西の空は晴れている

絶望の向こうに希望がある............、はず!

歳とったデブだけど強し

2018-11-18 11:11:11 | 映画

「おじいちゃんはデブゴン」という映画を見ました。2016年の作品。この題名は日本だけのものでしょう。そもそも、”デブゴン”なんて名が通じるのは日本だけ。”でぶ”って、どんだけ失礼なネーミングよ。サモ・ハンが監督・主演です。

退役軍人で認知症も入り始めた66歳の太ったじいさんが、隣人の少女の為に素手で悪い奴らをバキバキ、ボコボコにするという話なんですが、いや~、いい映画でした。良かった、良かった。「マトリクス」以降、カンフー的な飛んだり跳ねたりはどの作品も全部一緒に見えてしまう感じだったが、「おじいちゃんは・・・」では飛ばないし跳ねないし、蹴りも殆ど出さないし、出しても高くは蹴らない。場面によっては、殆ど移動もせずにさばく、突く、当てる、極めるという感じ。派手な動きが無い中で、強さ、怒りみたいなものが表現されていて、新鮮さを感じた。おじいちゃんは心に傷を持っていて、映画全体的に暗い感じで話が進むのだけど、それが僕くらいの歳になると共感というか、近親感が持てて良い。サモ・ハン自身もプライベートでいろいろあったって何かで目にした様に記憶している。人間、長く生きたら生きた分の”心の闇”は誰しも増えるもんで、地味な動きの中に自身が抱えるどうしようも無い悲しみ、怒りが見てとれてスカッとした。

今の流行りなんでしょうけど、50、60歳になって、”僕鍛えてマス”、”私仕事してます”アピールって、俺は、”ダッセーーー”って思うわ。美魔女とか言われて喜んでいるおばちゃんて、どんだけ頭悪いんよって。(笑)まっ、人それぞれですがね。

刀は秘かに磨いて鞘に入れておくのがカッコいいと思う。歳とったら、地味に目立たずコツコツと刀を研ぎましょうよ。

世間さまの評価とは無縁に生きるデブで強いじいさん、カッコいいわ!


your name

2016-12-25 20:14:26 | 映画

『君の名は。』を観てきました。3連休最終日、自宅から観に行こうと思った場合、恐らく最も人が少ないと予想される映画館へ行きましたが、上演30分前で列を作って待っている人達がいました。やっぱ流行っているんだ。殆どがカップルか家族連れ。僕の様なおっさん一人の客は見当たらず。僕より数分遅くに入ってきた同世代と思しきやさぐれた感のあるオッサンが、座席一つを空けて着席。ほぼ満員の館内で、僕とオッサンの間の一席のみ、ずっと空いてました。(笑)

特に真面目にレビューする気はサラサラありません。たぶん、いろんな方が饒舌な言葉で書きつ尽くしているでしょうし。何処かで観かた読んだかしたような気もするストーリーではありましたが、場面々々の画像がとても綺麗で、良い作品だと思いました。話のオリジナル性云々よりも、画像を含めた全体の雰囲気がなんとも良かったです。ん~、はるか昔に忘れてしまった甘酸っぱい様な感情を思い出させてくれる部分もあったし。ただ、僕みたいなオカルティックな者からすればとても興味深い作品なんですが、爆発的に一般受けするような映画なのかなとは思います。アニメなんて「NARUTO」以外は殆ど観ないので多くは知りませんが、たぶん、似たような作品ってこれまでにあったと想像します。

失われた20年。皆、疲れているのかな。昨日も書いたけど、最近、長時間、眠れんのです。別に、悩み事を抱えているということではなく、単に老化による体力低下。ふっと、3時、4時に目が覚めると、妙にすっきりした脳で、これまでの人生を考えてしまう。アレは余計だったなーとか、あの人、ホントはオレの味方だったんだな~とか、こっち方面を頑張れば良かったな~とか。後悔とは少し違って、冷静に過去を振り返れる。そのあと、ウトウトっと数10分寝てから覚めると、もう、その日の会議の事とか仕事の段取りとかがバーっと頭の中を駆け巡るのですが。浅はかな顕在意識で考えているつもりで、その人の人生は潜在意識で動かされているなんて言いますからね。俺も、ホントは昔から追い求めている大切な何かがあったような気がする。(笑)

お涙頂戴でもなく、説教臭くもなく、爽やかな気持ちになれる良い映画でしたが、オレの結論は、

”思い出す為には、いっぱい寝て出来るだけ夢をみなければ!”

