夫に毎日毎日、物忘れや盗癖を指摘される妻。おまけに道ですれ違う男性と目が合っただけで…妻を疑う始末。
次第に妻は、自分がおかしくなったのだと思い込み不安と恐怖におののきます。
しかし、それは夫が妻を精神的に追い込んでいたから…。そしてその裏には10年前の未解決の事件がありました。
とても気になる映画「ガス燈」です。
いつか観ようと思ってDVDを買っていたのです。
ヒッチコックばりのサスペンス。グイグイと引き込まれました。
実はこの映画は曰く付きだったのです。
私の両親は、普段は仲がよく、いつも将棋をさしていました。私たち姉弟は、それをとても微笑ましく見ていたのです。
しかし、父には悪いクセがありました。
ひとことで言うとヤキモチ焼きだったのです。
貞淑な妻である母に事もあろうに不当な悋気。
はじめは「またはじまった!」とばかりに交わしていた母も堪忍袋の尾が切れると必ず言うセリフがありました。
「まるでガス燈ね!」と。
この「ガス燈」なる映画はどんなものか?と子どもの時から気になっていたのです。
そして最近ひょんなことからモノクロのこの古い映画のDVDを手に入れることができました。
それをようやく昨夜観たわけです。
人を追い込むのは簡単なことです。毎日、毎日「お前はおかしい!」と言われ続けると潜在意識に叩き込まれます。
この映画は今で言うモラハラ。
妻をがんじがらめに縛り付け支配していく夫。
結末はスカッとジャパン並みの痛快な妻のセリフでした。
父の場合は支配的ではありましたが単なるヤキモチでした。