
F1第9戦イギリスGPは、雨が降るシルバーストン・サーキットで決勝レースが行われました・・・。前日の予選では、マクラーレンのコバライネンが自身初のポールポジションを獲得し、2位にはレッドブルのマーク・ウェーバーというフレッシュな(完全な予想外・・?)フロントローとなりました。
スタート直後から、雨で滑りやすくなった路面のためコースアウトしてリタイアするマシンが続出するなか、ロケットスタートで2位についたハミルトン(マクラーレン)が、5周目にはコバライネンをパスしてトップに出ると、そのまま快調に周回を重ねてチェッカーを受け今季3勝目をあげて、わずかF1参戦2年目にして母国グランプリ優勝を飾りました・・。
勝敗を分けたのが1回目のピットストップで、トップのハミルトンと2位を走っていたライコネンが同時にピットインします。ハミルトンはそれまでと同様のスタンダードウエットタイヤを新品に交換してピットアウト・・、一方ライコネンは天候が回復すると予想して磨耗したスタンダードウエットタイヤを交換せずにそのままコースに復帰します。その直後に雨は激しくなり、新品のウエットタイヤを装着したハミルトンに対し、タイヤ交換しなかったライコネンはタイムが上がらず順位を落としていくことになりました・・。
ライコネンは、その後もスピンなどをくり返しドタバタレースを演じますが、終盤にオーバーテイクを重ねて、何とか4位でレースを終えています。
それから・・前戦のトヨタに続いて、今回はホンダのバリチェロが3位表彰台を獲得しています。バリチェロは、雨が激しくなったときに絶妙のタイミングでピットインし、他のマシン全てがスタンダードウエットタイヤ(浅溝雨用タイヤ)で走行しているのに対して、エクストリームウエットタイヤ(深溝雨用タイヤ)を装着してコースに戻ります・・。激しい雨の中、スタンダードウエットタイヤを装着していてタイムの上がらない他のマシンをどんどんとオーバーテイクし、一時は2位を走行していましたが、終盤タイヤをもとのスタンダードウエットタイヤに戻すためピットインして順位を3番手に下げるもそのままゴールして3位をゲットしました。
バリチェロは、2005年のアメリカGP以来の表彰台となり、ホンダとしては2006年のブラジルGP(バトン3位)以来の表彰台となりました。(意外というか・・、何というか、ホンダの全盛期を知っている者としては、少し寂しい気持ちになります・・、ロス・ブラウン頼みますよ・・・。)
中嶋一貴(ウィリアムズ)は予選15位からのスタートでしたが、雨の荒れたレースで完走わずか13台だったにもかかわらず、8位入賞でポイントゲットしました。(最終ラップでトヨタのトゥルーリに抜かれてしまいましたけどね・・。)
次回、F1サーカスの舞台は高速3連戦の最終戦・・ドイツ(ホッケンハイム)へと向かいます・・・。