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きらり

ありふれた日常 part3(福嵐)

2013-01-06 18:32:40 | 山コンビ ありふれた日常


「俺のどこが一番好き?」
ベッドに入り、さあ寝ようかと思っていた時に
突然そんなことを言い出すから何も言えないでいると
「俺のどこが一番大好き?」
ちょっと首を傾けウキウキした可愛らしい顔で聞いてくる。


そう言えばそんな内容の収録したっけ?と思いながらも
智くんの一番好きな所ってどこだ?と考える。
いくら考えても好きな所なんてありすぎて
とてもじゃないけど一つになんて絞れそうもない。


そんな事を考えていたら
「…ないの?」
ちょっと悲しそうな表情になる。
「ないなんて事ある訳ないでしょ」
慌てて答える。


ダンスも歌も演技も声も。そしてその綺麗な顔も、
その羨ましい位の才能も。そして、その穏やかな性格も。

そして

その唇も…

その身体も…

そんな事を思いながら色々想像していたら
「翔くん顔が赤いよ?」
そう言って不思議そうな顔で見つめられる。


「何でもない、何でもない、
全部好きすぎて一つなんて選べないよ。
智くんの全部が好き」
そう言ってキスをしようとしたら
手を押し当てられ遮られる。


「え?ダメなの?」
ショックを受けつつ、だめなのかと聞くと
「ダメなの。全部とかじゃなくて一つだけ言って?」
そんな事を言い出す。
「えーっとそうだな、難しいなあ」
必死に考えるが、どれか一つなんてどう考えても選びきれない。


智くんはじっと目を見つめながら答えを待っている。
「そ、そう、目。その潤んだ瞳が好き」
自分のことに対してつぶらな瞳が、と言ってたのを必死に思い出しそう答えると
「潤んだ瞳…ね」
納得したような納得してないような感じでその言葉を繰り返す。


その可愛さに耐え切れなくなって
ゆっくり顔を近づけると今度は手によって遮られる感じがなかったので、
そのまま唇を近づけちゅっとその唇にキスをした。


そして少し顔を離しその綺麗な顔を見た。
“本当は一つなんてとても選べないんだけどね”
そう思いながらその顔を見つめた。
智くんは“ん?”って感じで見つめ返す。


「智くん、好きだよ」
そう言ってもう一度キスをしようと顔を近づけると
ゆっくり瞼が閉じられる。


“ああ分かった、この瞬間が一番大好きだ”


自分をその直前まで真っ直ぐに見る瞳、
ゆっくりと顔が近づくに連れ、
瞼とその長い睫毛によって潤んだ瞳が自然に閉じられるその瞬間。
そして自分の唇を受け入れるのを待っているかのようなその瞬間の唇。


この瞬間が大好きだ。


“ま、こんな事、照れまくって怒られるだけだから本人にはおろか、
とてもテレビや雑誌でなんて言えないけどね”
そう思いながらつい口元が緩む。
そしてそのままその唇に自分の唇を重ね合わせる。


“ああ、あともう一つあった”


自分の動きに合わせてゆっくりと唇が少しずつ開けられていくその瞬間。
その瞬間が好きだ。
そう自分の中で解決した事に満足感を覚えながら、そのまま深いキスをした。


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