TATSURO SHIBUYA + ARCHITECTURE LANDSCAPE DESIGN STUDIO

アーキテクチュアは建築、ランドスケープは景観。風景を生かす建築環境デザインに取組んでいます。

モックアップする意味

2011-06-02 23:02:55 | モノプロ(ものづくりプロジェクト)
話し合いばかりで、いつまで経っても図面や模型といった寸法のある「ブツ」が出てこないのは歯がゆい思いがします。
生産性のない打合せは好きではありません。
そういう時は、率先して1/1のモックアップを作ってみます。


1/1、つまり原寸大の模型を「モックアップ」と呼びますが、僕は建築を設計するとき、1/100とか1/50の図面と同時に「どうやってつくるか」を考えます。
いわば、いきなりディテールを考えてしまう。

計画の早い段階でどんな材料・どんな仕上で作ることができるのかを検討しておくことで、提案するものを「絵に描いた餅」ではなく、「実際に作れる物」として着地させることに取組んでいます。
なぜなら、建築の世界は、模型では納まっていたことが、実際の現場では納まらなくなったり、材料の規格寸法、コストといった制約条件に左右されるためです。

建築や都市、ランドスケープのプロジェクトでコンセプトはとても大切です。一方で、いろいろ頭で考えると同時にまず手を動かしてみることも大切です。

手を動かして実際の「モノ」に触れることや、人との対話の中で、アイデアが生まれたり、計画がまとまることが少なくありません。
前にすすまないときは、特にお勧めします。


建築や都市は人が実際に生活する空間だから、1/500とか1/100のカワイイ模型をいくらめでていても、一向に現実化できません。
取組む案件の規模に併せて、どんどん手を動かすこと。まず、やってみること。
部屋の改修とか、インスタレーションなら、模型を作るよりも、実物大で検討するほうが早かったりします。実際に作るとはそういうことだと思います。
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