彼の思考がどうやら来るところまで来た。うれしかった。
『そういうことか、解った。納得!』
彼は雀躍した。彼がここは落ち着けると決めた建造の場の一隅に駆け戻った。
木炭をつかむ、木板に書き付ける。『解った、解けた!』だがどうすれば数字になる、オキテスは、ここでまた迷った。
原価計算に使える数字にするには、どのようにすればいいか?彼はここで迷う、悩み、考え、その錯誤を訂正するにはである。気は急く、イラつく、思考が頭の中でのた打ち回った。
頭の中にこだまする、『おい、オキテス!なにをやっている?』別のオキテスが声をかけてくる。
『落ち着け!冷静になれ!答えを急くな!下段から思考を積み上げろ、何かが見えてくるはずだ』
彼は、イラつく気持ちを抑えた。
原価を構成する費目に気付いた。その価値を数字にすればいいのだ。この作業を進めていくうえでの自分が持っている情報の不足にチエックを入れた。
『もっていないのはこの数字だな、これを入手するには?』『この数字の入手は、軍団長だな』『これを入手して答えを出す手順だな。どんな手順でやれば、答えにいきつけるか?』『これをや遂げれば答えに到る。よし!これで答えを出せる!』
彼は、インプット~プロセス~アウトプットの作業手順を木板に図を描いていった。
古代であるこの時代、今の私たちが使っている加減乗除の記号と意味するところの計算手順をオキテスが知っているわけではない。彼は描きあげた図をしげしげと眺めた。
この時代、加減乗除の記号はまだない。『0』もまだない。だが、バビロニアには、命数法ができていた。文明が伝承され、知る人は知っていた。何万人に幾人かは知っていたであろうと思われる。
『軍団長から入手する数字。これを入手すれば一挙に答えに行きつける』
彼は立ちあがった。
『ここまで来るのに時間がかかったな』と独りごちて、水平線を目指して傾いている陽を見つめた。
『おう、夕陽になるには、まだ間があるな』
彼は木板をわきに抱えて、イリオネスの宿舎へ向けて歩みだした。
イリオネスは、宿舎の前にはに出て、丸太棒を手にして素振りしている。オキテスが声をかける、振り向くイリオネス。
『おう、オキテス、どうした?』
『軍団長、ちょっと、よろしいですか』
『おう、いいぞ!』
『原価算出の件です。数字を決めていただきたい件があります』
彼は、原価算出手順の不明であることを気付かれないように気を配って話しかけた。
『そういうことか、解った。納得!』
彼は雀躍した。彼がここは落ち着けると決めた建造の場の一隅に駆け戻った。
木炭をつかむ、木板に書き付ける。『解った、解けた!』だがどうすれば数字になる、オキテスは、ここでまた迷った。
原価計算に使える数字にするには、どのようにすればいいか?彼はここで迷う、悩み、考え、その錯誤を訂正するにはである。気は急く、イラつく、思考が頭の中でのた打ち回った。
頭の中にこだまする、『おい、オキテス!なにをやっている?』別のオキテスが声をかけてくる。
『落ち着け!冷静になれ!答えを急くな!下段から思考を積み上げろ、何かが見えてくるはずだ』
彼は、イラつく気持ちを抑えた。
原価を構成する費目に気付いた。その価値を数字にすればいいのだ。この作業を進めていくうえでの自分が持っている情報の不足にチエックを入れた。
『もっていないのはこの数字だな、これを入手するには?』『この数字の入手は、軍団長だな』『これを入手して答えを出す手順だな。どんな手順でやれば、答えにいきつけるか?』『これをや遂げれば答えに到る。よし!これで答えを出せる!』
彼は、インプット~プロセス~アウトプットの作業手順を木板に図を描いていった。
古代であるこの時代、今の私たちが使っている加減乗除の記号と意味するところの計算手順をオキテスが知っているわけではない。彼は描きあげた図をしげしげと眺めた。
この時代、加減乗除の記号はまだない。『0』もまだない。だが、バビロニアには、命数法ができていた。文明が伝承され、知る人は知っていた。何万人に幾人かは知っていたであろうと思われる。
『軍団長から入手する数字。これを入手すれば一挙に答えに行きつける』
彼は立ちあがった。
『ここまで来るのに時間がかかったな』と独りごちて、水平線を目指して傾いている陽を見つめた。
『おう、夕陽になるには、まだ間があるな』
彼は木板をわきに抱えて、イリオネスの宿舎へ向けて歩みだした。
イリオネスは、宿舎の前にはに出て、丸太棒を手にして素振りしている。オキテスが声をかける、振り向くイリオネス。
『おう、オキテス、どうした?』
『軍団長、ちょっと、よろしいですか』
『おう、いいぞ!』
『原価算出の件です。数字を決めていただきたい件があります』
彼は、原価算出手順の不明であることを気付かれないように気を配って話しかけた。