売るほどあるワケ

もう随分前になるので　時効になったことですが。
（それってアリ？　アリ！今なら話せる）

化粧品だけの整理に伺ったことがあります。

アチコチに分散して収納してある化粧品の数々、数々、数々・・
を整理したいとのご希望でした。

納戸の中にプラスチックケース二つ分、
クローゼットの中に引き出し8個分、
リビングのテレビ台引き出しの中に二つ分、
そして普段使うメイクボックス二つ分、

計14の収納場所に溢れるほどの化粧品がありました。

当然一人で使い切れるワケもなく
まさに一生分ある。
いや、売るほどある、の方が正しいか？
マスカラだけで24本。（未開封が18本）

全部出して分類し、
現在本当に必要なものだけ間引きしていただいたら
ストックが引き出し二つ分（それでも多い！と突っこまないでね）と
メイクボックス１つ分まで減った！

化粧品って、使用期限が永遠ではない。
未開封の美容液だろうが、6万円のクリームだろうが、
直接肌に付けるモノは、やはり新鮮なほうがいい。

そこのところをお客様にしっかり納得していただいた上で
相当数処分した。
さすがにゴミ袋2つに入れられた化粧品の山を見た時に
私だけでなく　お客様自身も唖然とした表情

なぜこんなに増えたのか？
整理しながらいろんな話をしていたら　ボチボチとその原因がわかりました。

今はとても落ち着いた生活をしているお客様だけど、
化粧品を買いあさっていた頃は　いろんなストレスが重なっていた時期で、
ストレスのはけ口のように　お気に入りのお店に出かけ、
勧められるままに次々と買ってしまっていたらしい。

そこに行ってメイクをしてもらうと　一瞬でも現実からのがれて
夢の世界に行けたのでしょうね。

このようなことはよくあります。

対象が　洋服だったりバックだったり食べることだったり・・。
渦中にいると　それがストレスから来ているのだとは考えも及ばず、
ストレスが更に次のストレスを生む悪循環。

人の心は本当に繊細。

その方とは今でもお付き合いが続いています。
古いモノを思い切って処分した後は、
新鮮なメイク用品で丁寧にメイクするようになったお客様。
お会いする度にキレイになって、とっても嬉しい。

「乗り越えた」のです。

正直、1万2千円のファンデーションを8個　ゴミ袋に入れた時には
ついつい現金に換算し、「もったいなあああああい！！」と叫んだワよっ。