引き裂かれたカーテン (Torn Curtain、1966米、128分)
監督:アルフレッド・ヒッチコック、脚本:ブライアン・ムーア、音楽:ジョン・アディソン
ポール・ニューマン(マイケル・アームストロング)、ジュリー・アンドリュース(サラ・シャーマン)
初めて見るが、映画の題名はよく知っていた。ヒッチコックとしては意外にもスパイもの、東ドイツ潜入というものだし、あの「サウンド・オブ・ミュージック」のジュリー・アンドリュースがまったくちがう面を見せてるらしいということもあったと思う。
アメリカの最新兵器開発をやっているマイケルが婚約者(サラ)とともにノルウェーで開催された学会に参加途中、自分が進めている研究開発を止められたという理由で、東ドイツに行き、そこで開発に従事することにする。亡命なのかどうなのか明確ではないのだが、実は敵の最新技術を盗み出すための指令を受けていた。
ところがこれが間際一部が漏れて、サラも東ドイツに来てしまう。マイケルは当局との立ち回りや、その中で東ドイツの権威から情報を盗むのに苦労した末、現地の見方・反政府メンバーに助けられ脱出行が始まる。
当時のスパイ小説、関連映画を知っているものとっては、これはちょっとねという場面が多い。東ドイツはこんなに甘くないだろうし、ドジは踏まないだろと思ってしまう。製作、脚本の意図はどうなんだったか、ヒッチコックはどうのように承知したのか、謎の多い映画である。
終盤出てくるポーランド系のおばさんなどきわめて達者なのだが、それも含め、これはスパイ映画のパロディかと思ってしまった。
ポール・ニューマンは終始すっきりしたスーツ姿で、あまり強い男というイメージではないが、それなりにフィットしていた。
ジュリー・アンドリュースは冒頭の婚約者とのラブシーンからもっと大胆な役割を想像したが、そういう脚本ではなかった。それでもチャーミングだしバランスがいい演技だったとは思う。やはり頭のいい人なんだろう。
音楽はこれまでのバーナード・ハーマンではない。そう違和感はないけれど。
なおこの面白いタイトル、何かラブシーンの最中のことかと推測したが、そんなシーンはなかった。「鉄のカーテン」に潜入したということなのだろう。
ついでに、どこかのエスカレーターの下で後ろ向きに座っている老人、頭の恰好からしてヒッチコック本人だと思う。こういうことよくする人だから。
このところ続けてちょっと苦手なヒッチコックが続いた。20世紀中ごろのアメリカ映画では、同様に西部劇を続けて見ているが、どうもこっちの方が上だなと思い始めている。
監督:アルフレッド・ヒッチコック、脚本:ブライアン・ムーア、音楽:ジョン・アディソン
ポール・ニューマン(マイケル・アームストロング)、ジュリー・アンドリュース(サラ・シャーマン)
初めて見るが、映画の題名はよく知っていた。ヒッチコックとしては意外にもスパイもの、東ドイツ潜入というものだし、あの「サウンド・オブ・ミュージック」のジュリー・アンドリュースがまったくちがう面を見せてるらしいということもあったと思う。
アメリカの最新兵器開発をやっているマイケルが婚約者(サラ)とともにノルウェーで開催された学会に参加途中、自分が進めている研究開発を止められたという理由で、東ドイツに行き、そこで開発に従事することにする。亡命なのかどうなのか明確ではないのだが、実は敵の最新技術を盗み出すための指令を受けていた。
ところがこれが間際一部が漏れて、サラも東ドイツに来てしまう。マイケルは当局との立ち回りや、その中で東ドイツの権威から情報を盗むのに苦労した末、現地の見方・反政府メンバーに助けられ脱出行が始まる。
当時のスパイ小説、関連映画を知っているものとっては、これはちょっとねという場面が多い。東ドイツはこんなに甘くないだろうし、ドジは踏まないだろと思ってしまう。製作、脚本の意図はどうなんだったか、ヒッチコックはどうのように承知したのか、謎の多い映画である。
終盤出てくるポーランド系のおばさんなどきわめて達者なのだが、それも含め、これはスパイ映画のパロディかと思ってしまった。
ポール・ニューマンは終始すっきりしたスーツ姿で、あまり強い男というイメージではないが、それなりにフィットしていた。
ジュリー・アンドリュースは冒頭の婚約者とのラブシーンからもっと大胆な役割を想像したが、そういう脚本ではなかった。それでもチャーミングだしバランスがいい演技だったとは思う。やはり頭のいい人なんだろう。
音楽はこれまでのバーナード・ハーマンではない。そう違和感はないけれど。
なおこの面白いタイトル、何かラブシーンの最中のことかと推測したが、そんなシーンはなかった。「鉄のカーテン」に潜入したということなのだろう。
ついでに、どこかのエスカレーターの下で後ろ向きに座っている老人、頭の恰好からしてヒッチコック本人だと思う。こういうことよくする人だから。
このところ続けてちょっと苦手なヒッチコックが続いた。20世紀中ごろのアメリカ映画では、同様に西部劇を続けて見ているが、どうもこっちの方が上だなと思い始めている。