『パリヌルス、お前もどうだ?ドックス、お前も来い、テカリオンどのは、お前にとっても珍しい話を持っている客人だ』
『はい、喜んで一緒します』
『おう、そうか。一緒に朝食といこう。この海域一番の交易人と技術屋、スーパーマルチ人の朝食会だ』
オキテスの声がけで朝食の場を囲むことになった。
イリオネスがテカリオンに声をかけた。
『テカリオン、ところで、お前の今日の予定は?』
『はい、今日の私は、アレテス隊長と魚の加工品の事を打ち合わせて、そののちに浜を離れます。五日後にキドニアを出航して、ミチリーニに向かいます。途中、ミレトスに立ち寄りますが』
『そうか、航海をことなく行くようにな』
『ありがとうございます』
『ではな』
イリオネスは浜をあとにした。
オキテス声がけの朝食会は弾んだ。オキテスが司会の労をとっている。
『おうおう、過ぎた話よして、テカリオンどのからこれからの話をしてもらおうではないか』
『おう、それがいい。テカリオンどのは、この世を広く行ったり来たりで過ごしておられる。それの見聞きを聞かせてほしい。俺らは広く世を知っていない』
テカリオンは、請われるままに話の種に花を咲かせた。
『おう、パリヌルス、もう、そろそろだ。小島での用件を済ませたい。連れて行ってくれ』
それを潮に朝食会は終わった。
浜の各場が動き始める。日常の喧騒が始まった。
パリヌルスとテカリオンの二人は小島にわたる。アレテスが出迎える。間をおかずに本題の話となる。
『アレテスどの、私の予定では、今日から五日間はキドニアにいます。調品のうえ納品をよろしく頼みます。それでだが、季節が季節です。少々、塩をきつめにして調品してください』
『承知しました。そのように致します』
『そうか、それはありがたい。宜しく頼みます』
手短かに用件を終えたテカリオンは、携えてきた木の箱をアレテスに手渡した。
『釣り針のほかに釣りに使用する小物も入れてあります。使ってください』
『ありがとうございます』
『釣り針は大、中、小の三種類を入れてあります。目的によって使い分けてください』
二人は用件は終えて小島をあとにした。
『パリヌルス、俺は、これで出航する。しばしの別れだ、元気でいろよ』
『道中、気をつけて行け。不穏な噂を耳にしている』
『判った、充分に気をつけていく』
『はい、喜んで一緒します』
『おう、そうか。一緒に朝食といこう。この海域一番の交易人と技術屋、スーパーマルチ人の朝食会だ』
オキテスの声がけで朝食の場を囲むことになった。
イリオネスがテカリオンに声をかけた。
『テカリオン、ところで、お前の今日の予定は?』
『はい、今日の私は、アレテス隊長と魚の加工品の事を打ち合わせて、そののちに浜を離れます。五日後にキドニアを出航して、ミチリーニに向かいます。途中、ミレトスに立ち寄りますが』
『そうか、航海をことなく行くようにな』
『ありがとうございます』
『ではな』
イリオネスは浜をあとにした。
オキテス声がけの朝食会は弾んだ。オキテスが司会の労をとっている。
『おうおう、過ぎた話よして、テカリオンどのからこれからの話をしてもらおうではないか』
『おう、それがいい。テカリオンどのは、この世を広く行ったり来たりで過ごしておられる。それの見聞きを聞かせてほしい。俺らは広く世を知っていない』
テカリオンは、請われるままに話の種に花を咲かせた。
『おう、パリヌルス、もう、そろそろだ。小島での用件を済ませたい。連れて行ってくれ』
それを潮に朝食会は終わった。
浜の各場が動き始める。日常の喧騒が始まった。
パリヌルスとテカリオンの二人は小島にわたる。アレテスが出迎える。間をおかずに本題の話となる。
『アレテスどの、私の予定では、今日から五日間はキドニアにいます。調品のうえ納品をよろしく頼みます。それでだが、季節が季節です。少々、塩をきつめにして調品してください』
『承知しました。そのように致します』
『そうか、それはありがたい。宜しく頼みます』
手短かに用件を終えたテカリオンは、携えてきた木の箱をアレテスに手渡した。
『釣り針のほかに釣りに使用する小物も入れてあります。使ってください』
『ありがとうございます』
『釣り針は大、中、小の三種類を入れてあります。目的によって使い分けてください』
二人は用件は終えて小島をあとにした。
『パリヌルス、俺は、これで出航する。しばしの別れだ、元気でいろよ』
『道中、気をつけて行け。不穏な噂を耳にしている』
『判った、充分に気をつけていく』