あえぐ、声をあげる。
『うう、う~っ!強く抱いて!』
パリヌルスは、彼女の口を手で覆った。腰を律動に合わせて、身を震わせる。それに応えるパリヌルス、彼女の耳たぶを噛み、吸う。
『おう、来たのか、俺もいくぜ!』
吸っている耳にささやく、うなづき応える。
『あ~あ~あ、来る来る、来たあ~~!』
彼女は、彼を抱きしめ、腰を押しつけた。二人の律動は小康する。耳に口を寄せる、『ありがとう』と告げる。
それにこたえて返す、『ありがとう。よかった!うれしい』
パリヌルスは、身を離しても彼女の秘部を撫でさすった。
そうこうしている間にまたもや分身が身を起こしてくる、再び身が燃えてくる。
『あ~あ、また嵐だ。いいか?』ささやく、『来て!』身を開く彼女、重なっていくパリヌルス、二人は再びの合体に身を震わせた。
二人は、愛の行為の余韻を堪能した。互いに満足を味わった。
『さあ~、帰ろう。暗いが大丈夫か?』
『うん、一人で帰る』
二人は、『ありがとう』を言い交わして、別れ別れに道をたどった。パリヌルスは、心の中でつぶやく、『互いの満足、交歓、望みの合致か』吹きすぎていく夜風が気持ちよかった。
何か吹っ切れた想いが全身をモチベーとした。
晴れの気持ちの朝が明ける、パリヌルスは、浜へと下りていく行く、テカリオンも朝行事に顔を見せたらしい、朝の浜は、イリオネスとテカリオンの話し合いでにぎわっている、オキテスも加わっている、ドックスも傍らにいた。
朝行事は、社交の場でもある。パリヌルスは、やや離れたところで海に身を浸した。昨夜の思いとの決別が惜しまれたが、それを身につけて今日の作業ではなかろうと洗心の気持ちで洗い流した。
テカリオンと話したことに対する残心に身構えて彼らの歓談に加わった。
『軍団長、おはようございます。お~お、皆さん、おはよう!話に花を咲かせていますな。話題は何ですかな?』
『おう、パリヌルス、おはよう。朝食の前菜のような話だ』
オキテスが答える。
『今日の扉も開いた。行雲流水、追いかける希望といったところだ』
イリオネスがチョッピリ高みにスタンスして、話のピリオドとする。
オキテスが語り掛けてきた。
パリヌルスをテカリオンとの朝食の場に誘った。
オロンテスは、今日のキドニア行の準備に忙殺されている。ギアスは、荷積みの指示と風読みに集中していた。
『ヘルメス艇、出航!』
その声を耳にした。