TATSURO SHIBUYA + ARCHITECTURE LANDSCAPE DESIGN STUDIO

アーキテクチュアは建築、ランドスケープは景観。風景を生かす建築環境デザインに取組んでいます。

12月7日 宿谷昌則先生講演会

2018-12-03 20:46:20 | サステナブル建築
公益社団法人日本建築家協会 山形地域会にて、12月7日に東京都市大学の宿谷昌則先生の講演会を予定しております。
ご多用中とは存じますが、ご参加いただければ幸いです。

宿谷昌則講演会
「自然の律動・放調と環境デザイン」

日時:12月7日(金)16:00~17:30
場所:guraホール(山形市旅篭町2丁目1-41)

直前のご案内となってしまい申し訳ございません。




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豊田講堂(1960)の全面改修と槇文彦さんの記念講演

2012-01-13 01:35:09 | サステナブル建築
15:27 from Photos on iOS
豊田講堂より西方を望む。この建物が50年見てきた風景。素晴らしい! pic.twitter.com/vWXm3aWV
16:16 from Twitter for iPhone
豊田講堂からの南山大学なう。 pic.twitter.com/QdUKW1l3
16:22 from Photos on iOS
いいね! pic.twitter.com/VZnGKaQW
17:44 from Photos on iOS
今日の講演会で、群造形の肝は、建物を考えることと同じように、建物と建物の間の外部空間を大切に考えることだと、槇さんが改めておっしゃったことに、たいへん共感しました。 pic.twitter.com/yumrqWLz
18:10 from Twitter for iPhone
大学学部のときにも槇さんのお話をお聞きしました。その当時70歳ごろだったと思いますが、新潟の現場から米坂線で山形に来てくださって、その真摯さに頭がさがる思いをしました。今日の講演会でも、80歳をゆうに超えているとは思えない槇さんの神がかり的な若々しさに驚愕しました。
18:22 from Twitter for iPhone  [ 1 RT ]
槇さんの豊田講堂が全面改修という幸運に恵まれたのに対し、吉村さんの愛知県立芸術大学の境遇はあまりに残念だ。
19:16 from web
帰りがけに偶然、住工房の小栗さんとお会いして、川合健二さんの話で盛り上がるなど。川合さんの環境工学の資料を送っていただけることになった。ありがたい。
by ttrsby on Twitter

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蔵の再生と中心商店街活性化

2011-12-31 02:03:07 | サステナブル建築
11:55 from Twitter for iPhone
紅の蔵なう。 http://t.co/KEuXJLos
13:20 from Twitter for iPhone
御殿堰なう。 http://t.co/pLfuSbty
by ttrsby on Twitter

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シャルロット・ペリアンが見出した日本のマテリアル(材料・技術)

2011-12-01 11:59:57 | サステナブル建築
シャルロット・ペリアンは日本の民藝と出会い、日本の材料や技術といったマテリアル(素材)を見出した者の一人だと私は思う。
その回顧展が神奈川県立近代美術館で開催されている。
共にコルビュジェの弟子でペリアンとも長年親交があった坂倉準三が設計した美術館でペリアン展を見ることができるとは、なんて贅沢なことだろう。

ペリアンが日本に招聘され、現在のグッドデザイン賞の原点ともいわれている「選択 伝統 創造」という展覧会を高島屋で開催したのが1941年。
1941年と言えば、安藤忠雄さん、伊東豊雄さん、長谷川逸子さん、早川邦彦さん、仙田満さんなどなど、野武士世代と呼ばれる多くのスター建築家が生まれた年でもある。

この、「選択 伝統 創造」展の内容を今回の「シャルロット・ペリアンと日本」展で垣間見ることができる。
展覧会HP:http://www.moma.pref.kanagawa.jp/museum/exhibitions/2011/perriand/index.html

展覧会で印象に残ったものの一つに「木製折りたたみ寝台(寝椅子)」がある。
これは、山形県新庄市にかつてあった農林省積雪地方農村経済調査所(雪害調査所)で作られたものとされるが、おそらく、地域の農民が編んだ藁のクッションをそのまま用いたものだと思う。この姿かたちがなんとも素朴でいい。


ペリアンは農閑期や不作の際の新たな産業振興策のために東北を訪れたとされているが、その際に出会った、藁を編んだ蓑や竹といった自然の素材が醸し出す美しさに興味を惹かれたようだ。
雪の里情報館(旧雪害調査所)のHPにはそのあたりのことが詳しく掲載されている。「雪調とシャルロット・ペリアン
たとえば、有名な「シェーズ・ロング(LC-4)」の竹バージョンもデザインしており、これは最近復刻されて販売もされている。