ですねえ。

それにしても、舞台は飛騨となっていますが、絵柄的にどう見ても守屋山からみた諏訪湖周辺に見えました。


編集が酷過ぎ

2015-07-31 23:20:27 | 映画

TVで「永遠の0」をやっていたので見た。

基本、戦争はあってはならないものだと思う。まあ、明確な思想も無いけどな。

ただ、僕の祖父は戦争で亡くなっており、

自分が子供の頃、祖母から戦中の体験や抱いた思いなんかを聞いてたもんだから、

これ系のものは、まあまあ見てしまう方。

岡田君は良かったのだが、話的には期待したものとは違ってて、

染谷くんと井上さんについては、なんだか良くわからんというか、全然共感できんかった。

それにしても、日テレの編集が酷過ぎ。

始まる前に、”あと○分○○秒”と画面左上に出た時点で、もう不愉快なんだけど、

CM多過ぎ、ストーリー無視で、ぶった切る、ぶった切る。

何が、ノーカット、日本中が感動だよ。

あれじゃあ、どんな良い作品を流しても興覚めだわ。

最後の最後、岡田くんが特攻で突っ込んで顔がアップになっていったと思ったら、

突如「アイアンマン3」の次回予告。

センスが無さすぎるのか、ワザとなのか、もう、おいおいってっ感じ。

”おじいちゃん達が命を懸けて守った日本、今はアメリカの属国です!”

という結論なのでしょうか。


犬は待っているだけ

2012-05-03 06:37:00 | 映画

昨日、嫁は仕事、息子は学校で、家には自分と愛犬のみ。こんな日は、この映画がぴったり。

 【星守る犬】 。前から観たかったのだ。

いろんなところで好評価で、今更、あらすじなんて書く必要はないのだが、

-旭川のキャンプ場近くで、死後半年たつ男の死体と、愛犬らしき死体が発見される。愛犬は、最近まで生きていたようで、半年間、男の死体の側に居たことが伺える。男の免許証も、車のナンバープレートも無く、身元もわからない。親族をはやくに亡くし、引きこもりがちに生きてきた役所勤務の京介は、男の人生に興味を覚え、男の持ち物を手掛かりに、男の辿った旅を探しに出る。-

主人公の男(西田敏行さん)も、旅の途中で出会う人達も、大概、うまくいっていない者ばかり。ただ、今のご時世、殆ど人は、この映画の登場人物と重なる部分があるのではないだろうか。(僕は、いまどき経済的に満たされている者は悪者、心の悩みが無い者はバカだと思っている。)それでも、みんな一所懸命生きて、結果的には助け合っている、そんな映画。

この映画に出てくるハッピーという名の犬がとてもいい。いつも笑っている。それだけに、最後の亡くなるシーンは、犬を飼っている人間にとっては、見ていてとてもとても辛くなる。犬の映画では、犬の忠誠心がクローズアップされがちだが、実際、人間が想像する(期待する)ところの忠誠心を、犬が持っているとは思わない。犬は待っているだけ。犬は変わらないだけ。人間が変わっていくから、不幸なことになっていく。子供にせがまれて飼いだした犬の面倒を数年後にはお父さんがみているというのは、何処の家庭にでもあること。その頃には、奥さんも子供も心が離れ、お父さんの話相手は犬だけになっている。

映画ほど極端ではないが、平日、仕事で帰りの遅い僕は、夕ご飯を一人で食べて、愛犬を撫でながらビールを飲み、愛犬に会社の愚痴をこぼす。普通に僕の日常である。5年前に、息子が犬を飼いたいと言い出した時、犬の面倒は、最初から自分でみるつもりだった。子供に出来るわけが無い。実際、5年間、朝の散歩は僕、夕方の散歩は嫁の役割になっている。僕は自他共に対して甘いので、犬に対してはすこぶる甘い。”待て”と”お座り”以外は、何も仕込んでいない。それでも、愛犬は上下関係は人間以上に飲み込んでいる

