あきオジの風景

写真、そして、俳句(もどき)
毎日更新しています。

梅咲いてまた一年が動きだし  あきオジ

2011-01-09 18:28:32 | 日記
神代植物公園では梅も咲き始めました。
今年は始まりが早いような気がします。
櫻まで待てない気分になってきました。
いい季節です。

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思えば時代劇もミステリーも
人を殺すのを娯楽化したものなのですね。
ですから高度に成熟した大人が見るものであって
未熟な者が見ていいはずがありません。

私は未熟ですから
ミステリー番組は嫌いです。
素人探偵のような者が登場したり
警察官が何でもしゃべるのも
犯人が崖の上であれこれ顛末をしゃべって飛びおりるのも
腑に落ちません。
何よりも、それを娯楽として見ている人が理解できません。

時代劇も見るようになったのはつい最近です。
それまでは「嫌い」でした。
悪い商人に雇われた素浪人にも家族があっただろう
親もいただろう。
そう簡単に殺されていいのだろうか。
そんな腹立たしさだけが先になっていました。

それはそれみんなそれなりにしたたかに生きているのだし
絵空事をみんなで演じているのだからいいじゃないか
そう思えるようになったのは、本当についさいきんでした。

お笑いください。

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青葉分け行く良寛さまも行かしたろ  山頭火

(山頭火も良寛も曹洞宗の坊さんですね。良寛に憧れをいだくことは、「そんなこともあるだろうな」と見当がつきますが、良寛に対しては親しさもあるものの、遠い存在としての畏敬の方が大きかったのではないでしょうかね。山頭火の弱さというより「だらしなさ」に対する負い目があるからでしょうかね。)

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遠雷に驚き戻る通夜の客  あきオジ

2011-01-09 18:17:54 | 日記
神代植物公園で公開されている牡丹です。

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物おもふ一人なり木影うごかず  山頭火

うつむいてゆく人に石垣ながし  山頭火

(山頭火の句から周囲への気遣いとか、憶測からうまれる心配事が消えたのはいつごろからでしょうか。そのような「大人の才覚」を表現から消してしまってからまさしく、山頭火調になるのですが、それは、いつごろなのでしょうか。私は成長とか変化は徐々にということはなくて、脱皮だと思っています。突然のことなのですね。ですから、その変化に興味があるのです。どなたか、そんなことを教えてくれませんかね。)

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「肩落ちる」「うつむき加減」こんな老人を表現した言葉、ことのほか人生を感じて好きです。
そんな言葉に関心を向けたことなのなかったのですがね。
人は分からないものですね。

まさに脱皮です。

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緋牡丹に誘い出されたし嫉妬なり  あきオジ

2011-01-09 17:55:54 | 日記
落葉しいて寝るよりほかない山のうつくしさ  山頭火

生きの身のいのちかなしく月澄みわたる  山頭火

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イメージが明確な俳句もいいのですが、最近はコラージュ風の意味不明だけれど面白い。そんな句に興味をもつようになりました。
金子兜太のような教養人があれこれ下敷にして作るのとは違って、意表をついた表現をする。でも、それが妙に現実感がある。そんな気が面白いのではないかと思っています。そんな句もいっぱいあるのでしょうね。

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「道」(フエディリコ・フェニーニ監督)を久しぶりに見ました。
ニーノ・ロータの音楽がせつなくて、そのイメージが先行する映画でしたが
今回見ても同じ感想でした。
中学生のときに見て以来ですから、ずい分昔の映画ですね。
今回見ても、ジュリエッタ・マシーナ演じる幸せ薄い女性の人物像が的確に見えてこないのが不満でしたね。



おびえたたる鳩が見つめる冬の空  あきオジ

2011-01-09 06:55:33 | 日記
隅田川を飛びまわる鳥です。

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鉄鉢の中へも霰  山頭火

(この句も下の句もあまりに有名ですが、それでも、やはりいい句ですね。いい句とは「絵」にしてもいい。イメージがしっかりしているのですね。「なるほど」と思う句です。

うしろすがたのしぐれてゆくか  山頭火

(山頭火が俳句にたどり着き、これしかないときずいた時、きっと目を見開き、覚悟したのだと思います。ここに自分の人生がある。きっと、周囲の人にとって「金にならず」「周囲の羨望にみならぬ」ものに夢中になることに自分でも驚いたと思います。結局は全てをかけて好きになることでなければ、自分を支えてくれることはできないのですね。)

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平日の「クラシック倶楽部」と
日曜日の朝はクラシック音楽を聞いています。

クラシック音楽は苦手なのですが
馴れればどうにかなるだとうと思っています。
きっと好きになれば、人生を豊かにしてくれると思うからです。

いまのところバッハ、ブラームスの数曲しかお気に入りがありませんが
そのうち楽しめるでしょう。

今日は日本フィルの定期演奏会でした。
ここにみ生活を掛けて演奏する人がおり
楽しみにしている人がいるのですね。

案外、老後は楽しそうです。

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牡丹さき寒き日々を語り合う  あきオジ

2011-01-09 06:46:11 | 日記
赤い実をつけただけで存在感がある。
きっと、どこかで「赤い実をつけよう」と願ったのでしょうね。
そうでなくては、こんな美しい実がつくはずがない。

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はつ雪を煮(にて)喰(くらひ)けり隠居達  一茶

春風や鼠のなめる角田(すみだ)川  一茶

(蕪村は関西出身の何でもできる文人、酒も飲むし歌舞伎にも熱中する。そんな人だったらしい。一茶は信州出身の食うために江戸に出てきた生きるのに必死となる境遇だった人、それぞれの生い立ちが個性を生むのですね。芭蕉にしても、生きて行くのは大変だったでしょうね。)

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振りかえり確かめもせぬ松並木  あきオジ

2011-01-09 06:27:12 | 日記
うたた寝のさむれば春の日くれたり  蕪村

にほひある衣も畳まず春の暮  蕪村

(ゆったりとした時のながれを楽しめる。おしゃれですね。蕪村は奔放な人で酒も大好きだったようです。芭蕉も本当は好きだと思うのですが、句からはそのようなにおいが感じられませんね。一茶はただ酒だったらたらふく飲んだのではないかなどと勝手に想像しています。素人は怖いですね。)

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