※写真はCassina ixc.より。

雪害調査所の建築は弘前出身の今和次郎が設計しており、雪下ろしの要らない屋根勾配や積雪時の採光、降雪を考慮した出入口など実験的な設計を試みていることも興味深い。


あまり知られていないことですが、この「木製折りたたみ寝台」のオリジナルが山形県立博物館蔵なのです!!
子どもの頃、毎月のように私は山形博物館を訪れていました。
そこで実際に目にしていたものがペリアンの「木製折りたたみ寝台」のオリジナルデザインだったのです!
なんという偶然。まさに縁があったとしか言いようがありません。
建築に関わっている者のひとりとしてこんなに嬉しいことはありませんでした。

地域のマテリアル(素材)を活かすデザインやディテールといった側面からもペリアンを見直すことのできる素晴らしい展覧会でした。

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石巻へ/石巻ハリストス正教会

2011-08-17 23:23:23 | サステナブル建築
3.11から5か月経って、ようやく被災地に行ってきました。
ありのままの現状を見るために一路、石巻を目指しました。
山形からは仙台経由でバスで向かいました。仙石線が全線復旧のめどが立っていない現状ではバスが確実でした。

石巻駅周辺はだいぶ日常生活が戻ってきているように感じましたが、沿岸部に近づくにつれ、道路や地面こそ瓦礫が片づけられているものの、津波が通り抜けたと思われる家屋や津波が運んだと思われる小型船などは、まだそのままの状態になっていて、被害の甚大さを改めて感じました。


中瀬に移築された石巻ハリストス正教会は、国内最古の木造教会といわれており、1978年の宮城県沖地震のときにも被災して、地域の人たちの尽力により修復保存されたという経緯をはじめて知りました。
後方に見えている白い球体は石ノ森萬画館で、その傍らには近くのマリーナから流されてきた小型船がゴロンと横になったままの状態になっていました。
このほかにも現場の写真は撮ってきたものの、ここで掲載するのは差控えたいと思います。

従来の敷地の中だけで物事を考えているような建築家は無力だということを痛切に感じました。
この土地で生まれ育った人たちのことを思うと、この地域の復興を今後どのように進めていくべきかというのは、頭ではわかっていても気持ちは簡単には切り替えられない難しさがあるように感じました。
人は土地から離れては生きていけないという思いを強くしました。

私自身、「子ども達のためのシェルター」など、できることをできることから取組んでいますが、次代の子ども達が戻ってきたいと思えるような街のあり方を「環境デザイン」をキーワードに模索していきたいと思います。

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VR技術を用いた建築や都市空間の魅力およびエイジングに関する研究

2011-07-20 14:28:50 | サステナブル建築

いま取り組んでいるVR技術を用いた建築のサステナビリティに関する研究が大学のオンラインパンフレットに掲載されました。
写真はリアルスケールで空間体験を可能にしたCAVEというVRの装置で「白鷹の家」の内部空間を体験している様子。

オンラインパンフレットは下記URLより
http://www.tut.ac.jp/exam/ex03/tut_2012/book28/index.html#page=41

VR(仮想現実)技術を用いることで、建築空間や都市景観を様々に変化させ、体験することができます。
実際の建築や都市において、建物の高さを変えたり、屋根を付替えたり、外壁の色を塗替えたり、道路幅員を変えることなどは、たいへんな時間とコストがかかりますが、VR空間上では、それを容易に行うことができます。

人々に愛されるような魅力ある建築(人々に長く必要とされる建築)はその外観にどのような特性を持っているのか。
あるいは、建築単体ではなく、建築が集積して形成される都市空間の魅力がどんなところから形成されているのか。
VR技術を用いることで可能となるこうした研究に取組んでいます。

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釜屋建て民家/地域固有の屋根のデザイン

2011-06-14 23:48:11 | サステナブル建築
新城市桜淵公園に隣接して建てられている釜屋建て民家を見学した。



釜屋建てあるいは釜屋造」とは、この地域固有の民家の屋根形式て、寄棟風の屋根を90度回転させて2棟隣り合わせて設置した民家の形式。

非常に珍しく、大胆な屋根の架け方だ。
この地域の温暖な気候が登り梁を廃し、それほど大きくない部材を用いて屋根を架けるというこの地域固有の「解」を屋根に見出したのだと思う。
書籍で見たときは目を疑ったが、実在する建物を目の当たりにして大変興味深かった。

特に、屋根と屋根の軒先が接するところでは、当然ながら、雨水の納まりが難しくなる。
そこに、木製で幅広の横樋を豪快に架け流している。

雪国で用いる「無落雪屋根」の考え方に通じるものがある。

残念ながら、建物はひどく傷んでいて、横樋も後付と思われる2次製品の樋が設置されていたが、その朽ちかけた佇まいもなかなか味があるものだった。

いま現在完全な形で残っているものは、愛知県内ではこの復元された住宅と「望月家住宅」の2棟を残すのみだという。

こうした地域固有の「解」の価値は、残念ながら地域の人々はあまり意識することがない。
こうしたお金に代えることのできない「資源」を建築にどのように活かしていくのか、建築に携わる者の良識が問われると思う。

