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山コンビ大好き。

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きらり

いつか part8 & 雑記

2017-08-04 17:08:05 | いつか







「危なかしくて見てらんなかったです」




相葉さんが悲痛な面持ちで小さくつぶやいた。





「……」


その言葉にまた何とも言えない気持ちになる。


事務所に入ってからずっと仲が良かったという二人。
その仲間が辛い出来事を忘れるためとは言え
知らない人と毎晩のように酔いつぶれていたら
心配でたまらなかっただろう。


「でも…」

「……」


相葉さんは少し考えるような顔をして言った。


「でも、櫻井さんは何か違うような気がしたんですよね」

「違う?」


確か電話でも自分と会ってから笑顔が見られるようになったとか
俺の話をしていたとか言っていた。


だから。


どうしても相葉さんと話がしたかった。
どういう意味なのか聞きたかった。


「自分でもよくわからないんですけどね」


相葉さんはそう言うと、照れくさそうに笑った。












「あ、そうだ大ちゃん呼びましょうよ?」

「え?」

「俺、仲直りして欲しいんですよね~」

「え?」


仲がいいという二人。


相葉さんの言動。


まるっきり期待していなかったと言ったら
それは噓になる。


でも。


仲直りと言っても、
そもそもそれ程の仲でもないし、立場も全然違う。
会えたのも数えるほどだ。


でもだからこそ、智に会いたかった。


だから、相葉さんと会いたかった。


計算ずくと思われてもいい。
打算的だとののしられてもいい。
相葉さんと会って話がしたかった。








毎日。


その姿をテレビを見ていた。
雑誌を見て、DVDを見て、
智の演じる役柄に入り込んだ。
そして智の綺麗で流れるようなダンスに見惚れ
智の透き通るような歌声に聞き惚れた。




でも。





やっと智と出会えたのに、会えなくなった。
キスをしてくれたのに、何事もなかったようなふりをした。
何か言いたげな顔をしていたのに、何も聞かなかった。
連絡を取ろうと思えばとれたのに、連絡しなかった。


全ては自分のせいだ。





だけど今はトップアイドルである智に会いたくてたまらない。


雑誌を見れば、表紙を彩り、CDを出せば毎回トップを飾る。
コンサートチケットは毎回激戦で、個展は抽選で海外でもなかなか入れない。
演技やダンスや歌、そして芸術的面でも才能を評価され
考えられない位、たくさんのファンがいる。
そして毎日CMやドラマやバラエティなど映らない日はないくらいテレビに出ている。


その智に。


忙しくないはずなんてない。


会えるはずなんてない。


会える資格なんて、ない。




でも。











「あ、おおちゃん? 今大丈夫?」


しばらくスマホを耳を傾けていた相葉さんが話し出す。
相手が智だと思うだけでドキドキが止まらない。


「うんうん今飲んでるの…そうそう、いつものとこ」


会話の行方を祈るような気持で見つめた。





その時間は長い時間のようにも短い時間のようにも感じられた。


ただ心臓はずっと煩いくらいにドキドキしていた。


何度も水を飲んで、心臓を落ち着かせる。





「……!」


きた!


その智のきた気配に変な汗が出て、緊張が走る。


手が震え、意識が遠のくのを感じる。


じっとその先を見つめた。


ゆっくりと開く。







智だ。


あれ程会いたかった智がいる。


智と視線が合う。


あのいつも会いたいと願っていた智が
いつも画面で見ていたその智が目の前にいる。
相変わらず美しくて、そして凛とした佇まいの智。
何と話せばいいのだろうか。
あまりの緊張に吐いてしまいそうだ。


