西の空は晴れている

絶望の向こうに希望がある............、はず!

謙信刀

2012-05-27 19:07:08 | 親バカ

昨日の夜、息子の昇級試験があった。お蔭様で、今回試験を受けた中でただ一人、一級に合格することが出来た。剣道に限ったことではないが、武道は級や段が全てではないし、試合が全てでもない。試合では、スポ少から続けている子に負けてしまうことも多々ある。ただ、保育園、小学校と、あまり良い思い出もなく、彼の人生で初めての”良い意味での一人だけ”体験。親バカなんだろうけど、素直にうれしい。恩師の勧めもあって、間を置かず、来月に昇段試験を受けることになった。

剣道だけは真面目にやっている様で、直ぐに竹刀が痛んでしまう。今日、竹刀と昇段試験用の木刀を買いに行った。竹刀は、この一年間で6本目である。(竹刀の手直しが出来れば、新しいのを買う必要もないのだが、締めの微妙な調整が出来ないらしい。)彼は、使えなくなった竹刀、使っている竹刀、新しい竹刀をごちゃごちゃにして部屋の片隅に置いておく癖がある。見栄えは悪いが、がんばってきた証みたいなもんで、何となく微笑ましい。

その中に、”謙信刀”と書かれた木でできた刀擬きのものがある。何年も前、彼が小学生の頃、春日山城へ連れていった折、買ってあげたもの。まあ、子供のおもちゃです。中学生になる時、大概のおもちゃは処分したのだが、”謙信刀”だけは、大事にとってある。小学生の頃、嫌なことがあると密かに振っている様だった。あの頃から剣道をやらせておけば、もうちょっと強くなれたかもしれない。でも、結果の如何に関わらず、親の敷いたレールに感動は無い。本人がやりたい事を、やりたい時期に始めるのが一番良いと思う。

 


青海大会

2012-05-06 13:12:16 | 親バカ

今日も4時半起き。一昨日も今日も、息子の剣道があり、早起きです。うちは、出張や試合等で早起きが必要な場合、ご飯や犬の散歩の為、1~2時間早起きにシフトしてしまう。GWに入って9時就寝 & 4時半起床の生活パターンとなっており、本来、体にとって悪い事ではありませんが、サラリーマンを続けている限りは自分の理想とする生活を送れるわけもなく、明日からまた俗世間に慣らしていかねば

生憎の雷雨の中、日本海を見ながら1時間弱のドライブです。

新潟、富山、石川から選手が出場しており、中学男子の団体戦は4ブロックに分かれて、それぞれのブロック内でリーグ戦。団体戦と個人戦で、最低でも5試合/日は息子の試合が見れるので、ちょっと楽しみにして行きました。

一昨日、別の所で栃木の選手とやった時は、全然力を出せなかったそうで、その分、がんばれ!

団体戦は、一勝二分け一敗。初めて、彼が勝つ試合をみました。”ぽこっ”って感じのショボイ面(めん)で一本をとりました。去年の秋には、ノーガードで決められまくっていたので、その頃に比べればそこそこ進歩したのかな?ただ、試合が地味なんだよな~。同じ時期に始めた同級生も、皆、各段に進歩しておりました若いモンはいいね

変にプレッシャーをかけたくなかったので、個人戦は見ずに帰りました。帰りに、昨日ネットで見つけた【おっちゃんラーメン】という所に入りました。”おっちゃん”とはいうものの、店内はおばちゃん3人で切り盛りしておられました。なぜに”おっちゃん”?

んで、”おっちゃんラーメン”というのを食べました。チャーシューの代わりに甘辛く煮込んだタラとホタテが入っています。ん~、どうなのかな・・・。ちょっとコメントはできないな。 まっ、ラーメンが入ったタラ汁だと思えば、そんなアレでもないのかな。

 試合に勝とうが負けようが、地味にでも成長している息子を見ることで、とりあえず明日から会社へ行くことの原動力にはなってます。


犬は待っているだけ

2012-05-03 06:37:00 | 映画

昨日、嫁は仕事、息子は学校で、家には自分と愛犬のみ。こんな日は、この映画がぴったり。

 【星守る犬】 。前から観たかったのだ。

いろんなところで好評価で、今更、あらすじなんて書く必要はないのだが、

-旭川のキャンプ場近くで、死後半年たつ男の死体と、愛犬らしき死体が発見される。愛犬は、最近まで生きていたようで、半年間、男の死体の側に居たことが伺える。男の免許証も、車のナンバープレートも無く、身元もわからない。親族をはやくに亡くし、引きこもりがちに生きてきた役所勤務の京介は、男の人生に興味を覚え、男の持ち物を手掛かりに、男の辿った旅を探しに出る。-

