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訪の成り立ち

2023年04月02日 | ことば遊び
ひさしぶりに漢字の成り立ちを再開。
まず、「方」という字は木につるされた死者の姿のこと。
それを異国との境である四方の辺境の地に置き、死者のもつ力で異民族の悪い霊が自分たちの世界に入ってこないようにまじないとした。

「予防接種」や「防音」などに使われる防ぐ意味の「防」は、「方」に「阝」を加えた字。
「阝」は神様が天と地をのぼり降りする階段(または梯子)。神が昇降する階段の前に、悪いものが入ってこないためのまじないとして「方」を置いて土地を清め、邪悪な霊を防ぐ字が「防」。

 また「妨害ぼうがい」の「妨」という字にも「方」がある。
この「妨」の「女」は神様につかえる巫女さん。ほかから加えられる呪いを巫女さんと「方」の力で妨害する漢字が「妨」。

 「紡績ぼうせき」の「紡」にも「方」がふくまれている。
これは「方」を木にかけた姿が、糸を上方のものにかけてつむぐ様子に似ているので、この「紡」が「つむぐ」意味となった。

 さらに「訪問」の「訪」にも「方」がある。
「方」は四方の辺境に置かれた。このため「方」には「四方」や「四方八方」の意味があり、そこから「広くすべてにわたって」「あまねく」の意味がある。
 この「訪」は各地を訪ね歩いて各地の神様に、その意思をきいてまわる字。そのため「訪」に「おとずれる」の意味のほかに、人を「たずねる」意味もある。

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4 コメント

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漢字の成り立ち (らいちゃん)
2023-04-02 09:17:02
「方」は死者の姿でしたか?
全く想像できませんでした。
亡くなった方々が悪霊が入ってくるのを防いでくれていたのですね。
漢字の成りたちにはそれぞれ意味がありますね。
参考になります。

>敗戦直後の昭和天皇は、マッカーサー元帥を訪ね自分はどうなっても構わないので、国民が食べていけるようにして欲しいと頼んだそうです。
北朝鮮の独裁者に聞かせたいですね。
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(らいちゃん) へ (iina)
2023-04-02 09:32:55
富山時代の春は、呉羽山に白い花が咲き誇ります。なんだろうと思ったら、梨畑でした。広い範囲に印象的な白い花々を見せます。^^

この呉羽山は、立山連峰を眺める絶景ポイントではあります。
また、加賀百万石の文化を越中と分ける分岐山にもなっているそうでした。
https://blog.goo.ne.jp/iinna/e/316d6a7eea16ceff7a693cf6f266ca84


久々に「漢字の成り立ち」をしようと、ネタ元をたどると閉鎖していました。
諦めていたのですが、ある手法で検索するとヒットしました。大元にたどり着けたのでした。

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訪れ (ムツゴロウ)
2023-04-02 15:55:56
「おとずれ」は、神さまがやってくる音の「おとない」からでした。
「音がズレて出る」「音ズレ」かと思いました。
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(ムツゴロウ) さん へ (iina)
2023-04-03 08:09:50
「音がズレて出る」「音ズレ」から、「おとずれ」「訪れ」の解釈は、音のする方を見やると人が訪れるという語感があって、説得力がありますね( ^ω^)・・・

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