パリヌルスは、新艇の横に立って、眼前に拡がる広大な海を見つめた。彼は思考のスイッチをオンにした。
『向こう三カ月で新艇5艇の建造か』
そのことを決定した統領アヱネアスが身体のどこで考え、意志決定を下したか。彼はそれについて考えた。
『人とは、不思議な生き物だな』と思った。
考える、意思を決める、それを言葉として口から声として吐き出す、その一連のプロセスを吹きすぎる春風に身をなぶらせながら考えた。
自分たちが生きている、この果てしない膨大な世界、この大空間の事を想った。
『俺は、このように風に飛ばされる野の花の種のごとく小っちゃい。しかし、事を為そうとする俺は、この膨大な世界、この大空間を覆い包むようにでっかくあらねばならんのだ。でっかい志とはそういうものであろう』
彼は、己の志を定義した。そして、発想は自由な知性によるものだとした。そのようにスタンスしたときに『海上を駆ける船などいかほどのことがあろう』しかしだ『この大きくてでっかい俺が、この大空間中に風に飛ばされる花の種より小っちゃな自分を。感じる時があるとは情けない!』
想いがこの次元に到ったとき、自分を呼ぶオキテスの声を耳にした。我に返った。
『よし!物事は身体で考え、身体で決定を下す、己の大小は関係なしだ』として声のするほうへ身体を向けた。そこには新しい己がいることに気が付いた。
オキテスが近づいてきた。
『おう、オキテス、何かあったのか?』
『おう、例の件だ!新艇建造の件について話し合わねばだ』
『メンバーはどのように決めている?』
『この段階では、ごくごく限ったトップの4人でと考えている。そのうえで、組織編制、段取り手配、作業のスタートと考えている。メンバーは軍団長、お前、俺、そしてドックスの4人だ』
『話し合いの場所は?』
『軍団長の宿舎でやる』
『いいだろう。直ぐ、やろう!俺はドックスを連れてそちらに向かう』
『おう、判った。軍団長に声をかけて、待っている』
パリヌルスは、ドックスに声をかけて、話し合いの場である軍団長の宿舎へ向かった。
『パリヌルス隊長、いよいよですね、大計画のスタート!』
『おう、そうだ。先ほどツラツラと考え事をしていたのだが、身体の全てをかけて考え、決定して事に当たる。これを再認識して事に当たっていく!お前の横にいるのは新しく生まれ変わったパリヌルスだ。ドックス!』
彼はドックスと目を合わせた。
『向こう三カ月で新艇5艇の建造か』
そのことを決定した統領アヱネアスが身体のどこで考え、意志決定を下したか。彼はそれについて考えた。
『人とは、不思議な生き物だな』と思った。
考える、意思を決める、それを言葉として口から声として吐き出す、その一連のプロセスを吹きすぎる春風に身をなぶらせながら考えた。
自分たちが生きている、この果てしない膨大な世界、この大空間の事を想った。
『俺は、このように風に飛ばされる野の花の種のごとく小っちゃい。しかし、事を為そうとする俺は、この膨大な世界、この大空間を覆い包むようにでっかくあらねばならんのだ。でっかい志とはそういうものであろう』
彼は、己の志を定義した。そして、発想は自由な知性によるものだとした。そのようにスタンスしたときに『海上を駆ける船などいかほどのことがあろう』しかしだ『この大きくてでっかい俺が、この大空間中に風に飛ばされる花の種より小っちゃな自分を。感じる時があるとは情けない!』
想いがこの次元に到ったとき、自分を呼ぶオキテスの声を耳にした。我に返った。
『よし!物事は身体で考え、身体で決定を下す、己の大小は関係なしだ』として声のするほうへ身体を向けた。そこには新しい己がいることに気が付いた。
オキテスが近づいてきた。
『おう、オキテス、何かあったのか?』
『おう、例の件だ!新艇建造の件について話し合わねばだ』
『メンバーはどのように決めている?』
『この段階では、ごくごく限ったトップの4人でと考えている。そのうえで、組織編制、段取り手配、作業のスタートと考えている。メンバーは軍団長、お前、俺、そしてドックスの4人だ』
『話し合いの場所は?』
『軍団長の宿舎でやる』
『いいだろう。直ぐ、やろう!俺はドックスを連れてそちらに向かう』
『おう、判った。軍団長に声をかけて、待っている』
パリヌルスは、ドックスに声をかけて、話し合いの場である軍団長の宿舎へ向かった。
『パリヌルス隊長、いよいよですね、大計画のスタート!』
『おう、そうだ。先ほどツラツラと考え事をしていたのだが、身体の全てをかけて考え、決定して事に当たる。これを再認識して事に当たっていく!お前の横にいるのは新しく生まれ変わったパリヌルスだ。ドックス!』
彼はドックスと目を合わせた。