めてです。あの風力では一枚帆の場合は、やや低く展帆して走りますが、満帆航走を決断して、船、いや、新艇を走らせました。答え報告で艇の事を船といったことお詫びいたします』
ギアスは、答えの中で艇の事を船としたことを詫びた。
『そうか、では聞こう、話してくれ。今日の航走条件は、新艇を知るには、願ってもない好条件であったと考えている。出た答えが俺の想いを超える結果かどうかだが』
『隊長からいただいた案件について答えます。一番目の帆の枚数の差異については、三枚帆のほうが船を合理的に押すように感じられます。一枚帆の面積に比べて三枚帆の総面積のほうが少々ですが大きいと考えられます。それと、帆の設置位置が舳先き、真ん中、船尾と好位置にあり、風の力が船に対して効果的に働いていると感じました。一枚帆は大きいですが、船をうまく押しているかというとそうではないと思われる点があります。三枚帆のほうが船をうまく押し進めているように感じられます。操舵の者に舵取り感覚を質したところ、操舵感覚が少々一枚帆の船と違うような気がすると言っていました。船の走りが安定していることが確かです。船全体を一点で押すより三点で押し進める、このほうが海上航走に合理的です。そして、操船を楽にしてくれるように思えます』
『ほう、そうか。ギアス、お前、いいところを指摘してくれている。短い距離での航走では、測り知ることのできない効果だな。して、二番目の件はどうであった?』
『帆の構造効果ですね』
『そうだ』
『あの帆の構造は効果抜群です。キドニアからの帰りの風も追い風に恵まれて効果判定をすることができました。風もキドニアに向かう時に比べて強く吹いていて、例の<風風感知器>で計測したところ中と強の中間くらいでした。船は、やや右後方からの風に押されての航走です。行きと比べて違う点は、船上人員の数が行きの時の3分の2くらいに減っているわけですから、総荷重がそれだけ軽くなっているわけです。船の船速が速かったですね。いつもの航走時間の3分の2くらいの時間で帰って来たと思います。あのように速く海上を駆け抜けたことは始めてです。あの風力では一枚帆の場合は、やや低く展帆して走りますが、満帆航走を決断して、船、いや、新艇を走らせました。答え報告で艇の事を船といったことお詫びいたします』
ギアスは、答えの中で艇の事を船としたことを詫びた。