主人公の男(西田敏行さん)も、旅の途中で出会う人達も、大概、うまくいっていない者ばかり。ただ、今のご時世、殆ど人は、この映画の登場人物と重なる部分があるのではないだろうか。(僕は、いまどき経済的に満たされている者は悪者、心の悩みが無い者はバカだと思っている。)それでも、みんな一所懸命生きて、結果的には助け合っている、そんな映画。

この映画に出てくるハッピーという名の犬がとてもいい。いつも笑っている。それだけに、最後の亡くなるシーンは、犬を飼っている人間にとっては、見ていてとてもとても辛くなる。犬の映画では、犬の忠誠心がクローズアップされがちだが、実際、人間が想像する(期待する)ところの忠誠心を、犬が持っているとは思わない。犬は待っているだけ。犬は変わらないだけ。人間が変わっていくから、不幸なことになっていく。子供にせがまれて飼いだした犬の面倒を数年後にはお父さんがみているというのは、何処の家庭にでもあること。その頃には、奥さんも子供も心が離れ、お父さんの話相手は犬だけになっている。

映画ほど極端ではないが、平日、仕事で帰りの遅い僕は、夕ご飯を一人で食べて、愛犬を撫でながらビールを飲み、愛犬に会社の愚痴をこぼす。普通に僕の日常である。5年前に、息子が犬を飼いたいと言い出した時、犬の面倒は、最初から自分でみるつもりだった。子供に出来るわけが無い。実際、5年間、朝の散歩は僕、夕方の散歩は嫁の役割になっている。僕は自他共に対して甘いので、犬に対してはすこぶる甘い。”待て”と”お座り”以外は、何も仕込んでいない。それでも、愛犬は上下関係は人間以上に飲み込んでいる

最後の方で、京介が『お父さんは、幸せな旅をしたんだよ。』みたいなことを有希に言う。僕もそう思う。愛犬と数人の心ある人に触れあえただけで十分に幸せだと思う。そもそも、孤独死というものが何故、悪く言われるのだろう。孤独という表現に悪意を感じる。僕が死ぬ時は、自分が関わった一人でも多くの人に自分の事を忘れて貰いたいと思っている。死ぬ時に名前なんていらないし、他人の評価なんて、もっとどうでもいい。死んだ時ぐらい、世間の常識なんていうつまらないものから解放されたいものだ。

人間の心なんて変わっていくのだ。犬は変わらない。待っているだけ。

 


軍師・山本勘助

2012-05-01 09:39:02 | 日記

さあ、今回の主目的。山本勘助のお墓参り。八幡原神社で伺ったところ、ここから歩いて40分という方も、いや20分という説も。その前に、信州といえば蕎麦です。”山勘祭り”という旗がなびいているお店があったので、そこへ入りました。お店の方に案内して頂いた席は、窓際。外を見ると胴合橋という看板が。

討ち死にした山本勘助の胴と首を合わせた場所とのこと。全然、知らずに入ったのですが、何とも奇遇。そんな場所から3mと離れていない所で鴨セイロの大盛りを食する罪な自分。でも、ツユに柚子が入っていて美味かったっす。

さて、山本勘助のお墓はナビにも載っていなくて、大体の住所を打ち込んで車を走らせど、全然、見当たらず。それらしき案内板も皆無。適当に曲がったところ民家ばかりの細い道に入ってしまい、ターンする場所も無いまま直進せざるを得なくなり、千曲川の畔に出てしまった。長閑な風景だなと思い、車を降りて千曲川を見下ろすと、有るではないか、山本勘助のお墓が!これは、わからんわ~。ホント、偶然に感謝。というか、どうしても行きたいと思った所は、時間やお金の都合も含めて行けるもんです。ナビの無い頃から、わからなくて帰ったとか、時間が無くて行けなかったとかは全然ない。まあ、今回も、ホント、感謝。

