TATSURO SHIBUYA + ARCHITECTURE LANDSCAPE DESIGN STUDIO

アーキテクチュアは建築、ランドスケープは景観。風景を生かす建築環境デザインに取組んでいます。

菊地成孔@ブルーノート/本物にふれることの大切さ

2010-11-30 23:55:51 | いいとこ
菊地成孔さんの生演奏を聞きにブルーノートに行ってきました。

リアルタイムDUBエフェクトは、最初、難解過ぎておいていかれましたが、しだいに、会場全体が熱く引き込まれていって、最後はすごいグルーブを感じました。
予定時間を大幅に超えてノリにノッた演奏は、本当にライブでしか感じることのできない貴重な体験でした。

それにしても、凄すぎる。そして、ジャズはリレーなのだと思いました。
それぞれのパートがセメギ合いながら、ぐるぐると巡っていく。それが、強かったり弱かったり、早かったり、スローだったり。
その緊張感。
これは、建築にも通じるものがありそうです。そういえば、ジャジーな建築というのがかつて流行りました。。

CDで聞くよりは断然に、ライブがいい。
改めて、「本物」にふれる機会は大切にしなくてはいけないと強く感じました。


三陸産の生牡蠣。こちらもホンモノ。絶品でした!
牡蠣とシャンパンを味わいながら、本物の音楽に酔いしれました。
こんな文化的な生活っていうのも、日常の中の大切なスパイス。これからも大切にしていきたいものです。

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フラクタルな美しさ

2010-11-28 23:55:17 | 日々のくらし
学生たちがケント紙で作ったインスタレーション。
和模様からとった単純な幾何学が連続する美しさ。
時期的にもクリスマスっぽくて、よい感じだ。

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Paysagiste/ペイサジストという職能

2010-11-26 23:34:06 | 用語集
オギュスタン・ベルクの著作を読み直している。

本にはその人にとっての旬のようなものがあると思うが、ベルクの日本の風景についての著作は、僕にとっての旬だったようだ。
海外の人が書いた日本についての優れた著作を読むと、日本の美しさやすばらしさを少し違った視点で再認識することができる。

風景に関わるフランスの職能「Paysagiste」は、ランドスケープアーキテクトのことだが、日本ではほとんど知られていない。

日本におけるそれとは少し違って、ペイサジストは植物だけでなく、都市景観や都市計画、アーバンデザインにも建築家と同じように主体的に関わる職業のようだ。
日本語にすると「植物を中心とする空間設計家」とも呼ばれているようだが、少し冗長なので、「造景家」と訳してみる。

ペイサジスト(造景家)とは、建築だけでなく、ランドスケープもわかる設計者のこと。
 
この職能は、自己主張よりも、調整役としての設計の能力が問われる。つまり、突飛なものをつくるのではなく、都市や社会を構成する「風景」に対する責任を負う設計者。
建築も外構も「風景」に関わるという意味では、本来は同じもの。職種で分けるのではなく、両者を連続したものとして一体的に取組むことが自然なのではないだろうか。

これからの環境の時代に、こうしたペイサジスト的役割を担う建築家が増えれば、建築の質が向上するだけでなく、都市や建築はもっとよくできると僕は思うし、そうありたい。

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愛知芸大のキャンパスマスタープラン問題

2010-11-24 21:45:35 | 辛口な月評
愛知県立芸術大学の建替え問題に関して、とてもよいHPを見つけたので、ぜひご紹介したい。

特集「愛知県立芸術大学」

建替え問題のこれまでの経緯や、有識者らを交えた「愛知芸大施設整備ビジョン検討会」の資料が公開されている。

全てに目を通したわけではないが、いま進められている大手組織事務所の新マスタープランが、南北軸を基本とした既存のマスタープランとは全く関係なしに計画しているのは明らかで、配置計画があまりにも酷い。

写真は、既存のキャンパス全体の模型だが、現在では木々が生茂り、緑豊かな自然環境を形成している。
これは現地に行って感じたことだが、大きくなりすぎた樹木は、間引いたり移植をして、全体の樹木密度を調整する必要がある。建築的スケールよりもランドスケープ的スケールの「引き算の手法」で、樹木密度を再検討し、空きスペースを確保するという作業をしない限り、建築を「残す」「残さない」といった単なる2元論で終わってしまうと思う。

愛知芸大の魅力は、なんといっても、キャンパス全体が周辺環境と調和していること。そして、個々の校舎たちもそれぞれに呼応するように分棟配置され、視覚的に「見る-見られる」関係にある距離感を保ち、かつ、室内の心地よいヒューマンスケールを同時に併せ持っていることだ。この魅力から、学ぶべき点は少なくない。

「校舎全体が優れた教材」なのだから、これをみすみす壊してしまうのは、もったいない。
この価値は、ここを訪れた人なら、すぐにわかると思う。
ぜひ活用していくことを前提に、時代に恥じないキャンパスマスタープランを勧めていただきたい。

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東京ガスのCM/建もの探訪のパロディ

2010-11-22 23:23:23 | 日々のくらし
東京ガスのCMが面白い。
「建もの探訪」の渡辺篤史さんが快適すぎて家に住み着いちゃうっていうストーリー。
本人が出ちゃっているけど、大丈夫なのかな。。

「渡辺篤史が、帰らない。 ~完全版~ 」東京ガスのダブル発電


ただ、家の快適性とダブル発電とのつながりにちょっと飛躍があると思うんだけど。。
東京ガスのCMは偉人が出てくるガスパッチョも面白かったなぁ。

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愛知県立芸術大学/時を経て魅力が増したエイジング建築の好例

