TATSURO SHIBUYA + ARCHITECTURE LANDSCAPE DESIGN STUDIO

アーキテクチュアは建築、ランドスケープは景観。風景を生かす建築環境デザインに取組んでいます。

「愛される建築/手がかかる建築」

2011-12-03 17:38:44 | Press
10月に建築学会東海支部の設計計画委員会でお話しする機会をいただきました。
「愛される建築/手がかかる建築」と題して、アオーレ長岡や小布施町立図書館のコンペのことやいま取組んでいる古民家再生やセルフビルドのことを通して持続可能な建築のあり方について日頃考えていることなどをお話しさせていただきました。
(タイトルは軟派ですが、やっていることはガテン系のお話です。。)


たいへんありがたいことに、名古屋市立大学の鈴木先生がブログに取り上げてくださいました。
山に登るさかな(賢築楽会)2011年10月3日
考える人、つくる人、使う人 (全員で 夢も課題も 引き受けて)
http://suzukenblog.blog24.fc2.com/blog-date-20111003.html

鈴木先生の取組まれている実践的なまちづくり活動は以前から存じていて共感していたので、たいへん嬉しく思いますし、とても励みになりました。
『建築の専門性が進み過ぎて、建築が普通の人から遠ざかってしまっている。セルフビルドがマニアックな行為として認識されるとしたら、建築と人間の関係にとっては不幸なことだ。』には、まったく同感です。
セルフビルドはけっして特別なものではなく、やってみたらできちゃうことも少なくありません。
たとえば、自分で蜜ロウワックスを塗って仕上げた床なんて、毎日眺めるだけでいとおしく感じたりするのです。。

過度な機械依存は、いざというときに何もできないということを今回の3.11が証明したように、ローテクなものほど、緊急時に案外ロバスト性が高かったりします。「自分でできることはまずやってみる。」という姿勢がこれからの建築や街づくりにおいても大切だと私は思っています。今回の東日本大震災をひとつの動機づけにしてもよいと思います。

そして、プロジェクトに関わる様々な人たちが「思い(コンセプト)」を共有することが、建築を長持ちさせるには大切だと思っています。
建築は人に必要とされることで、その地域をより豊かなものにすることができます。
建築や街づくりの現場では、コストや性能、維持管理など数字でわかりやすいことばかり議論されがちですが、様々なバックグラウンドを持った人たちと意識を共有したうえで進めないと、数字ばかり、絵ばかり一人歩きしてしまう可能性があります。

これからの環境の時代にふさわしい社会的な強度を持った建築や街づくりには、思いやコンセプトを共有し、いかに同じような「ビジョン」を思い描くことができるかがカギだと思います。

3.11以降、東北から離れた豊橋で何ができるのか。という焦りにも近い気持ちがある一方で、「子ども環境学会の国際コンペ」や「マイ・デコヘルづくり」など、助成金の獲得などに奔走し、粘り強く取組んだことで、実現できたプロジェクトもありました。
これから本格化するポスト3.11の東北再生に、東北人として、建築や街づくりに関わるものの一人として、建築や街づくりの現場で「コンセプトをないがしろにしてはいないか。共有できているか。」と、日々自戒しながら取組んでいく所存です。

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非空気入りタイヤ(エアフリーコンセプト)

2011-12-03 02:08:52 | いいもの


19:27 from Tweet Button
ブリヂストンの『非空気入りタイヤ』 http://t.co/DKJPYexc via @wired_jp
by ttrsby on Twitter

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