でも。


そう思ったのは一瞬だった。


智と視線が合った瞬間、その視線はすぐに外された。


そして智は明らかに自分を見てむっとしていた。






そうだった。


だから自分から連絡が取れなかった。


会いたいけど自分から会う自信がなかった。







「ほらほらおおちゃん、そんなとこ突っ立てないで座って」

「だって、聞いてねえし」

「まあまあ、いいじゃないの」

「よくねえよ。何で相葉ちゃんがこの人と一緒にいるの?」


この人、か。


その言葉にガーンとハンマーで頭を叩かれたような気がした。


「それには深い訳が」

「何だよ深い訳って」


こんなに会いたかった人なのに。
ずっと会いたいと願っていた人なのに。
明らかに自分のせいで機嫌が悪くなっている。







トップアイドルのこの人と。


一緒に話をして、一緒に歩いて、食事をした。
そして一瞬だけ、ふれるだけのキスをした。
そして一緒にお墓参りをして、
自分の家に一緒に行ってお酒を一緒に飲んだ。


それがすべて夢か幻だったんじゃないかと思うほどの
その冷たい視線に時が止まったような気がした。








「後でゆっくり話すからさ~。ほらほら挨拶して? ね、櫻井さんも」


智は席には着いたものの無言でそっぽを向いている。


「こん ばんは」

「……」


どうしたらいいのだろう。
会いたくて会いたくて、やっと会えたのに
この状況が悲しい。


「あの…久しぶり だね」

「……」

「ほら、大ちゃん、久しぶりだねって」

「……」


相葉さんも必死にフォローしてくれるけど
智は何を話しかけてもツーンと横を向いたままだ。


「……」

「……」


どうしたらいいのだろう。


残念だけど。


会えて凄く嬉しかったけど。


これ以上一緒にいるのは諦めなくてはいけないのかもしれないと思った。


智は明らかに自分がいる事に怒っている。


「俺、帰ります」

「え? 何で何で?」


相葉さんが驚いたように聞く。


「何でって…」


こんな空気で相葉さんだって板挟みになって辛いだろう。
帰るしかないと思った。


「帰りたいって言ってんだから帰れば?」


智がやっと口を開いたと思ったら冷たくそう言い放つ。


やっぱり怒っている。
その言葉にまた頭をハンマーで殴られた気がした。


「もう大ちゃんたら。ごめんね、普段はこんな事言う子じゃないんだけど…」

「いつもこんなだもん」

「嘘」


相葉さんが困り果てているのがありありとわかった。


「じゃあ、30分だけ。これ飲んだら、帰ります」


すぐに帰るのも相葉さんを困らせてしまうだけのような気がして
そう言うと相葉さんが少しだけほっとしたような表情を浮かべた。
でも智はその言葉にもツーンと横を向いていた。










