他のモノは「もう要らない」とさっさと捨てたのに、
「ここにあるスーツはこれからも全部着るよ。
病院に通うのに 毎日違うものを着て行くんだ。」
そうおっしゃった紳士は76歳の「昭和の伊達男」。
若い頃と体型がまったく変わっていないという
ダンディーなその方によくお似合いになりそうな
お気に入りのものばかり
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「着る楽しみが生きがい」のようなこの方には
クローゼットのスペースは 奥様のものより優先です。
お父上が残した数枚の衣類が出てきた時は
「80になったら着るから」とおっしゃる。
「それまで生きてんの?あなた」
茶目っ気たっぷりにヨコヤリを入れる奥様の
ツッコミが楽しい生前整理です。
かしこまりました。
ならばと、
「4年の期限付き保管」として大切に収納させていただきました。
「いつか着るかも」とか、
「思い出だから」とか、
そういう理由ではなくて
「80歳にならないと着る資格がない」
(という意味だろうと想像される。
その年齢にならなければ父を超えられない、とも受け取れた)
だから、その時を待つための収納。
その「80歳」の根拠を私は想像でしかわからないけど、
いいのです。
そのことが元気に暮らす目標にもなるし、
持ち主が迷いなく判断されたものには その人なりの価値がある。
これも一つの整理だから。
何度もいうけど、
整理=捨てることではない。
「捨てること=整理の一つのカテゴリー」だと、
こんなふうに、整理収納の現場では
繰り返し繰り返し 教わります。
ありがとうございます
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