<Rockway Expressより記事転載>
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「8人に1人のアメリカ人がフードスタンプで生きている」
◆6月5日
アメリカ人の8人に1人がフードスタンプのお世話になりながら食いつないでいる状況だという。
発表されている雇用統計は実体とかけ離れたものであることがずっと指摘されてきている。ようするに日本も同じだが、職業安定所に登録している人数だけが基本とされているから、登録をしていない人々、すなわち職にありつける可能性がないと見切って諦めている人々は数に入っていないのだ。
それにしても8人に1人という数字は恐ろしい数だ。これで食料があるから良いようなもので、食料そのものが減りだしたら、と考えると恐ろしい。
既にこのブログでは今年2010年が世界経済の転換年と見ていることを何年も前から示してきたが、その視点に変化はない。
ヨーロッパで、アメリカで、そしていよいよ中国でも、経済にかげりが出始めていて、それは世界経済システム崩壊へ加速度を強めながらなだれ込んでいくことになるだろう。
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●8人に1人のアメリカ人がフードスタンプで生きている
【6月3日 Bloomberg News】
失業率が26年以来最大となっているため、今年3月の時点で、フードスタンプを受けているアメリカ人の総数は初めて4000万人を突破した。
受給者数は4020万人で1年前と比べて21%の上昇だ。これは2月からみても1.2%の上昇となる。受給者数は16ヶ月増加し続けている。
労働統計局によれば食料支援が増加したのは、失業率が1983年に見られた数字に近い9.7%に3月になって以来下がっていないことによるという。4月にはそれが9.9%となった。5月の数字は4日に発表されるだろう。
10月からの新年度から平均4050万人の人間がフードスタンプを受け取ることになるだろうとホワイトハウスでは予測している。これはアメリカ人口の8分の1となる。この数字は2011年には、4330万人に膨れ上がると見られている。
●米雇用統計:識者はこうみる【6月4日 ロイター】
米労働省が4日発表した5月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は前月と比べて43万1000人増加した。増加は5カ月連続で、増加幅は2000年3月以来最大となった。
失業率は9.7%となり、4月の9.9%から低下した。ただ、労働市場の底堅さの目安となる民間部門の雇用は4万1000人増にとどまり、4月の21万8000人増から減速した。・・・略
●NY株急落、4カ月ぶり安値=欧州信用不安と雇用統計受け
【6月5日 時事通信】
週末4日のニューヨーク株式相場は、一部欧州諸国の経済・財政懸念に加え、5月の米雇用統計が市場の予想よりも悪かったことを嫌気して急落、優良株で構成するダウ工業株30種平均は1万ドルの大台を割り込み、前日終値比323.31ドル安の9931.97ドルで取引を終えた。終値ベースでは2月8日(9908.39ドル)以来約4カ月ぶりの安値で、1日の下げ幅としては今年3番目の大きさ。
ハイテク株中心のナスダック総合指数も同83.86ポイント安の2219.17と、今年2番目の下げを演じて終了した。
●米銀破綻、80件突破=新たに3行―FDIC
【6月5日 時事通信】
米連邦預金保険公社(FDIC)は4日、ネブラスカ州のティアワン・バンクなど3行が経営破綻(はたん)したと発表した。これで今年の米国での銀行破綻は合計81件となった。
ティアワンなど2行の預金は他の銀行が引き継ぐが、イリノイ州のアーコラ・ホームステッド・セービングズ・バンクは引き受け手がなく、預金は預金者に払い戻される。
●ハンガリー、ギリシャのような危機に陥るリスク=首相報道官
【6月4日 ロイター】
ハンガリーのオルバン首相の報道官は4日、同国がギリシャのような債務危機を避けられる見込みはわずかとした与党幹部発言について、誇張ではないとの考えを示した。
地元紙ナピの電子版によると、与党フィデス・ハンガリー市民連盟のコーシャ副党首は、ハンガリーの財政状況は予想より大幅に悪化しており、ギリシャと同じシナリオを避けられる見込みはわずかだと発言した。
シーヤート報道官は記者会見で、デフォルト(債務不履行)については1年半も前に社会党出身の当時のジュルチャーニ首相が言及していると指摘。「同氏はハンガリーのデフォルトが目前に迫っており、国際通貨基金(IMF)からの融資だけが同国を救うことができるとはっきり述べた」とし、「その点で(コーシャ氏の発言が)誇張されているとはまったく思わない」と語った。
「ハンガリーでは前政権がデータを改ざんした。ギリシャでもデータに手が加えられていた。ギリシャには決定的な瞬間が訪れた。ハンガリーはまだだ」と述べた。・・・以下略
<転載終わり>
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アメリカ人の8人に1人がフードスタンプで生きているそうです。ご存知の通り、フードスタンプとは政府が発行する低所得者向けの金権です。セブン&アイの1000円券みたいなもんです。このフードスタンプを国からもらって、それでスーパーで買い物をして、食いつないでいるとのことです。日本でいえば生活保護のようなもんでしょうが、それが8人に1人もいるというのが、すごいです。
日本の生活保護は、昨年は114万世帯ですが、アメリカのフードスタンプの受給者は4000万人以上もいます。日本も貧富の差が大きくなったとはいえ、アメリカからみれば、かわいいもんです。
アメリカの銀行は今年になって81行も倒産したそうです。アメリカも日本もリーマンショックから脱出して、経済はようやく回復してきたと、政府とマスコミが宣伝していますが、銀行が81行も倒産していますので、本当は相当厳しい経済といえます。いくら経済が上向いてきたと宣伝しても、81行も銀行がつぶれているわけですので、嘘はバレバレですね。
また、ハンガリーもギリシャ並みに経済がひどくなっているようです。1年前に朝倉慶氏が、東欧の経済は極めて危ないと予測していましたが、正にその予測通りの展開になってきています。
今や世界中どこを見ても危ない国ばかりになっています。ギリシャやハンガリーのような国力の弱い国からデフォルトしていくわけですが、アメリカや中国、日本も巨大なCDSという地雷を抱えていますので、爆発するのも時間の問題かと思います。
6京円とも8京円ともいわれるデリバティブは、今後順次破裂していくわけです。
●Rockway Express
http://rockway.blog.shinobi.jp/