コルカタで厳しい荷物検査。
谷奥徹男社長が選ばれて?スーツケースを開けられていました。
あんな整理整頓したスーツケースの中見たのは始めて。
だから、必要なものが何でもスッと出てくるのですね。
ああ!私じゃなくて良かった!
もう、私のスーツケースはゴッチャゴチャでしたから...。
それで、私は心を入れ替えました。
今回の九州はそれはもう芸術的梱包です。(笑)
さて、私は今、タゴールに夢中です。
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わたしの願望は数多く、わたしの叫びは哀れっぽい。
それでもおんみは かたくなな拒絶でわたしに救いの手をさしのべる。
そして、その厳しい慈愛は わたしの生命のうちに十重に二十重に 織り込まれる。
日ごと おんみは 求めずとも 素朴で大きな贈り物をとどけてくれるー
この空と光、この肉体と生命と精神を。そしてこの身を その贈り物を受けるのにふさわしいものにしてくれるー過度な欲望の危険から わたしを救いながら。
ときには もの憂げにためらい、ときには 目覚めて 目的地を求めてひた走ることもあるが、おんみは 非情にも わたしの前から姿をお隠しになる。
日ごと おんみはわたしの願いをつぎつぎ拒むことで この身をして おんみを完全に受け容れるのにふさわしいものにしてくれるーあさはかな 漠然とした欲望の危険から私を救いながら。『ギタンジャリ』森本達雄訳
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タゴールはこの人生でどんな憂き目にあっても辛酸を嘗めても「この世で私が見てきたもの、それはたぐいなくすばらしいものだった」と語っておられます。(荻山貴美子)