どうでもいいこと

M野の日々と52文字以上

初雪でございます。

2013-11-13 23:29:13 | インポート
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毎年くるのですが、また来ました。初雪です。11日にはチラチラでしたが、12日の夜には秋田からくる車が、雪満載でした。13日には盛岡でも雪が残っていました。とはいえ15日以降は平年並み以上の気温になりそうです。

今年の秋は暖かいのですが、ちょっとこのところの寒さは体感的にしゃれになりません。こうして徐々にマイナス10度に慣れてゆくのでしょう。

あ~冬が来ちゃった。秋がまだ終わっていないのに!


コニカ Ⅰ を使ってみる1

2013-11-13 02:25:22 | 写真の話し
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ゴミ箱コニカです。ケースはこんな具合。多少こすれはありますが、美品です。

この皮ケースですが、皮が湿気を呼びます。皮からカビが生えて、カメラに移ってしまうともう悲惨。オーバーホールしても写りがだめになってしまいます。カメラの長期保管には皮ケースとカメラを分けて保管する事をお勧めします。合成皮革のケースでも、結果は同じです。使う時にケースを付ける方が良いでしょう。

ヨーロッパのような大陸では、皮ケースでも黴びなかったのでしょう。だからカメラの保護のために皮ケースがあったのだと思います。そのカメラを日本が輸入していたので、カメラは皮ケース付きじゃなきゃだめだ、みたいになったのだと思います。今では皮ケースは滅多に付けないものになっています。




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このカメラの場合、本体にストラップホルダーがないので皮ケースは必要だったと思います。このストラップホルダーなのですが、このカメラには付いていません。理由は多分昭和15年の設計で、新たに追加する余裕がなかったからだと思います。またストラップホルダーを付けるという発想がまだなかったのかもしれません。いずれストラップホルダーと簡単に言いますが、そこにかかる強度を考えなければいけない訳で、当時としてもこの価格でこれだけ小さいカメラ!では、ちょっと難しかったのかもしれません。

さてよく見ると、Made in Japan の文字が。このカメラの謎です。



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ストラップを首から下げるとこんな具合。私が下げるとセントバーナードの首から下げる樽見たいです。当時の日本人が小柄だとはいえ短すぎます。肩から下げるにしても短いです。

多分皮の供給の問題なのでしょう。ストラップは切れないように良質の皮が必要です。しかし長さを確保するのは意外と大変です。出来れば皮2枚張り合わせが良いのですが、さすがに出来なかったようです。ストラップ表面に見える縫い目は、実は染め付け模様です。一枚皮で出来ています。


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裏蓋の開け閉めには、右下の O - C のダイヤルを回して操作します。この操作なのですが、高級カメラには裏蓋ではなくて、底が外れるタイプがありまして、多分それを意識したのでしょう。三脚ネジ穴のあるほうの脇にあるポッチは、巻き上げダイヤルクラッチ解除のものです。ここを押してから巻き上げます。蓋の開け閉めのダイヤルと高さを合わせるために出っ張っています。

なおこの三脚ネジ穴なのですが、設計上かなり難しいものです。出来るだけカメラ中心部で、重量バランスのとれた場所におくのが理想です。あと強度の問題もあります。きちんと出来れば三脚に付けた時の操作性や安定性が変わります。三脚の操作も変わります。
そのバランスをどうとるのかも、設計者の腕の見せ所です。ここ当たりコンシューマーデジカメを買う時の目安になります。まあコンデジで三脚を使う人は滅多にいませんが。


このカメラ、ちょっとだけダイヤルの背が高いのが欠点です。これだけ原始的なカメラでも、まだレンズの下に三脚座を付けられない時代でもあります。当時とすればそれほどまでにコンパクトなカメラです。


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使う前に、沈胴式のレンズを引っ張り上げて、鏡胴の赤い線と上の赤い線をあわせてから回すとレンズが固定されます。このカメラはその固定が甘くなっています。

シャッターはレンズのなかにあるタイプ、機械式レンズシャッターです。シャッタースピードを設定して、シャッタースプリングを押し上げてチャージして、絞りを設定して、シャッターリリースを押せばシャッターが動く仕組みなのですが、まあ口で言えば暗号のようですね。


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沈胴式の固定赤マークですね。


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手ぶれですいません。レンズシャッターの250の数字のある当たりにある小さいノブがシャッターチャージです。これをレンズに向かって時計回りに押し倒すとシャッターチャージされます。写真はチャージされていない状態。

右にある細長いギザギザの付いた棒がシャッターリリースボタンです。これを押し下げるとシャッターが切れます。

つまりフィルム巻き上げとシャッターが連動していないのです。全く別々に操作しなければいけません。シャッターはシャッターで別にあります。しかも機械式時計よりも壊れやすい代物です。


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絞りはレンズに付いているウンコ型の小さなノブを回して操作します。ここはいつでも操作してもかまわない所です。レンズ根本に付いているレバーは、ファインダーの2重合従式で、ピントを出すダイヤルです。

とにかく操作がめんどくさいです。シャッターチャージは移動中チャージしていない状態が望ましい。更にチャージしてからシャッタースピードの変更はやらない。理由は、シャッターを動かすゼンマイをまくのがシャッターチャージだからです。ゼンマイが巻かれた状態で振動が加わると何らかの影響があって直後のシャッタースピードに影響が起きる可能性があります。シャッタースピード変更も、同じ事です。強く巻いた状態で、弱く設定し直せばシャッタースピードが狂う原因になります。

基本的にシャッターチャージ周りは、お作法を守らないと故障の原因になります。特にこの時代のカメラは要注意です。

シャッタースピードを変更する場合は、レンズキャップを付けて一旦シャッターを切って、チャージを解除してから再設定します。そんなこんなが解決して来たのが、いまのカメラなのですよ。本当便利。


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裏蓋を開けます。当時の工作技術だったらこんなものかと言う感じです。でも設計された時代を考えればかなりがんばっています。フィルムの平面性が悪そうですが、それは今のフィルムの話しです。当時だとフィルムが100線/ミリの解像度が出ればいい時代です。レンズも大体その程度です。多分平面性は問題にならなかったでしょう。

むしろ沈胴式レンズの誤差の方が大きいでしょう。





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フィルムを入れます。フジのネガカラーです。感度400。当時ではあり得ない高感度フィルムです。ファインダー横にあるボタンは、巻き上げノブのクラッチ解除ボタン。巻き上げる時にこのボタンを押してカチッと鳴ったら巻き上げます。1カット分巻き上げたらロックされます。


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フィルムの巻き上げはこんな感じ。

多重露光防止がありません。なので操作にはお作法が必要です。撮影したら、巻き上げておく。これを徹底しないといけません。今回どこまでミスっているのかが楽しみです。


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ファインダーから見えるのはこんな感じ。ピント合わせは解りやすいです。



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さて、本当に写っているのかどうか。次はその写真を見せられれば良いですね。どうなるのかは全く解りません。多分間違いなくオーバー露出になっているでしょう。

動いただけでも奇跡のカメラです。詳しい操作方法はこちらから。私よりは解りやすいと思います。