馬上の二人( Two Rode Together、1961米、109分)
監督:ジョン・フォード
ジェームズ・ステュアート(ガスリー)、リチャード・ウィドマーク(ジム)、シャーリー・ジョーンズ(マーティ)、リンダ・クリスタル(エレナ)、アネッラ・ヘイズ(ベル)
若いころよりはよく見るようになったジョン・フォード監督作品だが、これは知らなかった。いわゆる西部劇とはかなりちがって、ガンプレイもほとんどないし、ならず者というほどの者も出てこない。
ある街の保安官ガスリーとそこを通りかかった旧知の中尉のジムは、街の人たちから以前コマンチ族にさらわれた子供たちの救出を頼まれる。
ガスリーはコマンチとつてがあるようで二人だけで出かけ、銃などの取引で少年と街とは無関係だがメキシコ系で族の実力者の愛人となっていた娘(エレナ)を連れて帰ってくる。
しかし、コマンチになりきって英語も忘れた少年は手におえず、娘も街の人たちから差別的な待遇をうける。
終盤はこの状況をどう切り開いていくかだが、ガスリーとジムが男気を出して奮闘するというよりは、この二人、状況に応じてなんとかしていくしかできない。そのプロセスをリアリティをもって観るものに納得させていくのはジョン・フォードの腕なのだろう。
ジェームズ・ステュアートはヒーローらしいヒーローでない役が多い印象だが、ここでもコミカルなところもあるなかなかいい味である。リチャード・ウィドマークはまだ若いなと思ったらこの映画はあの「アラモ」の次の年で、その時のイメージと似ている。
女優ではシャーリー・ジョーンズが格上みたいだけれど、ここではメキシコ系のエレナを演じたリンダ・クオリスタルが光っていた。
少年の運命をどうしようも出来なかったのは、フォードはリアリズムとして飲み込んだのだろう。
最後の場面、ガスリーの画面への登場、あっそうか、駅場車はこういうふうに出来ていたんだと思わせたのはいいハッピーエンドだった。
監督:ジョン・フォード
ジェームズ・ステュアート(ガスリー)、リチャード・ウィドマーク(ジム)、シャーリー・ジョーンズ(マーティ)、リンダ・クリスタル(エレナ)、アネッラ・ヘイズ(ベル)
若いころよりはよく見るようになったジョン・フォード監督作品だが、これは知らなかった。いわゆる西部劇とはかなりちがって、ガンプレイもほとんどないし、ならず者というほどの者も出てこない。
ある街の保安官ガスリーとそこを通りかかった旧知の中尉のジムは、街の人たちから以前コマンチ族にさらわれた子供たちの救出を頼まれる。
ガスリーはコマンチとつてがあるようで二人だけで出かけ、銃などの取引で少年と街とは無関係だがメキシコ系で族の実力者の愛人となっていた娘(エレナ)を連れて帰ってくる。
しかし、コマンチになりきって英語も忘れた少年は手におえず、娘も街の人たちから差別的な待遇をうける。
終盤はこの状況をどう切り開いていくかだが、ガスリーとジムが男気を出して奮闘するというよりは、この二人、状況に応じてなんとかしていくしかできない。そのプロセスをリアリティをもって観るものに納得させていくのはジョン・フォードの腕なのだろう。
ジェームズ・ステュアートはヒーローらしいヒーローでない役が多い印象だが、ここでもコミカルなところもあるなかなかいい味である。リチャード・ウィドマークはまだ若いなと思ったらこの映画はあの「アラモ」の次の年で、その時のイメージと似ている。
女優ではシャーリー・ジョーンズが格上みたいだけれど、ここではメキシコ系のエレナを演じたリンダ・クオリスタルが光っていた。
少年の運命をどうしようも出来なかったのは、フォードはリアリズムとして飲み込んだのだろう。
最後の場面、ガスリーの画面への登場、あっそうか、駅場車はこういうふうに出来ていたんだと思わせたのはいいハッピーエンドだった。