鶴岡地区医師会だより

三原一郎目線で鶴岡地区医師会の活動を配信しています。

荘内病院創立100周年記念祝賀会

2013-11-25 11:32:55 | 日記


昨日(11月24日)、東京第一ホテルで荘内病院創立100周年の記念行事が行われました。

記念式典のあと、慶應義塾大学先端生命科学研究所の富田勝所長より、「慶応鶴岡キャンパスの挑戦」と題した記念講演がありました。最先端の技術や人財育成で、鶴岡から世界へ挑戦する富田先生のすばらしい講演でした。鶴岡という小さな地方都市での成功事例が、日本を、世界を変えることができる!勇気を頂きました。

講演のあとは祝賀会では、荘内病院の創立100周年をお祝いするとともに、こらからの増々の発展を祈念しました。

以下、私からの祝辞を載せておきます。

鶴岡市立荘内病院の創立100周年記念にあたり、鶴岡地区医師会を代表して、心からお喜び申し上げます。

荘内病院は、100年の長きにわたり、鶴岡地区の唯一の基幹病院として、市民の健康を守るためその役割を十分に果たしてきました。綿々と尽力されてきた歴代の院長、多くの医療者、コメディカルスタッフほか多くの関係者の努力に敬意を表するとともに、心から感謝申し上げたいと思います。

地域の医療は、救急や高度医療などを担う急性期病院、リハビリテーションを主体とした回復期病院、慢性期~療養型病院、かかりつけ医機能を担う診療所、専門診療所などがそれぞれが機能や役割を分担し成り立っています。そのなかにあり、荘内病院は、地域のすべての医療の中核となる唯一の基幹病院として機能しています。

平成15年には、最先端の機能もつ、近代的な病院へ新築移転したことは、記憶に新しいところですが、その他にも、災害拠点病院としてのヘリポートの設置、電子カルテの導入、DPC対象病院、地域医療支援病院、山形県がん診療連携指定病院、看護師の7対1配置など、基幹病院としてふさわしい機能の充実を図ってきました。

一方で、全国的な医師、看護師不足は、荘内病院でも例外ではなく、近年、その影響が顕在化していますが、関係者のまさに不眠不休の努力により、その機能を維持していることには敬服するものであります。

鶴岡地区医師会としても、荘内病院の負担軽減を目指して、平日夜間診療所の開設、休日診療所における小児科医の常駐、さらには、がん末期患者の在宅への積極的な受け入れ、地域連携パスによる二人主治医制の推進など、荘内病院と一体となりながら、地域の医療の質の向上とその維持に取り組んできました。

病院完結型から地域完結型へという言葉は、使い古された感がありますが、超高齢社会が進行する中、医療に求められる姿も大きく変わりつつあります。すなわち、われわれ医療者には、質の高い医療を提供していればよいということだけではなく、介護・福祉に携わる人たちや行政とも連携しながら、その人がその人らしく生き抜けることを支えるという視点も必要になってきています。医療とは、単に病気を治すだけではなく、人と人との触れ合いを通して、人を診る、さらには地域を診るという医療の根本が見直される時代になってきたともいえます。

荘内病院におかれましては、今後とも高度医療を担いつつ、地域の医療・介護を担うさまざまな職種を支え、また指導的な役割を期待したいと思います。 今後も市民に満足と安心を与える基幹病院として大いに発展されることを強く念願し、祝辞とします。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« No.228  (医療と介護の連携... | トップ | No.229 (佐久からの視察) »
最新の画像もっと見る

日記」カテゴリの最新記事