知る人ぞ知る旧電興株式会社社寮@小国町
東京タワーをはじめ数々の鉄塔を設計した塔博士、内藤多仲の設計。
構造家である多仲が意匠も担った建物は非常に珍しい。外部仕上は手が加えられているが、どこか垢抜けない、朴訥としたプロポーションはオリジナルのまま。
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戦前の建物、かつ木造で1,000㎡超という巨体が現存しているという事実は、白鷹町出身の佐野利器に師事したとされる構造家の力量を今に伝える歴史遺産といっても過言ではない。
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ソメイヨシノの老木が建物のまわりをぐるりと取り囲む。建物の向こう側は明沢川の断崖になっていて、桜の季節は最高のローケーションで花見ができるだろう。
この景観的、歴史的価値をまちの資源として活かす取組みに期待したい!