地域包括ケアシステムを支える医療介護連携ICT
11月16日、日本海総合病院で行われた表記講演会に参加し、名寄市総合病院情報管理センター長で、名寄市役所健康福祉部から出向している森屋潔氏の講演を聴いてきました。
話の内容は、自治体が主導して、医療(病院)と介護をICTでつなぐネットワークを構築し、地域(看護師・介護職)と病院職員が元気になったという話でした。
ネットワークのしくみとしては、病院からの情報はID-Linkを利用し、病院や職種間との情報連携にはマイクロソフト社のTeamsを活用しています。Teamsは、イメージとしてはgroup lineのようなもので、設定したグループ間で情報が共有できるしくみで比較的安価にネットワークを構築できます。
森屋さんのプレゼンがとても上手だったこともあり、大変分かりやすく、共感しました。要するに、情報ネットワークを動かすのは人であり、そのためには、人と人のネットワークを構築するしかない、直接会って話をする機会を積み上げるしかない、お互いに目的や理念を共有するしかない、ということを改めて教わりました。
活用例として
病院からの退院調整;病院連携室と包括やケアマネ、訪看との連携
在宅医療連携;訪問診療と訪看・介護職との連携
ケアマネを中心とした地域多職種連携(医療職・介護職)
さらに進んだ利用法として(当地区ではやれていない)、
慢性心不全の重要か予防;病院の専門外来と地域の介護職や薬剤師との連携
市の介護行政のDX;書類申請のオンライン化、ペーパーレス化
消防との連携:救急搬送時の独居高齢者の情報確認
薬剤師間での重複・二重処方のチェック
で活用されているそうです。
名寄市の成功要因は、以下と思いました。
・森屋さんという想いの強いリーダの存在
・行政が主導している(名寄市+市立病院)
・人口2万程度と地域が小さい
じゃ、鶴岡でどうする?
ID-LinkとNet4Uというツールはある、それなりの実績もある、でもまだまだ活用する余地は沢山残っている。
皆で、地域医療をより良いものとするため、ICTの活用を考えていきましょう!