おはようございます。
全国大会で似像観想を行いました。
似像観想とは…
ヨーガ根本教典をお持ちの方はシヴァ・サンヒターをご覧ください。
5.32にこうあります。
「可視と不可視の結果を生じる似像観想をなすべし。これを観たならば、浄められる。これは疑うべきでない」
あまんきみこさんの「ちいちゃんのかげおくり」という絵本をご存じでしょうか。
[〈かげおくり〉って あそびを ちいちゃんに おしえてくれたのは、おとうさんでした。
しゅっせいする まえの日、おとうさんは、ちいちゃん、おにいちゃん、おかあさんを つれて、せんぞの はかまいりに いきました。
そのかえりみち、青い 空を 見上げた おとうさんが つぶやきました。
〈かげおくりの よくできそうな 空だなあ〉
「えっ、かげおくりって、なあに?」
と、ちいちゃんも たずねました。
「とお、かぞえるあいだ、かげぼうしを じっと見つめるのさ。とお、といったら、空を 見上げる。
すると、かげぼうしが そっくり 空に うつってみえる」
と、おとうさんが せつめいしました。]
それ以後、ちいちゃんとおにいちゃんは「かげおくり」をして遊ぶようになったそうです。空襲で一家がバラバラになりひとりぼっちになったちいちゃん。
ちいちゃんがひとりで「かげおくり」をしていたら青い空に、くっきりと、白いかげが4つ。おとうちゃんとおかあちゃんとおにいちゃんでした。
絵本の最後にこうあります。
[そのとき、からだが すうっと すきとおって、空に すいこまれていくのが わかりました。いちめんの 空のいろ。
ちいちゃんは、空いろの 花ばたけの中に立っていました。]
こうして小さな女の子のいのちが空に消えた…というお話です。切なくも美しい絵本です。(荻山貴美子)
あかね創作えほん あかね書房
「ちいちゃんのかげおくり」より