2010-11-20 23:50:03 | サステナブル建築
東京藝大の元倉先生にお誘いいただいて、愛知県立芸術大学の見学会に参加してきました。
言わずもがな、吉村順三さんの代表作です。

キャンパスマスタープランは南北に軸をとり、広大な敷地の中にそれぞれがお互いに見通せるような適切な距離感を保ちつつ、のびやかに配置された建物群。

設計にも関わられた三沢浩さんの「痩せ型の建築」をつくろうとした。という解説は非常にわかりやすかったです。
ムダをそぎ落とし、非常に抑制の効いた機能的なデザイン。そして、自然光と身体性にあふれた室内環境は、とても心地よい落ち着く空間でした。

設計者の息づかいが聞こえるようなきめ細やかなディテール。
内装の木材の使い方。そして色使い。
全てがやさしく調和していて美しい。
竣工して約40年を経てもけっして古さを感じさせないような空間の力にとても感動しました。

ひとつひとつの校舎、ひとつひとつのディテールが全て教材になるようなキャンパス。
こんなキャンパスで学べる学生は非常に贅沢だなぁとつくづく感じました。

お天気にも恵まれ、にゃんこも気持ちよさそうに日向ぼっこしていました。

愛知芸大では、新校舎の建設が暫時進められていますが、こんなにもすばらしい既存の計画を全く無視したようなマスタープランとどうしようもない新校舎の建築には非常に落胆しました。

単純に経済的価値だけでは計れない社会的、文化的価値がこの建築にはあります。保存運動も行われており、構造的な問題や改修費用の捻出など、これからが正念場だと思います。

短期的な費用対効果で安易に建て替えをするのではなく、長期的価値観を持つこと。
「優れた建築を自分たちの子供の世代に残した!!」ということを誇れるような大学になってほしいと思いました。

こうした「残したくなるような魅力的で美しい建築」という価値観を建築に関わるひとりとして、これからも伝えていきたいと強く思いました。

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Twitterつながりの可視化/TwitterGraph

2010-11-18 17:28:43 | いいもの
iPhone4購入と同時に開始したtwitterですが、twitterをはじめてから、ちょうど5か月が経過しました。
おかげさまで375名ほどの皆さんからフォローいただいております。ありがとうございます。

僕のtwitterの基本スタンスは、カツマー効果の時も書きましたが、情報収集と情報共有です。それは変わりありません。
フォロワーの皆さんの情報の速さにはとても驚いています。だから、有益な情報はできるだけRTすることを心がけています。
また、140文字という限られた世界ですから、議論の場とは考えておりませんし、行っていません。

TwitterGrephというサイトでは、フォロワーのつながりを可視化することができます。

どの人とつながっているのか視覚的にわかるので、フォロワーさんのつながりマップとしても面白いです。


さて、話は変わりますが、ドコモやauからも魅力的なスマートフォンが発表されて、いよいよiPhoneの牙城も切り崩される日も近そうです。
なんといっても、iPhone4は田舎ではとても不便です。電波が入らないということをこれまで意識したことはなかったのですが、日常的に圏外の表示を見るのはなかなかのストレスです。。

iPhone4は素晴らしい端末だと思っているのですが、個人的には、タッチパネルをぬるぬる触るよりも、ポチポチ押す方が好きです。
そして、重さ。iPhone4は、ぎっしりと中身が詰まっている感じで、見た目以上にずっしりと重く感じます。
やはり結局ドコモかな。。

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五一わいん/ボジョレー

2010-11-16 21:35:14 | 
今年のボジョレーは18日が解禁日。
どこかでワイワイするのもいいですね。

さて、すっかり風邪をこじらせてしまいお酒から遠のいていたのですが、久しぶりにコンビニで目に留まったワインを購入。

長野の「五一わいん 収穫の詩」は、荒れた喉にもやさしくおいしい。
くせがないので飲み易く、まるでぶどうジュース。

“酒は百薬の長”とは、昔の人はうまいことを言ったもので、このワインは温めてホットワインにしてもいけるんじゃあないかなと思いました。。


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白鷹の家の夜景/まちの行燈(あんどん)

2010-11-14 21:55:24 | *白鷹の家
2階部分の外壁は、夜間、吹抜けの照明をつけると行灯のように光ります。
まるで「まちの行灯(あんどん)」のように、やさしく周囲を照らしてくれます。


夜景は写真を撮るのが難しい。高解像度で撮っているのですが、ブログ用に圧縮すると、画像が荒れてしまいます。。

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グッドデザイン賞表彰式

2010-11-12 23:23:23 | *白鷹の家
グッドデザイン賞の表彰式に出席してきました。
受賞者の一人として、大賞の選出にも参加してきました。
今年の大賞はダイソンの「エアマルチプライヤー」という回転羽のない扇風機でした。

審査委員長である深澤直人さんも言っておられましたが、今年はモノのデザインより、コトのデザインが多くなった傾向を感じました。ただ、これはグッドデザインという賞自体の位置づけを考える必要があるということなのかもしれません。
「グッドデザイン賞をデザインする」というのが、今年のテーマだったようですが、こうした議論を続けていくことで、一部の限られた人たちだけでなく、この賞が人々の生活を豊かにするような、そんな新しい価値を創出するデザインを見出すような賞になっていけたら素敵だと思います。


2010年度グッドデザイン賞受賞 生活領域-戸建住宅・集合住宅 「白鷹の家/SNOW LIGHT HOUSE
設計:渋谷達郎+アーキテクチュアランドスケープ一級建築士事務所

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