あきオジの風景

写真、そして、俳句(もどき)
毎日更新しています。

実朝の袖さえみせず空青し  あきオジ

2010-09-06 18:07:29 | 日記
白い帯をまいてたまさかの客にあふ  放哉

山に家をくつつけて菊咲かせてる  放哉

中庭の落葉となり部屋部屋のスリッパ

(表現すべきものもない。鬱屈した気分が透かし見える句ですね。格調高い句やロマンあふれる句をつくるのもなじまない。もっと内向した句、しかもそれともみえない句を作りたい。当時の放哉はそんな思いだったのかもしれません。着想の面白さや選んだスタイルを考えて俳句にしたのでしょうが、短歌を作っていたら、読んでみたいですね。もっとあけすけな心情が読みとれるかもしれません。)

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何もなき真白き朝に槿咲く  あきオジ

2010-09-06 17:16:25 | 日記
かなしさや釣の糸吹くあきの風  蕪村

秋風や干魚かけたる浜庇  蕪村

客僧の二階下り来る野分哉  蕪村

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旅はいいですね。これまで転勤していろいろなところを見て回りましたが
思えば「見て回る」のと旅は似て非なるものなのですね。
このごろそんなことを意識するようになりました。

そう次の楽しみを見いだして、夢中になる。
それが私の旅なのですね。

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葱もまた江ノ電の客となりにけり  あきオジ

2010-09-06 16:40:28 | 日記
下町に曲がらんとして鐘氷る  一茶

御地蔵と日向ぼこしてち鳥かな  一茶

木兎(みみずく)が杭にちょんぼり夜寒哉  一茶

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菜の花を揺らし電車は通り抜け  あきオジ

(この数日、九州一周するJRの列車の番組とか、日本を走るJR乗り尽くしの旅番組とかそんなものばかり見ています。やはり圧倒的ななの菜の花を背景にした電車ですね。胸がわくわくしています。NHKHIの番組をしっかり録画しているので、これから自由が利かなくなった時の楽しみになりそうです。)

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猛暑なれど鎮座崩さぬ石仏  あきオジ

2010-09-06 06:45:35 | 日記
堤の上ふと顔出した犬の顔  放哉

傘さしかけて心よりそへる  放哉

児に草鞋をはかせ秋風に放つ  放哉

(放哉はきっと、近所の子供たちとは会話もなく、変なおじさんとして敬遠されていたのかもしれませんね。会話としても成り立たない人だったかもしれません。でも、その辺りのことは分かりません。だから、どうだというわけでもありませんが、最近、だんだん気になってきました。私は俳人であると芭蕉のような旅の人であったり、良寛のような超越した人であたりすること想像します。でも、生活破たん者であったり、変人であったりすることもなくては面白くありませんね。)

古天井歴史の秋が見当たらず  あきオジ

2010-09-06 06:31:01 | 日記
円覚寺大門の天井です。
鎌倉時代いえば
頼朝と西行との対面
そして、実朝の金塊和歌集

それくらいしか思い出せません・

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大仏の鼻から出たりけさの霧  一茶

みそさざいチョツチョツと何かいまいまし  一茶

追分の一里手前の秋の暮  一茶

(今は、拾い読みの段階。俳句に馴れるって、ことのほか時間がかかるのですね。しみじみ思いました。全体の雰囲気が見えたところで、個々の俳句を読んでいこうと思うのですが、解説がないと、奥に潜んでいる意味が理解できない。そんな奇妙な形式になじめないでいます。まあ、そのうちに・・・。そんなことをしているうちに時間がなくなりそうです。)

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ストレートに読んで「ほっとする」そんな句に出会いたいですね。

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額文字は戦禍をくぐり今もあり  あきオジ

2010-09-06 06:10:43 | 日記
円覚寺山門の額です。
円覚寺は堂々として
歴史を感じるいい場所ですね。
大きさだけでなく、歴史を感じ
「つつみこまれる雰囲気」を感じる場所
気づき始めるとあれこれ
見えるかもしれませんね。

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十六夜(いざよひ)や海老煎る程の宵の闇  芭蕉

稲雀茶の木畠や逃げどころ  芭蕉

めずらしや山を出羽の初茄子  芭蕉

(自然がそのまま存在している。そんな雰囲気が芭蕉の切り取り方なのですね。ほっとするような美しさですね。こんな情景、戦後の時代にあったような気がするのが不思議です。)