日本ヨーガ学会

ヨーガ的生活

似像観想

2012年06月15日 09時23分00秒 | 思うがままに

おはようございます。

全国大会で似像観想を行いました。
似像観想とは…

ヨーガ根本教典をお持ちの方はシヴァ・サンヒターをご覧ください。

5.32にこうあります。

「可視と不可視の結果を生じる似像観想をなすべし。これを観たならば、浄められる。これは疑うべきでない」

あまんきみこさんの「ちいちゃんのかげおくり」という絵本をご存じでしょうか。

[〈かげおくり〉って あそびを ちいちゃんに おしえてくれたのは、おとうさんでした。
 しゅっせいする まえの日、おとうさんは、ちいちゃん、おにいちゃん、おかあさんを つれて、せんぞの はかまいりに いきました。

 そのかえりみち、青い 空を 見上げた おとうさんが つぶやきました。
〈かげおくりの よくできそうな 空だなあ〉

「えっ、かげおくりって、なあに?」
と、ちいちゃんも たずねました。

「とお、かぞえるあいだ、かげぼうしを じっと見つめるのさ。とお、といったら、空を 見上げる。
すると、かげぼうしが そっくり 空に うつってみえる」

と、おとうさんが せつめいしました。]

それ以後、ちいちゃんとおにいちゃんは「かげおくり」をして遊ぶようになったそうです。空襲で一家がバラバラになりひとりぼっちになったちいちゃん。

ちいちゃんがひとりで「かげおくり」をしていたら青い空に、くっきりと、白いかげが4つ。おとうちゃんとおかあちゃんとおにいちゃんでした。

絵本の最後にこうあります。

[そのとき、からだが すうっと すきとおって、空に すいこまれていくのが わかりました。いちめんの 空のいろ。
ちいちゃんは、空いろの 花ばたけの中に立っていました。]

こうして小さな女の子のいのちが空に消えた…というお話です。切なくも美しい絵本です。(荻山貴美子)

あかね創作えほん あかね書房
「ちいちゃんのかげおくり」より

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント (2)
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