「え~ 櫻井さん東京出身? 大ちゃんと一緒だね。俺は千葉なんだよ~」


何て話をしながら相葉さんが必死に盛り上げてくれている。


でも智の方はというと一向に来た時の態度と変わらない。


視線も合わない。
会話もしない。


それが悲しかった。





「ごめん、ちょっと」


そんな中、相葉さんにマネージャーさんからだろうか、連絡が入った。


「……」

「……」


席を外し二人きりになってしまった空間は
何だか酷く空気が重苦しい。


「……」

「……」


沈黙が続く。
空気が重くて、苦しい。


「……」

「……」

「ごめん、今マネから連絡があって、ちょっとトラブルで戻らなくちゃいけなくなっちゃった」

「ええ?」


電話を終えた相葉さんがそう言って慌てて戻ってきた。
そんな事を言ったら智一人になってしまう。










かと言って。


この雰囲気じゃ智と相談することさえできない。


智を見るとわれ関せずって顔をして飲んでいる。


どうしようか。


でも毎日、知らない人にも話かけて、酔いつぶれるまで飲んでいたと言う智を
この状況でとても一人置いて帰ることはできないと思った。


とは言っても話もしてくれない智とどうしたらいいのか。


頭の中でぐるぐると考える。


「どうする?」


相葉さんが心配そうに聞く。
まあこの空気を感じて心配になるのも当たり前だろう。


「もしまだ二人飲むなら、ここは俺の付けでいいからいて?」


相葉さんも智の事が気がかりなのだろう。
心配そうな顔でそう言った。


でも仕事なら仕方のない事だ。
ここは大丈夫だと、智を一人放って行くことはないと。
何とかするから大丈夫だと、そう言って急ぐ相葉さんを仕事場に向かわせた。











「……」

「……」

「……」

「……」


とはいっても重い空気が軽くなる訳でもなく。
二人きりの空間、長い沈黙が続く。


目の前には智。


あれ程会いたかった智が目の前にいる。
とてもそんな事を味わっている雰囲気じゃないけど。


でも、トップアイドルで、ものすごい数のファンがいて、
大きいステージをいつも一人で満席にしている。
その中で一際光り輝きながら歌い踊っていた智がいる。


その智は、相変わらず、むすっとしていて
一切俺とは口なんて聞きませんって顔をして
ぐびぐびと酒を飲んでいる。


嬉しさと、悲しさと、戸惑い。
胸の高鳴りと、不安。
色々な思いが交差する。


「……」

「……」


でも。


なぜかこんな重い空間なのに。
智はたいしてというか、全く楽しそうに見えないのに、
不思議と帰ろうという気はないみたいだった。


「……」

「……」


どうしようか。


「……」

「……」


重い空気の中、必死に考える。


「俺がいて…」

「……」


智が、何? って顔で見る。
その視線にドキッとする。
そしてやっぱり綺麗だなと思った。


「俺が突然いてびっくりしたでしょ?」

「……」

「驚かせてしまってごめん」


その視線を感じドキドキしながらとりあえず今の状況を謝った。


「……」

「……」


でも、また沈黙。


「……」

「……」


どうしたらいいのだろうか。









「…何で二人一緒にいたの?」


もうダメかも知れないと、帰った方が智にとってもいいのかも知れないと


そう諦めかけたその瞬間。




智が口を開いた。










~雑記~


以前、お話でなくても、と言って下さったので色々と。
興味がない方はスルーで。


今、世間は忍びの国で一色なのですが、、、アユハピコンの話です。


今アユハピコンを見ながらこれを書いているのですが
Daylightってすごくコン映えする曲だなって思ってて。
普段聞いていてもいい曲なんですけども、
コンサートで映える曲だなと思いながら見ています。


あの翔さんが智さんを見つめて微笑むのもとてもいいのですが
何といってもあの曲の感触がいい。って今さらかも知れませんが。
アユハピコンを見て大好きになった曲です。


そしてコンサートと言えば、今書いている舞台が丁度
初ドーム位の話なのですが一番私がはまっていた頃の話です。
で、その頃溢れる思いをファンブログに書いてて
そこからスライドして今に至っているのですが
やっぱり一番はまっていた時期の話が多いのかな?と思います。


全然関係ありませんが、あの頃は番組の終わりとかに
コンの電話予約受付の宣伝があったりして
今ではとても考えられない時代だったなあなんて。
ほんとに雑記でした。

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2 コメント

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翔さん頑張って! (白紙)
2017-08-04 21:20:09
 智っさんが何か言いたそうにしていたのは何だったのでしょう。こんなに怒る(?)ということは、何も聞こうとしなかった翔さんの態度がいけなかったのでしょうか?それとも、他の人と2人で飲んでいたのが気に障ったのでしょうか?もう1回お家に呼べるように頑張れ翔さん!
 そして雑記も興味深く読ませていただきました。私は嵐さんの10周年くらいまで、全く知らなかったので、昔からファンだった方がちょっと羨ましいです。昔のDVDを見ると、翔さんも智っさんも細くて、幼くて、ちょっと不安そうな感じにも見えます。この頃から見ていたら、守ってあげたくなるだろうなと思いました。でも、昔の深夜番組でしょうも無いことをしている嵐さんは本当に楽しそう。その頃を見られなかったのは本当に残念です。なんか、今回もまとまらない文章になりました。どうもすみません。それではまた。
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白紙さんへ (きらり)
2017-08-05 17:54:44
白紙さん、コメントありがとうございます。

翔くん頑張りどころですね~。
そして雑記にもありがとうございます。
10周年位まで全くだったんですね。でもわかります。気付かないと気付かないものですよね。
私もUSOとか真夜中のとか歌番組とかなんとなくは見ていたのですが
どっぷりではなかったので、うたばんとかヘイヘイヘイとか歌番組以外はあんまり記憶になくて
後でああってなってダビングしてもらった事があります。
若い頃は本当に幼い感じで華奢で可愛くて守ってあげたくなるような感じですよね。
まとまりなくなんてないです。本当にありがたくて嬉しいです。ありがとうございました♪
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