↑ 品川インターシティ ↑ 品川駅港南口
再開発された品川駅を、はじめて下車した。
いつもは高輪方面しか縁がなかったが、港南側はとんでもなく近代的な街に変貌していた。
セミナーは、竹中 平蔵氏が佐藤 優氏に質問して進めるスタイルをとる。
インテリジェンスは、建物内の見えぬ壁の向こう側を具体的な設計図を基に読んで創造構築するものだ。
竹中氏が冒頭、「今年1月のダボス会議でリスク要因として指摘された”中東の不安定情勢、ギリシャを中心としたユーロの問題、中国・新興国、アメリカの利上げ”などすべてが顕在化している」という現状認識を述べて幕開けした。
安保法案は、ふたりとも賛成の立場。霞が関では『戦争反対』のプラカードを見たが、戦争賛成の人はいるはずがないし、安保法制が戦争に直結するわけではない。民主党員の1/3は賛成だから、反対に本気度がなかった。賛成者は、この機会に民主を出るくらいの矜持を持つべきだった。武力を反対する野党が、議長に詰め寄ったことは暴力なのだから矛盾している。
「(安保法案通過は)警官が拳銃のホルスターの蓋を外しただけで、今後取り出したり安全装置を外したりするようなときはまた議論が必要だし、そうなるはずだ」と述べ、「明日にも戦争が始まりそうなことを言う人がいるが、あり得ない」と断じた。つまり、この法案が通っても、足かせがあるのでいままでと何も変わらない。
佐藤氏は、世界情勢のなかで次を日本に影響する心配材料として予想。
①難民が成田に滞留する。
②日露関係が日米に影響を及ぼす。
③中国のウイグル族にイスラム国が進出し難民が発生。
日本は、難民対策に2億ドルを供出しただけでは収まらず、トムハンクス主演の「ターミナル 」では、クーデターによって母国が消滅し国籍を無くした主人公は空港から出られなくなる物語りだが、欧州のNGO、NPOが日本経由で中南米に行く航空券を出し、成田空港や関空まで来た難民がそのまま住むというブダペストと同じ状況が生まれかねないと警告する。
移民法のない日本は難民受け入れの割り当てられる心配があるから、移民法をつくっておくべきだ。いまは、人権が宗教といえるほどに欧米では常識になっている。
「川をのぼれ、海をわたれ」という言葉があるが、歴史に学び世界情勢に目を向け恐れるなという格言だ。
世界の出来事は歴史に根差したものが反映されているから、歴史をよく学ばなくてはならない。
中国上海発の経済不安は、上海の市場は世界の2.3%に過ぎない。法の支配によってイギリスの産業革命が起ったほどに自由経済にしなければ、信用を得られない。中国発表の経済指数を誰を信用していない。しかし、何とか回避するだろう。
中国の西側隣国のタジキスタン、キルギス、カザフスタンは破綻しており火種になって、中国最西部の少数民族ウイグル族を刺激してイスラム国が作られる。
毛沢東の時代は少数民族を保護してバランスを保ったが、いまは追い詰めているからチベット族等少数民族に格差を強いており、鬱屈した火種となる。
パキスタンにはサウジアラビアのお金がまわっており、パキスタンから技術供与されるリスクがあり、さらにサウジアラビアがロシアと提携して核開発の動きがあるタイミングに安倍首相がロシアのプーチン大統領に会うことは、日米関係上あってはならぬこと。核拡散を抑え込む世界情勢を安倍首相は分かってない。
トルコがイスラム国に空爆しているが、実態は対クルド人に9を落とし、イスラム国には1しか落としてない。ペルシャ時代に懐古する野望をもっている。
終盤、両者が3点ずつ近い将来顕在化しそうな、また深刻化しそうなリスク要因について述べた。
佐藤氏は、「シリアの問題」「アフリカ発の新しい感染症のパンデミック」「ヨーロッパにおけるニヒリズム、シニシズム」を挙げた。シリアにロシアの最新兵器が渡っている。それは、街を一発で全滅できるほどの規模だ。多民族のフランスに、イスラム国ができる危険性があり、できると厄介になる。
竹中氏は「2017年に予定されている中国共産党幹部の入れ替え」「欧米における分断現象・格差の問題」、最後に「日本が抱えるさまざまな問題」を挙げた。
これらが複合的に関連しあって為替相場や株価市場が左右されるので、社会情勢を知りインテリジェンスを高める必要がある。
