宮城県南三陸町は開設したばかりのボランティアセンターで
がれきの中からアルバムや記念品などを探すボランティア
「思い出探し隊」を募集しているそうだ。
せめて思い出の品をひとつでもふたつでも残したいという
被災者の方達の切望する声が聞こえてくるようです。
自衛隊も がれき撤去の作業中に発見したアルバムや写真、
位牌、金庫、名前の入った日用品などは現場で保管し、
被災者の方がみられるように配慮してくれているという。
そんな中
政府は、がれきと化した家屋、漁船、自家用車などを
所有者の財産権にかかわらず
無価値とみなす指針を地方自治体に示した。
膨大ながれきを災害廃棄物として処分しないと
復興が遅々として進まないから、仕方のないことかも知れないけど・・・
「しょうがないじゃん、思い出は記憶に残っているのだし」とか
「命が助かっただけでもありがたいことなんだから」とか
言う人もいるけれど
そうだろうか?
価値があるかないか
本来それを判断するのは所有者でなければならない。
「自分にとって価値がなくなった」
「だからもういらない」と 自分で判断して廃棄したものと、
有無を言わさず津波によって奪い去られ、がれき扱いされるものとでは
無価値の定義がまったく異なる。
人とモノとの関係は 本人にしかわからない。
奪った相手が「人」ならば 怒り・悲しみの持って行き場はあるけど
津波相手ではどうにもならず、
がれき撤去の自衛隊を恨みたくなるでしょう?
大切な人も財産も無くしたら
思い出にすがるしかないのかも知れないでしょう?
そんな想像をして今夜も胸が苦しいです。
「思い出探し隊」に遠くからエールを送ります。