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空間の余白/フレキシビリティについて

2011-05-31 18:07:53 | サステナブル建築
とあるアパートメントの改修例。
Lego-style apartment transforms into infinite spaces


収納だけでなく、キッチンのシンクやベッド、テーブルなど、およそ一人暮らしに必要とされる身の回りの家具全て壁に収納されている住戸。
こういったアイデアはよくあると思いますが、それを実際に作るのは、とても難しかったと思います。
何気なく、すっきり収まっている建具の緻密なディテールや施工精度を考えると、非常な労力がかかっているような印象を持ちました。

ただ、このアイデアの面白さと空間の質は別の問題。
おそらく一人暮らしの1Rだから成り立つのかもしれませんが、全てをコントロールしてしまうと将来の家電の買い替えや設備の更新に対応できるのか、そのフレキシビリティに疑問が残るところです。
そう考えると、将来の拡張性を考慮して、空間に余裕を持っておくことの大切さに気がつきます。

ニューヨークの超高層ビルが時を経てもなお現役であり続けるのは、建築された当初から階高に余裕を持っていて、現在の最新の設備機器も取付ける事ができたからといわれています。
建築の拡張性やフレキシビリティを考慮して設計することで、建築をより長く持続させることができます。
こうした視点は長い目で見れば経済性を担保できます。
目先のイニシャルコストにとらわれるのではなく、長く人びとに必要とされ、使われるような建築を実現したいものです。

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古民家の改修/人に長く使われるような再生を!

2011-05-23 00:13:47 | サステナブル建築
鳳来寺に登ったあとに、近隣の湯谷温泉へ。
地元方のご紹介で合掌造りの古民家を移築して建てられたという旅館「はづ合掌」に行ってきました。

客室外観:モミジの葉の緑がとても美しく、建物の佇まいを引き立てています。
山の中ということもあってか、ちょうどヤマボウシが満開でした。


客室へと至るアプローチ:半屋外になっていて、深い庇から庭の緑を見渡すことができます。
深い庇がつくりだす縁側空間はセミパブリックな領域にもなっていて、民家再生プロジェクトでも参考になりそうです。

合掌造りの建物は、主にエントランス、ロビー、レストラン、宴会場となっていました。
旅館という施設のためか、漆喰のようなものが壁にも天井にも塗り込まれていて合掌造りの小屋組や屋根裏を一部しか見ることができないのは少し残念でした。

和組みのダイナミックな構造材に対して、ノペッとしてマットな質感の漆喰が重たく感じました。
天井の仕上には、漆喰を塗り込めるより、乾いた質感の軽くて繊細な木材の方が合うような気がしました。

伝統的な建築をそのまま使うのは難しく、現代の生活様式に合わせて翻訳のような設計作業が必要なります。
古い建築をそのまま保存したり、元の姿に復元するのではなく、現代的な手法で甦らせ積極的に活用すること。こうした改修のことを広い意味での動態保存とポジティブに位置づけ、古い建築を現代的な手法で再生していきたいと考えています。
藤屋」もその例のひとつです。

建築は人に愛され、必要とされて「なんぼ」のものだから、人に長く使われるような魅力を持つ設計が必要不可欠だと思います。

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ダンスとワークショップの深い関係/ローレンス・ハルプリン

2011-05-11 00:28:25 | サステナブル建築
5月11日はMartha Graham (マーサ・グレアム)生誕117年の日。

WorkShop(ワークショップ)という対話による市民共同の設計や街づくりをはじめたのが、著名な環境デザイナー、ランドスケープアーキテクトであるLawrence Halprin(ローレンス・ハルプリン)であることはよく知られているが、その妻アンナがダンサーであり、踊りにおける体の動きを示した譜面からヒントを得て、ワークショップ手法「RSVPサイクル」(テイク・パート・プロセス・ワークショップ)が生まれたことは、あまり知られていない。

Martha Graham (マーサ・グレアム)は、アメリカのダンサー、振付師であると共に、モダンダンスの開拓者。
モダンダンス、ポスト・モダンダンス、あるいはコンテンポラリー・ダンス。
それぞれの特徴や違いについては、他で調べていただくことにして、こうしたムーブメントはダンスだけでなく、アートや音楽、建築の世界にもあって、それぞれの分野にパイオニア的存在がいる。

ハルプリンは、対話による設計手法のパイオニアだ。
チャールズ・ムーアらと共同したシーランチコンドミニアムにおいても、コラボーレーションの過程や設計プロセスを大切にしていたと思われる。また、ハルプリンの代表作のひとつでもあるミネアポリスのニコレットモールは、舗装仕上や樹木、ストリードファーニチュアを巧みに用いながら、歩車を適度に分離した優れた街路計画のひとつであり、樹木やストリートファーニチュアなどの配置を示した図面は、あたかも譜面のようにも見える。

南洋堂で偶然発見して、即購入した「PROCESS No.4 ハルプリン特集号」と「都市環境の演出」は僕が大切にしている本のひとつ。

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