アクロイド殺し (The Murder of Roger Ackroyd)
アガサ・クリスティー 羽田詩津子 訳 ハヤカワ文庫
「オリエント急行殺人事件」や「ABC殺人事件」などと並んで、クリスティーの、また探偵ポアロものの代表作とされている。
郊外の館で主人のロジャー・アクロイドが書斎で刺殺されているのが発見された。ロジャーの家族は義子と義妹その娘だけで、館の雇い人を中心とした関係者と、ポアロ、警察、この話の語り部である村の医師(ヘイスティングスのような役割)とその姉が登場人物である。
読者はポアロの推理にしたがって、様々な可能性を推理検証していくことが出来るというものだが、残念ながら私は毎日少しずつしか読まないからか、理詰めの推理を楽しむという感じにはならない。
これまでもそうだったけれど、ポアロものでは、ポアロ本人のあまり好きになれない口ぶりや所作、語り部の役割、警察の一部を除くと、人間描写に不満が残る。犯人がわからないように、ある意味偏りがないように書く必要はあるかもしれないが。
そのなかでは、医師の姉がなかなかよく描かれていたように思う。
さてこの作品、発表されたとき(1926年)、大傑作という評価とともに、推理小説としてどうかという大論争があった。私も何かあったらしいということだけ知っていて読んだのだが、そういう先入感があったから、読み方、楽しみ方は少しちがったただと思う。前述のように理詰めで当てたわけではないが、後半途中から働いた勘は当たってしまった。
ただ、それがわかってから再読する価値は、あるかもしれない。
アガサ・クリスティー 羽田詩津子 訳 ハヤカワ文庫
「オリエント急行殺人事件」や「ABC殺人事件」などと並んで、クリスティーの、また探偵ポアロものの代表作とされている。
郊外の館で主人のロジャー・アクロイドが書斎で刺殺されているのが発見された。ロジャーの家族は義子と義妹その娘だけで、館の雇い人を中心とした関係者と、ポアロ、警察、この話の語り部である村の医師(ヘイスティングスのような役割)とその姉が登場人物である。
読者はポアロの推理にしたがって、様々な可能性を推理検証していくことが出来るというものだが、残念ながら私は毎日少しずつしか読まないからか、理詰めの推理を楽しむという感じにはならない。
これまでもそうだったけれど、ポアロものでは、ポアロ本人のあまり好きになれない口ぶりや所作、語り部の役割、警察の一部を除くと、人間描写に不満が残る。犯人がわからないように、ある意味偏りがないように書く必要はあるかもしれないが。
そのなかでは、医師の姉がなかなかよく描かれていたように思う。
さてこの作品、発表されたとき(1926年)、大傑作という評価とともに、推理小説としてどうかという大論争があった。私も何かあったらしいということだけ知っていて読んだのだが、そういう先入感があったから、読み方、楽しみ方は少しちがったただと思う。前述のように理詰めで当てたわけではないが、後半途中から働いた勘は当たってしまった。
ただ、それがわかってから再読する価値は、あるかもしれない。