今回は、彩瀬作品を2冊まとめて読んだので、2冊分まとめてアップします。
① 神様のケーキを頬ばるまで
② 暗い夜、星を数えて―3・11被災鉄道からの脱出―
なお、①は 1つの雑居ビルをベースにした5編から成る 短編集 で、このような感じの内容です。
<内蔵タイトル>
1. 泥雪 2. 七番目の神様 3. 龍を見送る 4. 光る背中 5. 塔は崩れ、食事は止まず
まぁ…、
まあまあ、 なかなか、 そこそこ… といった印象の作品集で、
それぞれの話が きれいにまとまっているので、満員電車の通勤時に小刻みに楽しませてもらいました。
そして、もう1冊の こちら は、あの3.11のことを綴ったドキュメント。
彩瀬センセイが あくまでもプライベートな東北一人旅を楽しんでいた中、突然遭遇した生々しい避難の5日間と、その後が綴られている正真正銘のノンフィクションで、
ワタシとしては こちらの作品の方が良かった!
断然、良かった !!!
やはり、作家さんなので、生々しい震災の状況、彩瀬センセイご自身が感じたこと、
そして、一瞬のご縁により出会って共に避難した東北の人々のこと、
これらが ストレートに心に入ってきました。
また、3.11から日を経ての 彩瀬センセイの東北へ馳せる想いと、自ら挑んだボランティア体験、
そして、あの5日間行動を共にした東北の人々との再会…
これらもひとくくりにされていて、それこそ一気読みでした。
①も②も、共に読書環境は同じ(=於:通勤の満員電車)でしたが、②の方は 本当に目を離せず…
あっという間の一気読み。
惹き込まれました。
というか、東北圏外の者として、目を離せない心境…
テレビや こういう本などのメディアから見聞きして受け留める事からは、計り知れない位の、
おそらく 彩瀬センセイご自身もこの1冊に留めることに(もしや、この作品を形作って連載すること自体を)躊躇されたのではないかという側面も感じました。
本当に、本当に…
あの 3.11は、年月が経っても風化されないし、風化すべき出来事ではないです。
今もなお、行方不明のままの多数の方々とそのご家族やご関係者各位が、少しずつでも--------
(何と言っていいか、どんな言葉がいいか… ちょっと自分でわかりません。
ごめんなさい。
これは、自分でも結論づけることができかねます…。
ほんと、申し訳ないです。)
ということで、以上、彩瀬作品 2冊についての書感でした。
m(__)m