昨日(5月18日)は、日本医師会館で開催された第2回在宅医療支援フォーラムに
出席して来ました。427名の参加申し込みがあり、在宅医療~地域包括ケアが地
域でホットなテーマになっていることが伺えます。
さて、このフォーラムの目的は、
「日医では,これまで在宅医療に携わる医師向けの研修会を開催してきたが,今
回のフォーラムは,地域包括ケアシステムを構築するに当たって,都道府県・郡
市区医師会に在宅医療・介護等が連携していく上での核となるリーダーを育成す
ることを目的として行われたものである.」
とあり、地域包括ケアシステムの構築へ向けて、地域の医師会も積極的に取り組
んで欲しいというのが日医の考え方です。
今回のフォーラムのプログラム
座長:日本医師会常任理事 鈴木邦彦
◆基調講演「地域包括ケアシステムの本質と展望」
慶応義塾大学 田中 滋
◆教育講演「在宅医療におけるリハビリテーションの役割」
昭和大学医学部リハビリテーション医学講座 教授 水間 正済
◆先進事例報告 「地域包括ケア時代 -地域医師会の役割ー」
・京都府における地域ケアへの試み
京都府医師会副会長 北川 靖
・地域包括ケアシステムにおける福井県板井地区医師会の役割
坂井地区医師会理事 坂井健志
・長崎市包括ケアまちんなかラウンジ
長崎市医師会副会長 藤井 卓
今回のフォーラムの内容は、いずれ、動画で配信されるようです。
以下、田中先生の講演メモ
基調講演「地域包括ケアシステムの本質と展望」
慶応義塾大学 田中 滋
海外では、在宅医療 = 訪問看護、
これだけ多くの医師が在宅医療に参加しているのは日本だけ
地域包括ケアシステムとは
日常生活圏(生活の場)で、医療、介護などのサービスを包括的に提供すること
生活の場=医療、介護の場
あたらしい施設やサービスを創設するという話ではない
既存のリソースをネットワーキングする、ネットワークをソフトでつなぐ
キーワードは 統合 = 理念の共有
臨床的統合、組織的統合、規範的統合
日本だけではなく、どの国もおなじような取り組みをしている
直面している課題 :健康寿命後の余命の延長 = 高齢人口の増加
波は2つある (2025-2040と2040以降)
2040年以降をどうするのかは大問題だが → 次の世代へ任せる
(現時点では2040年までを考えている)
4つのヘルプ (カッコ内はヘルプの財源のイメージ)
・自助:基本!自助がない国は滅びる、一方で自己責任だけの市場経済を持ち込
むと社会がぎすぎすする (私の財布)
・互助:インフォーマルな自発的な助け合い、権利 (誰かの財布)
・共助:自助の連帯制度、保険制度 (私たちの財布)
・公助:弱者保護(政府の財布)
・住まいと住まい方
・生活支援
家事支援だけではない
買い物、美容、理髪など
配食より会食
・プロフェッショナルの仕事
+社会福祉
日本は経済格差が大きい、貧困、権利擁護、成年後見
+リハビリテーション
+認知症対応
+予防と健康管理
・追加した要素
ケアマネジメントはケアマネじゃだけの仕事ではない
地域マネジメント
地域ケア会議 + 地域包括支援センター
緩和ケア
End of Life Care
(安心感に支えられた) 本人・家族の選択と心構え
進化2
◇ケア論 (経営マネジメント、政策)
セルフケア、セルフマネジメント
お世話から 自己能力の支援へ
利用者との協働 協働により生産性向上へ
介護職 :キャリア段位制度活用
◇地域看護
地域看護 (Social Community Nurse)機能
訪問看護・在宅医療という業務
業務としての訪問看護師 、 専門のステーションに所属しなくてもいい
業務単位と経営単位を考える、 経営単位は大きいほど効率的
◇自治体の責務
ニーズ調査、回答がかえってこない場合は個別訪問
→実態把握、課題分析
介護保険統合データベースやDPCデータ解析
基本方針の明確化と共有 = 規範的統合
□フロアからの質問
・地域包括ケアにおける地域包括支援センターの役割
1、ワンストップ相談窓口
2、地域ケア会議の主催者
・今やっている多職種連携会議を地域ケア会議にできないか
そのような要望が多いのであれば、検討する
・地域包括ケアのエンドポイント(達成)は?
在宅死の数、プロの介護職が食べていけるか、人口減少に歯止めがかかある
か、などが指標になる
・医師会の自治体に対する役割、
医師会が行政の尻を叩いて欲しいというが、結局、医師会が手取り、足取りに
なるのでは
・大都市の高齢者の地方移動に対する考えは?
