宇宙(そら)を見上げて

謎の天文機材技師 ☆男(hoshiotoko)のブログです。

GINJI-300FNとオフアキのケラレ・周辺減光

2015-03-13 15:07:00 | 撮影機材
オフアキのケラレと周辺減光を甘く見ていました!
光線図を引いて考えれば至極当たり前の結果としてケラレました。

まず、

φ44mmの大口径だから35㎜機でもケラレません! とか、
2インチ接眼部により35㎜機でも余裕の光量・・・

などと言う巷の情報は忘れて下さい。

GINJI-300FN(F4ニュートン反射) + 内径φ44mmのオフアキの場合です。
オフアキプリズムが内部に10mm飛び出ているので、イメージサークルは
φ24mm程度まで大丈夫だな、縦位置・横位置ともAPS-Cは余裕で、
35㎜版だと横位置だけは使えるな・・・と思っていましたが大間違いです!

オフアキ内部はφ44mm通しで、プリズムが10mm出ています。


オフアキは横方向と下方向に出せますが、昨日は横出しで撮影しました。


その結果、大きなケラレが発生していました。


室内でフラットを撮って検証した結果、間違いなくオフアキプリズムに
よるケラレでした。

横出しフラット(強調)


下出しフラット(強調)


ちなみに、
カメラ背面から見て左側にオフアキが付いているので、画面右側が暗く
なります。

そこで、30cmF4 , 20cmF4 , 15cmF4の光路図を書いて検証してみました。


接眼部付近の拡大


御覧の通り、ケラレて当然の結果ですねえ(-_-;)・・・
APS-Cの横位置(下出し)では、画面上部にケラレが出る筈ですが、
それ以前にフラットナーがφ44mmしかないので周辺減光に呑まれて
殆どわかりません。これならば実用範囲と言えるでしょう。

35㎜機では短辺でも24mmですから完全にアウトです!

う~ん、せっかく作ったオフアキですが35㎜機では使えないことが確実ですねえ。
しかし検証光路図を見てもらえばハッキリ分かりますが、φ44mmのフラットナーや
レデューサではF4の光量を全く有効利用出来ません。
φ72mmのフラットナーが必要で、接眼部は当然3インチ仕様。
GINJI-300FNのドローチューブは3インチ仕様で、M78→M74変換リング内径もφ68mm
あります。M78mmのドローチューブに直接ケンコーのACクローズアップレンズ
AC-No,2などを付けたらどうなるだろう? フツフツ。
まあ、斜鏡だって短径102mmぐらいが必要になるので(300FNは88mm)、
接眼部だけ大口径化しても周辺減光軽減には限界があります。

35㎜機のイメージサークルは確かに44mm弱ですが、
F4ニュートン光学系にφ44mmシステムでは歯が立たないと言うことです。
かろうじてAPS-Cの短辺方向(下出し)が実用域に入っていて良かったです。
これもダメだったら泣きが入るところでした。






コメント (2)
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