第18回クリニカルパス学会が大阪で予定されていますが、
今年は、当地区から10題の演題を報告します。
その予演会を先日行いましたので、報告しておきます。
発表者分類では、
こころの医療センター:3題
荘内病院:3題
協立病院:2題
湯田川温泉リハ病院:1題、
医師会:1題
内容的には、
大腿骨近位部骨折:3題(ポスター)
精神科:2題(パネルディスカッションと口演)
院内パス(院内パス活動、脊椎圧迫骨折パス):2題(ポスター)
脳卒中:1題(ポスター)
口腔ケア~NST:1題(ポスター)
5大がんパス:1題(口演)
以下、予演会からのメモです。
1、パネルディスカッション: 作って良かった!内科のパス
精神科疾患別パス普及の工夫
こころの医療センター 三原美雪
統合失調症、気分障害、認知症のパスを導入
322件のパスを運用、適応率は83%
効果的に活用するためにさまざまな工夫をしてきた
2、脳卒中連携パスデータマイニングからみた再発例の特徴と課題
荘内病院 渡部美穂
脳卒中全体の30%に脳卒中の既往がある
再発例61例を分析
平均年齢:男、72.6歳、女、80.3歳
初発から再発までの平均期間:611.2日(中央値445日)
2年以内再発の30%が50-60代、男性の割合が高い
併存疾患:高血圧75.4%、糖尿病29.5%、
糖尿病は男性に多い傾向
心房細動は、80代の高齢者に多い傾向
3、従来のNSTに口腔ケア・摂食嚥下・リハ栄養を導入した取り組み
湯田川温泉リハ病院 成澤 真理
・口腔ケアの評価
・褥瘡における栄養管理
・ミールラウンド(食事の観察)
・リハビリ栄養の観点からのサルコペニアの判定
などによる新たなNSTの活動を開始した。
4、山形県5大がん地域連携パスの課題:全県アンケート結果より
こころの医療センター 三原美雪
山形県統一がん地域連携パス:運用5年後のアンケート調査
A:患者:回収率:68.8%、患者数:438
役立っている:71%、
今後も病院、かかりつけ医の二人主治医でみてもらいたい:80%
B:医療機関:回収率:49.5%、医療機関数:262
連携医療機関に登録していない 55%
5、全職種症例検討会での転倒予防に対する当院の取組
鶴岡協立リハ病院 渡辺 香織
骨折患者の高齢化、認知症、ADLの低下が進んでいる。
再骨折予防が重要であり、
全職種検討会(多職種100名程度が参加)で、検討した
病院と施設との連携を通しての骨折予防が期待される。
6、パスリンクナースの活動と今後の課題
荘内病院 小笠原 和希
電子化パスへの移行1年後を経て、アンケート調査を行った
結果をもとにパス、パスファイル、マニュアルの改訂を行った。
7、受傷前BIと認知症自立度による大腿骨近位部骨折マトリックス分類
鶴岡地区医師会理事 三原一郎
対象:1867例(2006年~2015年)
受傷前の患者の状態をBIと認知症の程度により5群に分類
受傷前のBIと認知症自立度による5分類は、居住環境や看護必要度の分析から、
AからEの順に患者の介護必要度(重症度)の程度を表している。
A、C群は、BIを10点程度喪失して退院すること、
認知症があるB群はA群に比しBIを回復程度が低いこと、
D、E群は受傷前のBI以上に回復し退院しており、
本分類は予後の予測やアウトカム設定に有用と考えられた。
8、大腿骨近位部骨折地域連携パス登録患者の経年変化
協立リハ病院 茂木 招良
対象:1867例(2006年~2015年)
女性の受傷年齢、83歳 → 85歳
転院時看護必要度B:5点 → 8点
受傷時の日常生活自立度の自立割合:40% → 30%
受傷時の認知症日常生活自立度における自立の割合: 40% → 30%
退院時BI:80点 → 65点
8年間で、大腿骨近骨折女性患者の年齢は3歳上昇
ADL低下、認知症の割合も増え、全体に重症化している。
9、脊椎圧迫骨折患者の転帰に関する要因分析
荘内病院 難波 裕子
脊椎圧迫骨折パス入院患者を自宅退院と転院で分類、比較検討した
入院日数、年齢、離床時期に有意差を認めた。
10、精神科疾患別パスにオレム・アンダーウッド理論を導入して
こころの医療センター 三原美雪
統合失調症、気分障害のパスへ、
オレム・アンダーウッド理論を取り入れた独自のチェックシートと
