鶴岡地区医師会だより

三原一郎目線で鶴岡地区医師会の活動を配信しています。

緩和ケア市民公開講座

2017-11-26 16:05:36 | 日記


第11回 緩和ケア市民公開講座
  庄内プロジェクト ~地域で支える緩和ケア~

日時:2017年11月25日 13:30 
場所:三川町 いろり火の里 「なの花ホール」

主催者あいさつ
 南庄内緩和ケア推進協議会会長 土田 兼史

   
来賓あいさつ 
 鶴岡市長 皆川 治
 三川町長 阿部 誠

緩和ケア「庄内プロジェクト」について
 緩和ケアサポートセンター鶴岡・三川 センター長 鈴木 聡

 緩和ケアについて
 庄内プロジェクトについて

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講演「悲しみを力に変える、家での看取り」
 終活ジャーナリスト 
  ライフ・ターミナルネットワーク 金子 稚子(わかこ) 氏
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夫・金子哲雄(流通ジャーナリスト) 
5年前の死 2012年10月2日(享年41歳)
肺カルチノイド(希な肺がん)10年以上前から病気はあった
気道の圧迫、いつ死んでもおかしくない 状態と宣告される
亡くなる2か月前、8月に危篤状態、「ぼくの死に方」 の執筆開始 40日 出版は死後
今日の講演は、夫とともに、ある

「自宅で看取るなんて無理」と思ったが・・
  家での看取りを大切にする
  病状を正確に把握する
  専門家への相談を躊躇しない
  本人の意思を尊重する
  家族の事情も大切に
  地域の情報は地域から得よう 在宅医療は地域で異なる
  他人の例は参考程度に
  緩和医療・緩和ケアについて基礎的なことを学ぼう
  人生の最終段階に起こることを知っておこう
 
発症から死まで課程
 この病院ではできることがありません (病院から出て行ってくれ感がある、)
 ホスピスはどうですか
 
死を前にした時の痛み(スピリチュアルペイン)
 「つらいよ。なんとも言えない苦しさなんだ。もう死にたい」
 「僕の人生はなんだったんだろう」
 「死にたくない。でも、もう死ぬんだよね」
 「これまでしたきたことは、すべて無意味だったってことが、わかったよ」
 という夫の言葉に、背中をさするだけで何も答えられなかった。

  生とは、前に進むこと
 「死ぬ」とは、前がなくなるということ

  これまでの 生き方 では、
  まったく対応できないのが
  「死ぬ」 ということ。
  積み重ねてきた 知識 経験 では、
  到底解決できない難問

  あらゆるつながりが絶たれてしまった痛み
 
 「死ぬ」ことに、懸命に取り組まざるを得ない
 
  お迎えの経験 30%あると言われている
  死の先がイメージできると楽になる
  夫とは、あの世での待ち合わせ場所を約束した
  死ぬまでの生き方の決定=ACP(Advanced Care Planning)
   もしもの時に備えて  
   最期に向けて、大切なことについて
   話し合って、伝えておく

  ◎気がかりなこと,大切にしていること,嫌なことは嫌と短い文章で表現する

 死生観
  死んだらどうなるの? に自分の言葉で答えられること
  大切な人は、どうやって、生き抜いた? 生きざま、逝きざま

 「死ぬことと、生きることは、同じ」


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座談会
  「ひとりじゃないよ、地域で、みんなで」
   
 県立こころの医療センター 看護主査 進行  三原 美雪
 ピンクリボン Tsuruoka代表         瀬尾  美穂
 鶴岡地区医師会 訪問看護ステーション
   ハローナース 訪問看護師        齋藤 典子
 荘内病院 緩和ケア認定看護師        阿部美和子
 コメンテーター               金子 雅子
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 瀬尾:子宮がん(28歳)、乳がん(32歳)から10年
    治療に専念しろと言われ仕事を辞めた、生活をどうするか不安がおおきかった
 
 阿部:治療の進歩があり、家族への支援も充実してきた、
    荘内病院には、サポートセンター(相談窓口)がある 
 
 三原:当地区では、がん患者の治療と就労の両立支援とした、
    からだ館、ほっと広場、ぶちたみ、など多くの活動がある
    
 
 瀬尾:全国の同じ境遇の仲間と励ましあった、我慢しなくて良い、看護師が相談相手、
 
 三原:(支援してくれる人や組織、団体があるので)声をだしてみることが大事、

 阿部:遠慮なく声をかけてもらいたい、

 瀬尾:長女(5年生)には、病気のことを伝えた、いろいろ支援してくれた
    がんばれと言われるのは嫌だった、
 
 金子:がんばれの感じ方は異なる、

 瀬尾:ピンクリボンの活動、
    乳がんで、全国の仲間と繋がった、
    ピンクリボン鶴岡の活動(自分だけががん患者)
    職場での理解が広がったことは良かった点
    羽黒山五重塔をライトアップ、
    自らが声を上げることが大事、身近な人に困っていることを話してみる
    (乳がん患者としての)浴場での辛い経験

 瀬尾:2年前に、夫が直腸がん、生活、治療費の不安、
    医療ソーシャルワーカーへ、生活面などの相談、安心した

 金子:訪問(在宅)医療で、自由な生活を享受できた。

 齋藤:訪問看護のサービスについて説明、声に出すことが大事

 阿部:荘内病院では退院前カンファレンスを行って居る。
    多職種で支える、患者さんが望む療養をサポートすることが目的。

 齋藤:病院と地域、多職種の連携に、Net4Uを活用し、連携がとりやすくなっている。
    
 齋藤:訪問看護では、患者や家族の思いを聞ける、想いを大事にしたいと思っている

 阿部:がん、死をイメージするのでは。最期を話することは、難しい、

 瀬尾:死生観について、夫とはよく話す。

 阿部:患者、家族の言葉は、重みがある。声をかけて欲しい
 
 齋藤:みんなで支え合える地域になればよい
 
 瀬尾:俺もがんばるから、おめも頑張れよ。皆がいて、自分がいる。
 
 金子:医療以外で、人との繋がり、ホントの繋がりに気づいた。
    声をだす、 繋がり、 お互いを支える!



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