よかった。
えぇ、 よかった!んですとも。 確かに。
さすが、山本周五郎賞受賞作。
ひとたびページをめくれば、読者は 真保ワールドに翻弄されることに・・ なるのがこの作品。
真保先生の とてつもない取材に費やされたご尽力の跡が、読み進めるごとに 伺えます。
いやぁーー
まずは、真保先生の豊富な知識量に ただ ただ魅了され、ページをめくらずにはいられない
ワタシでした。
それと、引いては寄せる 波のごとく…
まるで、ジェットコースターのように 急降下のドキドキ感が 体感できる読書って、
めったにお目にかかれるものでは ごじゃりませんな。
ま、 途中の構成や展開の ご力量については、既に こちら で思い知らされていますので、
あらすじの紹介は、こちら(上・下)をどうぞ。
主たる登場人物は、数名に限定されるのですが、
名を変え、顔を変え… やがて、ヤクザと銀行への かたき討ちに挑むスペクタル!
という設定なので、まぁ、 めったにお目にかかれないミステリーとなっておりました。
年月と人物の変化が織り成す、独特の流れが楽しめました。
今回、とっても魅力的だったのは、水田紘一さん と 幸緒ちゃん ですね~。
水田さんも揃って、ハッピーエンドを遂げてもらいたかったなぁ・・・ (# ̄З ̄) ブツブツ…
あと、最後の直前までは、(水田のおじさんの事以外には)非のつけどころがない位、
良かったのですが・・・
最後のサイゴが… ちょっと… ね…。
いくら、意外性や大どんでん返しを狙ったとは言え、
三井さんが あーゆー事になるとは、 ちょいと腑に落ちないです…。
例えて言うならば、長距離レースに挑まれる フルマラソンの選手とでも申しましょうか。
途中のアップダウンはあれど 好調なレース展開を築き上げてきた選手が、
何の因果か、信じられない失速に陥ってしまった 。 。 。というような、
それまでレースをずっと見守ってきた観客としても、非常に残念なケースですね。
ということで、最後の最後に 三井さんの件で、ガクっと 一気に落ちゃった ↓↓↓ ということもあり、
エピローグに至っては、読みながら 「頼むーー、空気読んでくれ~ ┐('д')┌ 」と言いたくなってしまいました…。
ま、
感じ方は人それぞれだと思いますので、ぜひ ご一読を (笑)。