あきオジの風景

写真、そして、俳句(もどき)
毎日更新しています。

読経流れ首を垂れる老夫婦  あきオジ

2011-01-14 18:04:10 | 日記
困ったときの神頼み
そんな軽い表情ではない顔でした。

老人には周囲の人が想像もつかない悩み事があるものです。

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解て行物みな青しはるの雪  田上菊舎

(若いうちに夫を失い、その後旅の暮らしを貫いた女性です。とても、気になる俳人です。)

青天に紅梅晩年の仰ぎ癖  西東三鬼

(俳人にして医者の句ですね。こんな俳人にも目配りしたいですが、そんな余裕はありません。)

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山茶花が浮ぶ蹲苔青し  あきオジ

2011-01-14 17:53:51 | 日記
山茶花は童謡「たきび」の歌詞の中で知った花です。
椿と違って色合いに輝きがない。
それが淋しいですね。
きれいなのに比較するものが傍にあることで
比較されるのですね。
それはそれ
これはこれ
同じじゃないのに
比較したがる。

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しら梅や誰がむかしより垣の外  蕪村

春の海終日のたりのたり哉  蕪村

(春の歌は軽快なのがいいですね。)

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牡丹咲く池のほとりの子守唄  あきオジ

2011-01-14 17:45:03 | 日記
かたい梨子をかじつて議論してゐる  放哉

遠くへ返事して朝の味噌をすつて居る  放哉

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一日部屋で読書というより
アッシジのフランチェスコの壁画について書いた本を読んでいました。
巨大修道院の巨大壁画は不思議でしたね。

そして、バチカンの内部を撮影した番組を見ました。
巨大、そして肥大化した内部を見て、痛みました。

当時の教皇がよれよれの体に絢爛豪華な衣装を身につけ
巨大な宝石で飾られた首飾りを吊るしているのです。
ですから、歩くのがやっと・・・・

イエスは馬小屋で誕生し
裸同然で十字架に架けられた。

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正月も職人たちの見せどころ  あきオジ

2011-01-14 06:27:36 | 日記
高幡不動の山門前
職人が剪定をしています。
剪定作業が始まると
春がちかい
そんな感じがしますね。

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春雨やゆるい下駄貸す奈良の宿  蕪村

はるさめや暮なんとしてけふも有  蕪村

(春の句は、何となく心軽き四方に目が向いているような気がしますね。)

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昨日はメールのやり取りをしていたらブログの更新が遅れました。
メールのやり取りをしている時間の長さ
若い人たちの時間のなさが分かります。

私はたっぷりとした時間の流れが欲しいのです。

表情をこらえた地蔵の赤帽子  あきオジ

2011-01-14 06:14:36 | 日記
高幡不動の地蔵尊

最近、近代的自我とか精神の自立よりも
「神頼み」の方が、世界が広がるように思えてきました。

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ことしから丸儲けぞよ娑婆遊び  一茶

鳴く猫に赤ん目をして手まり哉  一茶

(一茶を高く評価しない評論家も多いですし、全集から外す編集者もいます。評価は時代のものであり、今がだめでも新しい波が押し寄せてきたら、再評価されることもあるのですから、人の評価はたよりないものです。蕪村だって子規が再評価しなければ、どうなっていたか分かりませんし、橘曙覧も同じです。時代にどのように評価されるのではなく、しみじみ読む人が味わえる。それで十分であるような気がします。人の評価は頼りないものですね。)

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長く生きて来ても分からないものばかりです。
一番、分からないのは政治家の言っていることです。
それと新聞の正義です。

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新しき願いも込める千社札  あきオジ

2011-01-14 05:51:33 | 日記
何もかも頼りないですね。
とくに「正義を語る」と思われる報道には用心深くします。

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よびかけられてふりかへつたが松葉林  山頭火

ふとめざめたらなみだがこぼれてゐた  山頭火

(山頭火なら放哉に逢うことができたら「あなたは悲しいときに、悲しいと声にしたら楽になりますよ」くらいのことは言ったでしょうが、放哉は笑うだけで何も言わないでしょうね。何となく見当がついてきました。)

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