オロンテスに連れだってオキテスも工房の中に入る。焼きあがった堅パンが熱がこもらないように広く場所をとって所狭しと積まれている。オキテスが声をあげる。
『おう、オロンテス、これは香りなんて、優しい言葉で言えないな。そんな匂いだ!あまくて、うまそうな匂いだ。それも強く鼻を衝く。ひとつつまんでいいかーーー』
『いいとも、どうぞ!』
『ひとつ、いただく』
オキテスは堅パンひとつをつまんで口に運ぶ、歯音をたてる。
『おう、これはいける。うまい!なかなかだ』
うまい匂いに包まれて口にする堅パンは、これ以上はないという旨さで舌にからんだ。
『オロンテス棟梁、羊乳蜂蜜堅パンは、予定数量を焼き上げました。塩味の堅パンを焼く作業に取り掛かっています。これが焼きあがった塩味堅パンです。味見をお願いします』と言って、焼きあがったばかりの塩味の堅パンをオロンテスに手渡した。
『お~お、これか。焼きあがりの色あいもなかなかいい』手にした堅パンの一つをオキテスに渡した。
『味わってみてください』
『おう、味見か』
二人は香ばしい堅パンを口に運んだ。
『お~っ!これは一風変わった味だな。オリーブ油とウス塩味がうけるかもな』とオキテス、首をかしげるオロンテス。
『セレストス、この塩味の堅パンだが、どれくらいのところまで作業が進んでいる?』
『今、少し前に作業に取り掛かったところです。焼きあがりは、300枚くらいのところです』
『塩味がきつい!もっとウス味にするのだ。生地つくりを中止しろ!急いで指示をするのだ』
工房内に緊張が走った。セレストスが生地を練っている小屋へと走った。
『おう、ネリタス!生地練りを中止しろ!』声を飛ばすセレストス、生地練りを中止させて工房に戻る。
『オロンテス棟梁、指示を願います』
『調合する塩を今の半分のものと、3分の2くらいに抑えたものの試し焼きを直ぐやってくれ』
『判りました』
セレストスは各部署に指示を出した。
『オキテス隊長、とんだところを見せましたな』
『俺は、そのあたりの事については何もわからない。オロンテス、それはお前の仕事だ。しかし、塩あんばいは、あれでもいいのではないか』
『いや、1枚や2枚を食べる分には、あれでもいいが、4,5枚食べるとなると塩味がきつすぎる』
『ほう、そんなものか』
『セレストス、塩味の方はウス塩味とコイ塩味の2種類として箱詰めの段取りとする。解ったな』
オロンテスは、処理方法の指示をした。
『おう、オロンテス、これは香りなんて、優しい言葉で言えないな。そんな匂いだ!あまくて、うまそうな匂いだ。それも強く鼻を衝く。ひとつつまんでいいかーーー』
『いいとも、どうぞ!』
『ひとつ、いただく』
オキテスは堅パンひとつをつまんで口に運ぶ、歯音をたてる。
『おう、これはいける。うまい!なかなかだ』
うまい匂いに包まれて口にする堅パンは、これ以上はないという旨さで舌にからんだ。
『オロンテス棟梁、羊乳蜂蜜堅パンは、予定数量を焼き上げました。塩味の堅パンを焼く作業に取り掛かっています。これが焼きあがった塩味堅パンです。味見をお願いします』と言って、焼きあがったばかりの塩味の堅パンをオロンテスに手渡した。
『お~お、これか。焼きあがりの色あいもなかなかいい』手にした堅パンの一つをオキテスに渡した。
『味わってみてください』
『おう、味見か』
二人は香ばしい堅パンを口に運んだ。
『お~っ!これは一風変わった味だな。オリーブ油とウス塩味がうけるかもな』とオキテス、首をかしげるオロンテス。
『セレストス、この塩味の堅パンだが、どれくらいのところまで作業が進んでいる?』
『今、少し前に作業に取り掛かったところです。焼きあがりは、300枚くらいのところです』
『塩味がきつい!もっとウス味にするのだ。生地つくりを中止しろ!急いで指示をするのだ』
工房内に緊張が走った。セレストスが生地を練っている小屋へと走った。
『おう、ネリタス!生地練りを中止しろ!』声を飛ばすセレストス、生地練りを中止させて工房に戻る。
『オロンテス棟梁、指示を願います』
『調合する塩を今の半分のものと、3分の2くらいに抑えたものの試し焼きを直ぐやってくれ』
『判りました』
セレストスは各部署に指示を出した。
『オキテス隊長、とんだところを見せましたな』
『俺は、そのあたりの事については何もわからない。オロンテス、それはお前の仕事だ。しかし、塩あんばいは、あれでもいいのではないか』
『いや、1枚や2枚を食べる分には、あれでもいいが、4,5枚食べるとなると塩味がきつすぎる』
『ほう、そんなものか』
『セレストス、塩味の方はウス塩味とコイ塩味の2種類として箱詰めの段取りとする。解ったな』
オロンテスは、処理方法の指示をした。