特別委員会の県外視察で、お隣の島根の取り組みを勉強させていただきました。
島根県庁で、地域振興部中山間地域・離島振興課の奥田課長と、中山間研究センター有田研究企画監の説明を聞きました。
中山間地域活性化基本条例を平成11年3月に制定されて、中山間地域活性化計画を策定され5期目を終えられる年となっているそうです。集落支援からスタートして、少しずつエリアを広げていきながら、令和2年から「小さな拠点づくり」として公民館エリア(旧小学校区)を基本として、「生活機能」、「生活交通」、「地域産業」の仕組みづくりをされています。
そして、地域の人口推計をより小さな集落単位で分かるようなデータを提供されていて、島根県の何町の何公民館エリアでは、45年後こんな人口になりますよ。という予測だけでなく、もし、毎年2、4世帯の20代前半の夫婦がUターンしてきたらこうなりますよ。といった希望を示せる情報も合わせて提供されていて、諦めさせるのではなく、頑張ってみようと思わせる情報提供をされていることが住民のやる気をかき立てていることが参考になりました。
現場をよく知る地域がしっかりと考え、そこに市町村が寄り添い、県が支援するという役割分担が重要だと話されました。
昼からは、モデル事業を受けられている安来市の比田地域に伺いました。20年前は、保育所2施設、小学校2校、中学校1校あったのが、今は、こども園1施設、小学校1校になり、「このままでは、比田がなくなる」という危機感からまちづくりがスタートしたそうです。そして、推進協議会を立ち上げ、88の地域ビジョンをみんなで作り、モデル事業に乗っかりながら進められたそうです。様々な合意形成の構築で苦労はされたそうですが、「地域交通」、「高齢者支援」、「冬季一時居住施設」、「移動販売」、「自主防災強化支援」など維持、継続していけるように頑張っておられました。
最後に、その協議会の一員である「えーひだカンパニー」の田邊取締役の話を聞き、経営の苦労話や成功事例などを聞かせていただきました。地域のために頑張っておられる方々のお話を聞き、中山間地域活性化に向け、勇気をいただけました。関係者の方々、ありがとうございました。