最後の方で、京介が『お父さんは、幸せな旅をしたんだよ。』みたいなことを有希に言う。僕もそう思う。愛犬と数人の心ある人に触れあえただけで十分に幸せだと思う。そもそも、孤独死というものが何故、悪く言われるのだろう。孤独という表現に悪意を感じる。僕が死ぬ時は、自分が関わった一人でも多くの人に自分の事を忘れて貰いたいと思っている。死ぬ時に名前なんていらないし、他人の評価なんて、もっとどうでもいい。死んだ時ぐらい、世間の常識なんていうつまらないものから解放されたいものだ。

人間の心なんて変わっていくのだ。犬は変わらない。待っているだけ。

 


レスラー

2011-03-09 23:17:39 | 映画

ミッキー・ロークが主演です。世界中で54もの賞を得た作品で、何かと評判の良い映画。ミッキー・ロークと聞くと、どうしても昔の”ねこパンチ”を思い出してしまう。だが、今回は56歳にして十分に体を作ってきています。

昔、人気レスラーだったランディ(ミッキー)が、年齢とともに落ちぶれて、地方の寂れた会場でレスラーを続けるも、ステロイドのせいで心臓を悪くし引退。娘にも嫌われ、好きな女性とも上手くいかず、生活の為に始めたスーパーの仕事も駄目。もう、ダメダメ人生まっしぐら。それでも、自分が生きる居場所を求めて・・・。

そんな話です。

”男の居場所”ということについて考えさせられるなんて評価もあり、結構、期待して観たんですが、そんな重いもんでもなかったな。孤独感とか、空しさみたいな部分で共感はできますが。僕的には、明るい意味で、”生きることに意味なんて無い!”っていう許された様な開放感が得られました。

最後、客席をランデイが見ると、そこに彼女は居ない。

なんか、男的には”どーだ!”って気分になる。

まあ、女性の共感は得難い作品かも。


悪くはないのだが

2011-02-12 19:19:22 | 映画

昨日、TVで『沈まぬ太陽』をやっていたのでHDにおとし、

今日、じっくりと観ました。

日本映画にしては珍しく3時間22分の長時間作品です。

全く退屈することなく最後まで鑑賞することができました。

渡辺謙さんは好きな男優の一人ですし、

上映時、サラリーマンの評価が良かったというのも何となくわかります。

 

ただ、悪くはないのですが・・・・・・。

惹きつけられっぱなしの3時間22分でしたが、

終わってみれば、

悪い事をしまくって出世街道まっしぐらの行天(三浦友和)の人生も、

自分も家族も犠牲にして矜持を曲げずに生きる恩地(渡辺謙)も、

また、彼らを取り巻く人達も、

なんだか空しいな~って感想のみ。

良い作品ではあると思いますが、全く共感できるものがありませんでした。

丁度、御巣鷹山の頃までが、

日本国中、会社組織とか多量生産&消費に純粋に価値を求めれる時代であったとは思いますが。


”かぶれ”の映画

2011-01-30 08:45:42 | 映画

ずっと前から、どこかのチャンネルでやってくれないか期待していたのだが、漸く、チャネルNECOで今月、放送。感謝。

【幕末青春グラフティRonin坂本龍馬】 。

25年ほど前に、”かぶれ”さんが主演した映画。

結構、大物が出演している。菊池桃子や大仁田厚までちょい役で出ている。

今から観ると、とても荒削りなものに感じるのだが、反面ものすごいエネルギーを感じる。

喰っていく為に誰にでもぺこぺこ頭を下げまくる龍馬が、高杉に啖呵を切るシーン。

『けんど、わしゃーフリーじゃけんの!』

ラストのエイブラハム・リンカーンについての件を語るシーン。

『かの者、我らが同士なり。もし道に迷うたらエイブラハム・リンカーンを探せ。』

ここの所は、何度観ても熱くなる。

去年の”なんとか伝”と違って、皆、汚なくて格好悪い。

でも、こっちの方がストレートに心に響いてくる。

黒船に乗って、家族みんなで世界旅行をしようなんて、安っぽい家族愛は間違っても出てこない。

表題に”青春”が付いているが、この映画を観る度に、自分もその頃の気持ちを思い出す。

長崎に駐在している外人が、言う。

『ローニンとやらがいるかぎり、この国は滅ぶまい。100年後も。』

大学浪人、就職浪人等、どの組織にも属することが出来ていないけども、夢を持ってがんばっている人達が世の中を動かす原動力になっているというような事が、映画のパンフレットに書いてあったように記憶している。