【題目】 「世界経済が先読みできる! 超インテリジェンス教室」
【日時】 2015年9月23日 11時45分~13時15分
【会場】 品川インターシティホール
(東京都 港区 港南 2-15-4)
【講師】 佐藤 優 作家・元外交官・神学修士・静岡文化芸術大学招聘客員教授
竹中 平蔵 慶應義塾大学教授・元総務大臣
品川に来たついでに、この後 東海道五十三次の最初の宿場「品川宿」を散策。
iinaさまは このような催しに良く参加されて 感心します
いいなiina
>港南側はとんでもなく近代的な街に変貌していた。
東京は常に進化する街ですね
お久しぶりに行ってみたいです
>安保法案は、ふたりとも賛成の立場
>安倍首相がロシアのプーチン大統領に会うことは、日米関係上あってはならぬこと
超インテリのお二人が・・・意外でした
要はアメリカ意外は 相手にするなと言う事ですね
偉い人は やはり庶民と考え方が違いますね
品川
次回が また楽しみです
竹中先生が言われるように、「明日にも戦争が始まりそうなことを言う人がいるが、あり得ない」「この法案が通っても、足かせがあるのでいままでと何も変わらない。」はその通りであって、政治に素人のこの年寄りが聞いても理解できるのに、国会前のデモに参加していた人たちや野党の連中はなぜそれが分からないのか不思議です。
完全にイデオロギーに支配されているとしか思えません。
上海の市場のシェアは2.3%と小さくてもその影響は世界に大きく広がって行くと思います。
世界の工場中国は人件費が上昇して企業側のメリットが薄れ、撤退する企業が増加しています。
国営企業が幅を利かし、パクリ専門の中国企業には新製品開発力がなく、従ってこの景気の減速を食いとめて次の景気上昇へのステップが描かれません。
中国経済の火種はしばらく続きそうです。
見返り草は、まるで哺乳瓶ブラシのようです。これほど沢山咲くと、何人の赤ちゃんに行き渡るでしょうか。
帰り際 見返りたくなる 大群生 / iina川柳
>>安倍首相がロシアのプーチン大統領に会うことは、日米関係上あってはならぬこと
>要はアメリカ以外は 相手にするなと言う事ですね
核拡散を防ぐのが世界共通の目標なのに、サウジがロシアと提携して核開発の動きがあるときに、安倍首相がプーチン大統領
に会うことは、ロシアを支持していると受け取られかねないから、会ってはいけないと話しましたょ。アメリカのポチになれなんて、
一言も言ってません。
茶化してました。そもそも、暴力反対派が暴力を使ったのが全く理に適ってなく、他の手段で反対すべきと話してました。
まったく難儀なことです・・・。(^^ゞ
まことに、この大阪弁の 「なんぎやな」 は、なごませる言いまわしです。^^
週一の政治経済レポートを入手してますが、この発信者は早くから中国経済は破綻して、習近平が経済のラストエンペラー
になると警告しています。
短く良くまとめられています。(尊敬しちゃいます。)
どうぞ次の機会にもよろしく。
安保法案ボクも反対お立場ですが、
考えてみれば日本を相手取って戦争を仕掛ける国はなさそうですね。
アメリカを相手になら戦争はあり得ます、
その時友好国のアメリカを助ける集団的自衛権がものを言いますね。
戦争に参加しなければならない時が来るかも知れませんね。
http://www.higurashinoki.jp/index.html
10年間で、藩の歴史の編纂を命ぜられ、その後に切腹とは・・・。信頼してなければ藩史を頼まぬのに、その者に切腹だなんて・・・。
おとなの童話なのですが、主人公の役所広司がなかなか凛としていて面白かったです。
世界から非難されながらも、中国は南沙諸島を埋め立てていますが、実効支配がものをいうため完成したら手出し出来なくなります。
尖閣諸島に何度も領海侵犯して隙を狙ってます。上陸される危険は南沙と同じくらい迫ってますから、法整備は待ったなしの情勢です。
本来は、先に第9条を直すべきでしょうし個別的-集団的自衛等ややこしいですが、いま ”ここにある危機” から日本領土を護るには、
止むを得ないかもしれません。
「竹中平蔵×佐藤 優」講演は、90分でした。
明日に「品川宿」をつづけます。