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パラドックス

2005年11月18日 | 
中国の戦国時代のパラドックスをまとめてみた。

矛盾的
大道商人が、道端に「矛(ほこ)」と「盾(たて)」を並べて売っていた。
「さぁ~ お立会い! この矛はどんな丈夫な盾も突き破るするどい矛だ。」
そのあと、
「さて、ここに取り出した盾は、どんなするどい矛でもはね返してしまう頑丈な盾だ。」
ひとりの客が質問した。
「その矛で、この盾をついたらどうなるんだぃ ? 」

似て非的
荘子の『天下編』に「卵に毛あり」がある。
誰も「卵」の定義を聞かれたら「毛」を入れることはないだろう。
ところが、荘子は次のように説く。
「卵から羽毛のある鳥が生まれる。してみると、卵には毛があることになろう。」
これは物事の差別を無視して、同一性、連続性に注目したものといえる。

逆転的
「知るものは言わず、言うものは知らず」
似たものに「善なるものは弁ぜず、弁ずるものは善ならず」がある。
一般的には、とうとうとよく喋る者が知者であり、善者であるように人々が思うことについて、それは考え違いだと警告するとともに、本当の知者、善者になったら軽々しくならないものだよ、という話。

逆説的
老荘の話の中にたいへん多い。
「人みな有用の用を知りて、無用の用を知るなきなり」
これはふつう世間から無用だとみなされているものこそが、実は本当に有用なのだ、という。
「大功は拙(せつ)の如し、大弁は訥(とつ)の如し」は、
巧みの極致はもっともつたないもののようにみえる。また、雄弁は訥弁に似て多くを語らない。

詭弁的
公孫竜が旅をして、国境の関所で馬の入国税を払えといわれたとき、
「この馬は、"白馬"である。
 白は、色の概念であり、馬は動物の概念であって、
 両者に共通なものはない。
 つまり、白馬は馬とはちがう範疇にあるもので、
 馬ではないから、馬の税金は払わない。」
と、滔々と述べた。
「青と黄を混ぜると緑ができ、これは青でも黄でもない」
を悪用したものと考えられる。

老子は、天下統一の方策として国王に次のように進言した。
「大河は、小川の水を集めてなる。
 大河が小川を集められるのは、低い位置にあるからだ。
 王がへりくだってこそ、民の支持を得る。」
 と、民を大切にすることを説いた。
「柔よく剛を制す」という一見詭弁のようなところからきている。

では、
     『数学的パラドックス』 の世界へ 

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2 コメント

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Unknown (noir)
2005-11-19 12:21:37
知恵比べチックなこーいうの好き。

アイロニーが含まれてる感じが知性豊かっつーか。

コメントありがとでした。
返信する
はじめまして (似非)
2005-11-19 12:52:34
 わたしのページにトラックバックを頂き感謝です。



えっ ↑ 素直に感謝でアイロニー的な意味は有りません。



「似非」は私が(8338goo)オオタケ・マコトに激似している

ところからHNに「似非オオタケ」を使い始め・・・

縮めて「似非」に至った次第です。



時々二人羽織の隠れた中身で登場する時のHNですね。



さて、私のページは「難解」らしく・・・

毎日200~350もの閲覧数に係わらず

コメントが付きません。



どうも、中途半端なコメントでは

脳味噌をスキャンされると警戒している様な

反応の無さです。



これをキッカケにコメントをお願いします。

もちろん私「似非」も寄せてただ来ます。



似たようなメンタリティを有する人との出会いに

救われます。 イヒッ
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