ひそかに好きな窪作品。
ということで、図書館でも予約大人気でようやく順番がまわってきた 今回の作品。
5編の植物になぞらえた、家族についての作品から成っています。
それぞれ、「なるほどなぁ~!」という 読みながら自然に心の中に入ってくる、大好きな
窪スタイルです。
中でも、ワタシが今回 気に入ったのは、
・テラリウム
・サボテン
の話でしょうか。
“サンカヨウ”の方は、新しい継母(美子サン)が とーーーってもイイ人なので、
全体的に爽やか系にまとまっているので。
お母さんが出て行ってからの陽ちゃんとお父さんの二人生活,
やっと平和スタイルに落ち着いたところに 突然お父さんが好きになり 新しい家族になった、
若いお母さんと娘の怪獣(ひなた),
そして、陸くんの関わり…
実際には、思春期の女の子としてみれば 複雑怪奇で非行に走るのがオチ(?)の家庭環境に
置かれたわけでしょうが、最終的には サンカヨウが“カギ”となり 良い形でまとまっています。
それから、“サボテン”も 良いのだけれど…
なにしろ、早紀さん側(親達も含めて)が 勝手!!(怒)
これでは、ご主人が… あまりにも気の毒。。。
最後の 章博くんとおじいちゃんのシーンが、まさに窪テイストで とても良いシーンだっただけに、
早紀さんの身勝手さが 悲しく映りました… ( `Д´)
今回は、“テラリウム”以外の登場人物に、情緒不安定&身勝手さが目立った分、
読後感があまりよろしくない… 点をちょっとだけマイナスにて あしからず。