これを観た時分、自分は受験浪人だったのもあって、即座に龍馬に傾倒。

大学入試の一週間前に、気まぐれで【幕末青春・・・】を観て感動し、その足で本屋へ行き、司馬遼太郎の【龍馬がゆく】を全巻買い、受験勉強もせずに3日間で読破。若かったので、今以上に影響を受けやすかった。幸運にも、大学に合格でき、これと言った志も持たず平々凡々と生きてきた。龍馬が亡くなった年齢を過ぎ、”かぶれ”さんが龍馬を演じた年齢を超え、馬齢を重ねる日々。 

『それでも、まだ・・・。』

そういう思いを抱かさせてくれる映画である。


また会えて光栄のきわみ

2010-12-12 14:50:30 | 映画

【SPACE BATLESHIPヤマト】を観てきました。

艦内のシーンが多すぎるというか、キムタク出すぎというか、

予想はしていたのですがキムタクの為の映画という感はありました。

そういう部分を気にしないでおけば、意外に良かったです。

と言いますか、バックに昔ながらのヤマトの音律が流れ出しますと、

細かいことなんぞ、どうで良くなり、ヤマトの世界に引き込まれてしまいます。

 

ネタバレにならない程度に書くと、アニメでの”VSガミラス”と、”VS白色彗星”の

名シーン、名台詞を織り混ぜながらのオリジナルなストーリーとなっています。

この映画を観ていて、小学生の頃に読んだ本を思い出しました。

主人公が、親だったか先生だったかに、

『一切れのパンが入っているから絶対、最後まで食べるのを我慢してがんばれ。』

みたいなことを言われて渡された袋を心の支えにどうにか生き延び、

袋を開けたら棒切れ(ん?石だったかな?)が入っていたと言う話。

人は嘘でも本当でも希望が持てる事があれば強くなれるみたいな。

確証の無い未来の為に旅立つヤマト、悪くなかったですよ。

ヤマト世代じゃない人も、キムタク好きじゃない方も、

そこそこに楽しめると思います。

 

そうそう、ヤマトといえば、総統さん。

あの方が声をやっていたので、うれしかったです。


 THE MYTH/神話

2010-05-29 23:16:44 | 映画
神話です。
この映画のバックに流れる曲が妙に好きで、
今日も風呂に入りながら口ずさむ。
風呂から上がって新聞の番組欄を見ると、
おおっ、9時からBS朝日でやるではないですか。

この映画、何度も観ています。
嫁さんも息子も、
”またコレかよ”という表情でとっとと寝てしまい、
犬に付き合せて最後まで観てしまった。

金をかけた割には、評判はイマイチ。
まあ、アクションは並みでCGはショボい。
ストーリーもありがち。
でも、なんか魅かれて、ホント、何度も何度も観てしまう。

近衛兵の将軍と王女様との2200年を超えた約束と悲恋。
こういうの、すげー好きなんだよな。

ただ、BS朝日のカットは全然センス無しだった。
凍えて倒れた蒙将軍を身を挺して温める王女様のシーンが全面カット。
どんな編集よ!

僕的には、中途半端に現代と過去の記憶を行ったり来たりせずに、
寧ろ、始皇帝時代の部分だけに特化した歴史恋愛アクションものにした方が
良かったのではと思います。

ダークだね

2010-02-17 23:41:30 | 映画
『新宿インシデント』のDVDを見た。
息子が、わりとジャッキー・チェンが好きなんで、借りて来たんだけど、
夜中にダラダラと俺一人で観てしまった。

子供に見せなくて良かった。

ダークです。

派手なアクション・シーンは皆無。
コミカルな場面はゼロ。ジャッキーはニコりともしない。
暴力シーンは、ちょっとグロくて、とても子供には見せれない。

寂しさとか、虚しさとか、怒りとかが漂っていて、暗い映画。
ジャッキー映画らしい爽快感は全く得られません。

う~ん、子供には見せれないのだけど、
僕自身は、最近、こういうのに魅かれてしまう。

だいぶ、病んでいるのかも。