軍師・山本勘助のお墓は、まさしくひっそりと、そこにありました。【風林火山】で勘助を演じられた内野聖陽さんが5年程前に植えた松があり、その頃は、たぶん、大勢の人が来たんでしょうけど、僕らが行った時は、他には誰もいませんでした。川中島古戦場の様な賑わいは無く、駐車場も無く、当然、お土産屋さんも無し。軍師・山本勘助も、物見遊山のおばちゃん連中等に墓の前で騒がれるのは本望ではないでしょう。地元老人会のお世話で、お墓のまわりの花壇はとても整然とされていました。綺麗というよりは、整然という表現がぴったりの感じ。五月晴れの下、長閑で整然とした雰囲気。あ~、来れてよかった。

嫁が、『何で山本勘助なん?ハイ、5秒以内で!』と聞く。(僕が話し出すと、長いんで・・・

『メイン・キャラじゃないけど、数年間にびっしりと濃い人生が詰まっているイメージだから。』(だいたい、5秒以内)

たぶん、知らない人の方が多いと思うのですよ。後世の創作が多いとは想像しますが、この人は、国の為でも無く、民の為でも無く、自分自身の為でも無く、武田信玄の為のみに熱く生きたという部分で、人間臭くて惹かれるのです。

このイタイおっさんに、貴重な休みを付き合ってくれた家族にもサンキュウですわ。中2の息子は、最近、ほとんどマトモに返事もしない、当たり前にオレの話なんて聞きもしない。旅行と言えば、相変らずの城と武将の墓巡り。つまらんだろうとは思います。各所で写真を撮りまくる私に、『おとうさん、カメラを向けるのは武将に失礼だろ!』と言う息子。伝えたい事は通じていると思っています。


川中島

2012-05-01 06:35:07 | 日記

諏訪をあとに川中島へ。

 

まずは、松代城(海津城)跡山本勘助が縄張り(設計)し、甲州流築城の模範となった城。第4次川中島戦に、武田信玄がここを基地とし、勘助が80日で築いたと言われています。城主は、有名な高坂弾正忠昌信。堀の中は桜の木がたくさんあり、もう少し早く来れば綺麗な桜が見れたでしょう。

 

川中島古戦場(八幡原史跡公園)。信玄と謙信が一騎打ちしたとされる場所。第4次川中島戦では、山本勘助他、上杉・武田両軍で1万人以上が討ち死にしており、首塚もあります。戦の後、高坂弾正が上杉・武田両軍の屍を集めて、手厚く供養し首塚を築いたとのこと。これを伝え聞いた謙信がいたく感動し、海の無い甲州武田に塩を送り、これが『敵に塩を送る』という故事の語源になったとか。楽しげに大声ではしゃく5、6人の男女グループの喧騒にイラつきつつも、息子と二人、静かに首塚に手を合わせました。

さて、駐車場に戻ると、俺の車の2台となりの車に乗り込むデカい男。デカい男を見ると、若い頃の癖で、ついつい”勝てそうかな”目線で凝視してしまうのですが(笑)、何処かで見た顔、聞いた声・・・、全日本プロレスの武藤選手ではないですか奥様、子供さんと来ておられ、声をかけるのは躊躇ってしまいました(次の日が長岡でイベントだったみたい)。武藤さんの『蕎麦、喰う時間なくなったよ~。』という声に対する婦人の厳しい視線が何とも・・・

うちの息子は、試合会場で”ナマ武藤”を見たことはあるのですが、意外な場所で間近で見て、背中がぞぞってなったそうです。武藤選手、プライベートでも華がありますね。うちの嫁さんが、『忙しいだろうに、こんな所に何しに来たんかね?』と言うのですが、武藤さんは山梨出身で武田信玄が好きだろうし、いろんな事をひっくるめて、そりゃ~男にしか解らん感情です。

土産屋のおばちゃんに、ここにしか売っていないと勧められて買ってしまった【風林火山】の暖簾。結構、いいお値段です。息子には、【毘・龍(上杉の旗印)】の手拭いを。手拭いは剣道で使うので、何枚あっても良いのです。6日の試合、がんばれぇ!あ~、変なモノにいっぱい、お金を使ってしまった。でも、男にしか、わからないんだってばよ!