あきオジの風景

写真、そして、俳句(もどき)
毎日更新しています。

獅子舞を演じる子らの赤襦袢  あきオジ

2011-01-04 17:06:54 | 日記
デューラーの版画展が行われています。
魅力的な作風であるし、高い技術を楽しむこともいいでしょう。
でも、最近は美術展には思いが向かっていません。
そんなときは、そのままです。
いつか、その気になる時期があるでしょう。

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物いへば唇寒し秋の風  芭蕉

秋の野や草の中ゆく風の音 芭蕉

(やはり、芭蕉は秋の句が多いですね。日本人は秋が好きなのか分かりませんが、お気に入りの句は秋の句に多いですね。)

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今年はイタリアを取材したテレビ番組が多いですね。
美術品もいいですし、私の敬愛するフランチェスコも取りあげられているので
ついつい見てしまいます。

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昨晩録画しておいた「赤ひげ」を見ました。
そして、「いのちぼうにふろう」を見ました。
これがなかなかの映画で、二度ほど連続してみてしまいました。
群像劇というべき集団演技が圧倒的ですね。

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言葉多き時代を生きる冬木立  あきオジ

2011-01-04 16:55:27 | 日記
浅草は参拝する人であふれており
入場制限をしていました。
わきに入ると露店がいっぱいです。
写真は、縁起ものを売る露店
なぜか買い求める人もなくう手持ちぶたさでした。

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紅梅の落花燃ゆらむ馬の糞  蕪村

遅き日のつもりて遠きむかしかな  蕪村

(このごろになって、あれこれの蕪村の句も二順目に入ったような気がします。これから、熟読してみようかと思います。楽しみはこれからなのですね。)

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忌々しい顔を見せずに冬を耐え  あきオジ

2011-01-04 15:39:38 | 日記
上野に行くと
どこかで自分表現する場を準備している。
そんな雰囲気がいいですね。
でも都の美術館も工事中ですし
博物館も工事中で物足りないですね。

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ただずめば風わたる空のとほくとほく  山頭火

(山頭火の本質はひょっとして、こんな抒情性なのかもしれませんね。でも、なぜか出家者なのに宗教臭さは感じませんね。どうしてでしょうか。今度、あれこれの山頭火の注釈書で確かめてみましょうか?でも、何でも知りたがるのは悪い癖かもしれませんね。)

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流れだし戻らぬ記憶も三が日  あきオジ

2011-01-04 06:08:21 | 日記
東京博物館の正月飾りです。

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死のまえの木の葉そよぐなり  山頭火

考へてをる水仙ほころびる  山頭火

水音の、新年がきた  山頭火

(山頭火の句には花がときどき出てきます。どうして花をとりあげるか分かりませんが、いずれも野に咲く花です。放哉は花を取りあげることはあまりないようです。どうしてでしょうか。花を意識するような時代感覚ではなかったのでしょうか。それとも当たり前の風景であり、心象風景と響きあうことが少なかったのでしょうか。)

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「赤ひげ」(黒沢明監督)

「七人の侍」と双壁となる作品だと思います。
「生きる」とか「用心棒」も映画としての魅力がありますが
何回も見たい映画となると、この二本です。
人生を考えるなど、映画に過剰な期待をしてみるのは無礼だと思いますが
この二本には、そんなものまで見てしまうのです。

昨日は「赤ひげ」を放映していたので、録画しながら見ていました。
映像としての美しさ
脚本の充実
そして、俳優の含みのある演技等
「まっとうすぎる正義感」を気にしなければ
申し分なく名作だと思いますし
映画としても素晴らしいですね。
香川京子演じる「狂女」の話と
桑野みゆき演じる「おなか」の話が特にいいですね。

日本映画の中では、群を抜いてみた回数が多い映画です。

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帰郷バス海猫町に居場所はあるか  あきオジ

2011-01-04 05:34:59 | 日記
筋違にふとん敷きたり宵の春  蕪村

肘白き僧のかり寝や宵の春  蕪村

(文人画の素材になりそうな靄がかかったような風景ですね。読むものの思いこみでしょうか、蕪村の句には色がくっくり見えてくるのですね。こちらの思いこみなのかそれとも、計算された句なのか分かりませんが、そんな気がします。)

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「田園に死す」(寺山修司監督)

土俗的イメージをつなげた映画です。
40年くらい前の映画ですね。
コラージュ風の前衛的な作風で評判になりました。
「蠍座」とかいう新宿の映画館まで出かけてみた記憶があります。
今となっては、過去の記憶の中をひっぱりだして想像力をふくらますしかない映画です。
でも、当時の寺山修司はあふれるイメージを形にするのに懸命だったのですね。
俳優も一途な熱で動かされていることが伝わってきますね。
「いい時代」の映画でした。

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地吹雪強引なる4駆の轟音   あきオジ

2011-01-04 05:24:49 | 日記
上野公園のありふれたオブジェ
あまりに当たり前の風景になってしまいましたね。
でも、50年経つと時代を象徴する作品になっているかもしれませんね。

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ひっそりかんとしてぺんぺん草の花ざかり  山頭火

いちりん挿しの椿いちりん  山頭火

(荒漠とした風景のように見えるのに、山頭火の句にはどこかに川のせせらぎがあったり、花がさしていたり、人の気配が感じられたりするのですね。俳句の力は、表現された以外のところから伝わってくるのこともあるのですね。放哉には「懸命に耐えている」「言葉にしない」こだわりがあるように思えます。冬の色彩の無い感じですね。山頭火は汗をかきながら歩いているイメージですね。だから、どうなのだということではないのですが、そんなことを思います。でも、このような分類はイメージを固定化させる悪い趣味ですね。)

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