アセスメントシートを作成し、運用している。
今年は、当地区から10題の演題を報告します。
その予演会を先日行いましたので、報告しておきます。
発表者分類では、
こころの医療センター:3題
荘内病院:3題
協立病院:2題
湯田川温泉リハ病院:1題、
医師会:1題
内容的には、
大腿骨近位部骨折:3題(ポスター)
精神科:2題(パネルディスカッションと口演)
院内パス(院内パス活動、脊椎圧迫骨折パス):2題(ポスター)
脳卒中:1題(ポスター)
口腔ケア~NST:1題(ポスター)
5大がんパス:1題(口演)
以下、予演会からのメモです。
1、パネルディスカッション: 作って良かった!内科のパス
精神科疾患別パス普及の工夫
こころの医療センター 三原美雪
統合失調症、気分障害、認知症のパスを導入
322件のパスを運用、適応率は83%
効果的に活用するためにさまざまな工夫をしてきた
2、脳卒中連携パスデータマイニングからみた再発例の特徴と課題
荘内病院 渡部美穂
脳卒中全体の30%に脳卒中の既往がある
再発例61例を分析
平均年齢:男、72.6歳、女、80.3歳
初発から再発までの平均期間:611.2日(中央値445日)
2年以内再発の30%が50-60代、男性の割合が高い
併存疾患:高血圧75.4%、糖尿病29.5%、
糖尿病は男性に多い傾向
心房細動は、80代の高齢者に多い傾向
3、従来のNSTに口腔ケア・摂食嚥下・リハ栄養を導入した取り組み
湯田川温泉リハ病院 成澤 真理
・口腔ケアの評価
・褥瘡における栄養管理
・ミールラウンド(食事の観察)
・リハビリ栄養の観点からのサルコペニアの判定
などによる新たなNSTの活動を開始した。
4、山形県5大がん地域連携パスの課題:全県アンケート結果より
こころの医療センター 三原美雪
山形県統一がん地域連携パス:運用5年後のアンケート調査
A:患者:回収率:68.8%、患者数:438
役立っている:71%、
今後も病院、かかりつけ医の二人主治医でみてもらいたい:80%
B:医療機関:回収率:49.5%、医療機関数:262
連携医療機関に登録していない 55%
5、全職種症例検討会での転倒予防に対する当院の取組
鶴岡協立リハ病院 渡辺 香織
骨折患者の高齢化、認知症、ADLの低下が進んでいる。
再骨折予防が重要であり、
全職種検討会(多職種100名程度が参加)で、検討した
病院と施設との連携を通しての骨折予防が期待される。
6、パスリンクナースの活動と今後の課題
荘内病院 小笠原 和希
電子化パスへの移行1年後を経て、アンケート調査を行った
結果をもとにパス、パスファイル、マニュアルの改訂を行った。
7、受傷前BIと認知症自立度による大腿骨近位部骨折マトリックス分類
鶴岡地区医師会理事 三原一郎
対象:1867例(2006年~2015年)
受傷前の患者の状態をBIと認知症の程度により5群に分類
受傷前のBIと認知症自立度による5分類は、居住環境や看護必要度の分析から、
AからEの順に患者の介護必要度(重症度)の程度を表している。
A、C群は、BIを10点程度喪失して退院すること、
認知症があるB群はA群に比しBIを回復程度が低いこと、
D、E群は受傷前のBI以上に回復し退院しており、
本分類は予後の予測やアウトカム設定に有用と考えられた。
8、大腿骨近位部骨折地域連携パス登録患者の経年変化
協立リハ病院 茂木 招良
対象:1867例(2006年~2015年)
女性の受傷年齢、83歳 → 85歳
転院時看護必要度B:5点 → 8点
受傷時の日常生活自立度の自立割合:40% → 30%
受傷時の認知症日常生活自立度における自立の割合: 40% → 30%
退院時BI:80点 → 65点
8年間で、大腿骨近骨折女性患者の年齢は3歳上昇
ADL低下、認知症の割合も増え、全体に重症化している。
9、脊椎圧迫骨折患者の転帰に関する要因分析
荘内病院 難波 裕子
脊椎圧迫骨折パス入院患者を自宅退院と転院で分類、比較検討した
入院日数、年齢、離床時期に有意差を認めた。
10、精神科疾患別パスにオレム・アンダーウッド理論を導入して
こころの医療センター 三原美雪
統合失調症、気分障害のパスへ、
オレム・アンダーウッド理論を取り入れた独自のチェックシートと
アセスメントシートを作成し、運用している。