建築をつくることは、外部環境を設計することだとつくづく思います。
建築は屋根があって風雨から身を守るシェルターとしては内部環境そのものなので一見矛盾しているようですが、建物が高性能化し建築の内外の境界が明確になればなるほど、視線は外部に向かうような気がします。
いま取組んでいる建物の敷地近くには小川が流れていて、そのせせらぎの音を聴いていると、とても豊かな気分になります。
このせせらぎを含めた美しい風景を切り取るようにリビングには大開口を計画しました。開口部にはしっかりと性能が担保されたアルスの木製サッシを採用しています。
窓を閉めれば外界の音はシャットアウトされ、せせらぎの音も雨の音も一切聞こえない静謐な環境が手に入ります。
一方、よい季節には窓を思いきり開放することも可能です。せせらぎの音も虫の音も、まるで森の中にいるように外部と連続した環境を手にすることができます。
目に見える風景に限らず、風や音環境も含めた外部環境すべてが建築そのものだと思います。