鶴岡地区医師会だより

三原一郎目線で鶴岡地区医師会の活動を配信しています。

在宅医療連携モデル構築のための実態調査ヒアリング

2017-12-21 09:23:08 | 日記


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在宅医療連携モデル構築のための実態調査ヒアリング
日時:2017年12月20日 15:00~17:00
場所:医師会会議室
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昨日、在宅医療連携モデル構築のための実態調査のヒアリングを遠藤課長共々受けました。

在宅医療連携モデルとは、地域の複数の医療機関、一定のルールのもとに、連携・役割分担し、地域の在宅医療患者の診療に対応しているモデルのこと。

全国から10-15地域の連携モデルをピックアップし、他の地域が参考にできるような事例集を作成するとのことです。

モデル地域としては、静岡市、長岡県、板橋区、青葉区、臼杵市、栃木県、横須賀市などだそうです。

以下、ヒアリング内容メモ

当地区の病病、病診連携の現状
 病診連携:荘内病院と診療所との連携は概ねスムーズに行われている
 退院支援(とくに介護施設への)については今後の課題(退院支援ルールの酒田との共有化)
 在宅緩和ケア~在宅医療については、Net4Uが活用されている
 脳卒中、糖尿病などについては、一部、連携パスが利用されている、 
 
Net4Uの歴史とこれまでの経緯
 2000年の経産省事業で構築
 新宿で開発されたゆーねっとの発展型
 2012に、現在のシステムに全面的に改訂
 患者・家族参加型システムNote4Uを追加
 おもに、在宅医療における多職種連携に活用されている

Net4Uのキーパーソンは訪問看護師
 訪問看護師の書き込み量は圧倒的に多く、仔細にわたる。
 訪問看護師からの情報は、他職種にとって大いに参考になっている
 ここ1-2年で、訪問看護ステーションは急増した
 当地区の訪問看護師の意識、レベルは高い

地域連携パスの経緯
 大腿骨骨折から始まり、脳卒中、糖尿病、心筋梗塞、5大がん、認知症を運用
 運用までには紆余曲折、激しい議論があった
 大部分をIT化している。
 
医師会の歴史
 健診センターから始まった鶴岡地区医師会の地域は医師会が守るというマインドが現在の活動の原点にある

看取りにおける医療機関連携 主治医の不在時の対応
 在宅医療を考える会でグループ診療体制を構築
 各医療機関の訪問診療の範囲を調査、それに基づいてグループ化している
 実際に、主治医以外が看取りをする機会はまれ

地域のリソース調査


連携を進めてきた効果
 各職種間の顔のみえる関係、信頼関係の向上

課題
 医療依存度の高い患者の施設での受入れ体制
 看取りに対する市民啓発(アドバンストケアプランニング)
 パスによる、例えば脳卒中再発率の低減、骨折予防、
 Net4Uの普及(とくに医療機関)
 地域連携パスの拡張(とくに、在宅に関わるリハ職、介護職などの職種へ)
 医療と介護の施設間連携
 地域のリソースをどう把握するか、
  インフォーマルな情報が必要?
  各種委員会などでの話題(うわさも含め)から情報収集
 地域性で弱いところ
  過疎地、
  荘内病院の医師不足
  日本海総合病院との連携

他地域へのアドバイス
 組織マネジメント
 人材育成(事務に責任をもってやらせる)
 顔の見える関係づくり 対話の場設定
 医師会への要望、
  目線を下げる(医師との連携が障害になっていることが多い)
  地域の特性に応じた対応
 自治体への要望
  行政は、やらなければならいことはきちんとやるが新しい発想は生まれにくい
  自治体という組織の特性を理解する必要がある。
  自治体にお任せでは、うまく動かないのではないか
 

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