『ガチボーイ』を観てきた。
事故で高度機能障害を負った青年が、学生プロレスをすることで
自分の生を取り戻していく話。
主人公の五十嵐くんは、1日しか記憶が持たない。
段取りが決まったプロレスが出来ない。
全ての試合が
ガチンコ(真剣勝負)になってしまう。
だから
ガチボーイ
オレ、前情報は全く無かったのだが、
昨日、この映画の小泉監督が地元映画館で話をされているのを偶然TVで見て、
行くことにした。
最初は、笑えるシーンが多く、軽い気分で入っていける
話が進むにつれて、学生プロレスの仲間に記憶障害がバレて、
また、父親にプロレスをやっていることが知れ、シリアスな展開へ。
この映画は、東京慈恵会医大の先生による医療監修のもとに作られており、
実際、記憶障害をもつ方は、毎日、メモを残して生活をされているらしい。
出ている役者さんは、泉谷しげる以外はあまり知らない人たち。
そこそこ笑えるので、”ま~、こんなもんか”って思いでみていたのだが、
ラストの試合シーン以降、
すげー泣いた
歳とって、涙もろくなったのもあるが、
涙が止まらなく、口に入ってしょっぱかった
アタマはどんなに忘れても、カラダは昨日の僕を忘れない。
(現実に、事故で記憶障害になった方は昨日の記憶は全くないが、
自転車に乗ると動けるらしい。この方は、自転車でパラリンピックを目指している。)
「自分の記憶に残らなくても、みんなの記憶に刻んでやれよ」
そんな臭いセリフに素直に酔っていける良い映画でした
決して、”お涙頂だい”ではありません。
若い監督と若いスタッフで作ってあり、押し付けがましくなく、
爽やかに熱くなれます。