本人が希望しないのであれば、 あってはならない
・北海道の厳寒の地、人材がいない、どうしようもない
特別な手当を考えて欲しい
出席して来ました。427名の参加申し込みがあり、在宅医療~地域包括ケアが地
域でホットなテーマになっていることが伺えます。
さて、このフォーラムの目的は、
「日医では,これまで在宅医療に携わる医師向けの研修会を開催してきたが,今
回のフォーラムは,地域包括ケアシステムを構築するに当たって,都道府県・郡
市区医師会に在宅医療・介護等が連携していく上での核となるリーダーを育成す
ることを目的として行われたものである.」
とあり、地域包括ケアシステムの構築へ向けて、地域の医師会も積極的に取り組
んで欲しいというのが日医の考え方です。
今回のフォーラムのプログラム
座長:日本医師会常任理事 鈴木邦彦
◆基調講演「地域包括ケアシステムの本質と展望」
慶応義塾大学 田中 滋
◆教育講演「在宅医療におけるリハビリテーションの役割」
昭和大学医学部リハビリテーション医学講座 教授 水間 正済
◆先進事例報告 「地域包括ケア時代 -地域医師会の役割ー」
・京都府における地域ケアへの試み
京都府医師会副会長 北川 靖
・地域包括ケアシステムにおける福井県板井地区医師会の役割
坂井地区医師会理事 坂井健志
・長崎市包括ケアまちんなかラウンジ
長崎市医師会副会長 藤井 卓
今回のフォーラムの内容は、いずれ、動画で配信されるようです。
以下、田中先生の講演メモ
基調講演「地域包括ケアシステムの本質と展望」
慶応義塾大学 田中 滋
海外では、在宅医療 = 訪問看護、
これだけ多くの医師が在宅医療に参加しているのは日本だけ
地域包括ケアシステムとは
日常生活圏(生活の場)で、医療、介護などのサービスを包括的に提供すること
生活の場=医療、介護の場
あたらしい施設やサービスを創設するという話ではない
既存のリソースをネットワーキングする、ネットワークをソフトでつなぐ
キーワードは 統合 = 理念の共有
臨床的統合、組織的統合、規範的統合
日本だけではなく、どの国もおなじような取り組みをしている
直面している課題 :健康寿命後の余命の延長 = 高齢人口の増加
波は2つある (2025-2040と2040以降)
2040年以降をどうするのかは大問題だが → 次の世代へ任せる
(現時点では2040年までを考えている)
4つのヘルプ (カッコ内はヘルプの財源のイメージ)
・自助:基本!自助がない国は滅びる、一方で自己責任だけの市場経済を持ち込
むと社会がぎすぎすする (私の財布)
・互助:インフォーマルな自発的な助け合い、権利 (誰かの財布)
・共助:自助の連帯制度、保険制度 (私たちの財布)
・公助:弱者保護(政府の財布)
・住まいと住まい方
・生活支援
家事支援だけではない
買い物、美容、理髪など
配食より会食
・プロフェッショナルの仕事
+社会福祉
日本は経済格差が大きい、貧困、権利擁護、成年後見
+リハビリテーション
+認知症対応
+予防と健康管理
・追加した要素
ケアマネジメントはケアマネじゃだけの仕事ではない
地域マネジメント
地域ケア会議 + 地域包括支援センター
緩和ケア
End of Life Care
(安心感に支えられた) 本人・家族の選択と心構え
進化2
◇ケア論 (経営マネジメント、政策)
セルフケア、セルフマネジメント
お世話から 自己能力の支援へ
利用者との協働 協働により生産性向上へ
介護職 :キャリア段位制度活用
◇地域看護
地域看護 (Social Community Nurse)機能
訪問看護・在宅医療という業務
業務としての訪問看護師 、 専門のステーションに所属しなくてもいい
業務単位と経営単位を考える、 経営単位は大きいほど効率的
◇自治体の責務
ニーズ調査、回答がかえってこない場合は個別訪問
→実態把握、課題分析
介護保険統合データベースやDPCデータ解析
基本方針の明確化と共有 = 規範的統合
□フロアからの質問
・地域包括ケアにおける地域包括支援センターの役割
1、ワンストップ相談窓口
2、地域ケア会議の主催者
・今やっている多職種連携会議を地域ケア会議にできないか
そのような要望が多いのであれば、検討する
・地域包括ケアのエンドポイント(達成)は?
在宅死の数、プロの介護職が食べていけるか、人口減少に歯止めがかかある
か、などが指標になる
・医師会の自治体に対する役割、
医師会が行政の尻を叩いて欲しいというが、結局、医師会が手取り、足取りに
なるのでは
・大都市の高齢者の地方移動に対する考えは?
本人が希望しないのであれば、 あってはならない
・北海道の厳寒の地、人材がいない、どうしようもない
特別な手当を考えて欲しい