18日は馬術の大会を撮影した。決勝の頃には空が幾分怪しくなり、終わった頃に降ってきた。桜は満開なのだが、天気がイマイチで撮影にならない。家に帰って写真の整理ばかりというのも癪に触る。小降りのうちに響に行く。ガーシュインの「ポーギーとベス」第3幕第三場をかけてもらうが、あっという間に終わる。この店の時間はどうも揺らぐようだ。そしてカウンターで寝そうになる。
よ市に行き、ギョウジャニンニクの特売を買う。干し椎茸を買う。雪菜の蕾を買う。葉わさびを買う。ビールを3杯飲む。
雪菜は湯がいて、葉ワサビは湯通しして、ギョウジャニンニクは醤油漬けにして、ふた束を響へのお土産に残しておく。そして写真の整理が延々と続いて、ようやく1000カットまで残して今日は終わった。
桜満開で晴れた日は確実には今日しかない19日。10時には出た。つまり軽く寝坊したわけだ。それでもcafe302の全景を撮影してから桜の撮影に出かける。一通りの撮影ポイントをクリアーしたが、花見客が多く、人ができるだけいない方がいいのになかなか上手く行かない。お年寄りの動きの、その予測不能なこと。
そのイライラが募ったせいか、昼前には曇ってきた。空が入らないポイントとかもあるのでそれをまさぐりつつ、1時にはもうやってもムダと買い物いって、また響に行く。ギョウジャニンニクと葉わさびをお土産にして、フェルナンド・M・ソレアスのファドをかけてもらう。オコラレーベルなので民族音楽扱いの音だが、ファドはやはりだるくなる。特に伝統的な男性歌手のファドは素晴らしい美声とポルタメッシュギターの名演奏を持ってして、だるいのだ。情熱のファドというのは、本質的にはないのだがそういった女性歌手がいたということだけだろう。
すると次にボサ・ノヴァがかかった。これで日曜の夕方のだるさは完璧になった。あとは風呂に入って飯食って寝るだけだ。
そうなればいいのだが写真の整理が待ち構えている。
響きではそのコンセプトから外れた、アイスコーヒーを提供せざるを得なくなったようだ。常連には「絶対頼むな」と言っている。オペレーションに問題があるからだ。ネルドリップの限界と氷での急冷の手間をどうするのかなのだが、問題点はもう少しある。
使っているコーヒーミルクが高品質なものだけに、アイスではミルクにコーヒーが負けてしまう可能性がある。ローストの問題だけではなく、粉砕した時の粉の粒度や豆の使用量による価格の問題も出てくる。ガムシロップをガンガン入れるお客さんを想定する必要もある。
そしてローストはアフターミックスではなくプレミックス、焙煎前にブレンドしてしまう方法だ。アフターでは個別の豆を焙煎してからミックスするので、品質がコントロールしやすい。プレミックスは豆の状態を把握した上で焙煎前にブレンドしてしまう。コントロールが困難だ。アイス用の深煎りだから彼にとっては易しいかもしれないが、それでも今ある豆が高品質すぎるというのが仇になるらしい。
これらはだるい日曜日の午後の会話です。まとめると高度なことを言っているように聞こえますが、ボサ・ノヴァを聞きながらの工学部出身者によくありがちなな会話でした。
ということで響きにおける最悪パターンがもう一つ加わりそうです。4人客で、オレンジジュース、アイスコーヒー、ブレンドコーヒー、カフェオレ、ベーコントーストとチーズトーストバタートーストを頼んだ場合、全オーダー終了まで一時間かかると。奥様が入って30分。
そういえば、昨年どんなバイトをしたらいいのか悩んでいるという学生と話をした。彼はどうせバイトなんだから極端な方がよく、ブラックの方が人生経験にもよくてお金にもなるのではないのか、という仮説をたてていた。もっと楽なバイトはあるが迷っている、そういったお気楽なところはある。
そこで私は飲食系をオススメした。ちょうど飲食系のブラックぶりが話題になっていた時期だ。ただ飲食系は社会の仕組みがわかりやすい。同様でも証券系はバイトはあり得ない。コンビニでは彼はもったいない。かなり優秀なのだ。
そうしたら彼は飲食に行ったのだ。そして店長補佐まで簡単になった。でもその店は半年で閉店になった。
人生の手前でリストラを見てしまったわけだ。
素晴らしい人生経験だろう。でもそこまでなるとは、私も予想していなかった。
彼の未来に栄光あれ!
ストラヴィンスキーの「春の祭典」祭りは継続中ですが、やっぱりストラヴィンスキーが振れなかったというウワサもある曲です。そう思って聴き進んで行くと、やっぱりブーレーズの解析が大きいのでしょう、80年代から景色が変わって行きます。
ビフォーブーレーズ、アフターブレーズ並みの変化はあります。
そしてカラヤンが1975年から77年と3回にわたって録音をして、一枚のディスクにしているのには驚いた。よっぽど悔しかったのだろう。
高松の池は花見で大混雑だった。