めへへ 書感

本好きなヤギ似のワタシが 勝手な感想を綴った備忘録 (時々、他)♪

笹の舟で海をわたる(角田 光代)

2015-04-29 22:04:25 | 本(よかった!) か・さ行の作者

なんだかんだで気になってしまう角田作品…
このところ、自分個人としては 今ひとつ「んんん…??」と感じる作品が多く、遠ざかっていたのですが、
今回は こちら をたまたま目にして以来、ちょっとだけ気になっていたので
予約してみました。
ちなみに、出版社系列の新聞HPにも 詳しい記事 アリ。

今回のは、なかなか深い話で 角田センセイ本来の良さが 発揮されているように思います。
確かに、タイトルのように ゆらりゆらりと話が展開していくのですが、ごく平凡なホームドラマかと思いきや、
なんの なんの!

戦争時代の疎開生活がらみのやり取り部分では、
“ぁあ!(自分は体験者ではないので)わからないけど、なんだか すごーーく すごーーく わ・か・る!!”
と、ヘンテコな言い回しであしからずですが(汗…)、ミョーに共感させられたり…。

あと、主人公の左織の心情が 時代の進展と共に、関与する人々各々に対して それはそれは見事に表わされておる!
このあたり、実に自然なんです。
が、
ゆらり ゆらりと笹の舟が進んで行くように、義理の妹とその夫(=自分の夫の実弟)、実の娘と息子に対して
波間にクルクルと漂いながら、左織の笹舟が 海を渡って行く…
まさに このような感じで読ませてくれました。

おもしろかった ♪

ワタクシ、結構、読み始めると 面白い本が一気読みの速読肌なのですが、この本は “ゆらり ゆらり”ペースで
ゆったりと読書timeを堪能しました。

きっと、この話もドラマ or 映画化されるのでしょうが、(角田作品、大人気ですものね。)
自分としては これは「小説」で味わうのは、一番おいしいんじゃぁ ないかな~~ と思います。
コメント
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